
2023年は100本以上の専門家コラムを掲載させていただきました。寄稿いただいた専門家の皆さんにはお礼申し上げます。どのコラムもEC運営にあたって役立つものばかりですが、全てを紹介するのは難しいため、本記事では、2023年に話題となったトピックや2024年に注目されているトピックと合わせて、一部を取り上げさせていただきます。
この記事の目次
2023年に話題となったトピック
注目されるAIとその活用について
2023年はChatGPTをはじめ、AIが話題となった1年ではないでしょうか。エルテックス社とコマースピックで「AI導入と利用意向」に関する調査を行ったところ、3割超のEC・通販事業者がAIを導入済み、または導入を予定していることがわかりました。導入予定がないと答えた事業者は1割未満となっています。EC事業においても、AIを活用する企業が増えています。
AIを活用した事例として、Picaroの下平さんのコラムが参考になると思います。Amazonの商品説明ページを作成するにあたって、1商品あたり45分程度を費やしていたのが、ChatGPTを活用することで、5分~10分に短縮できるようになったそうです。
AIがEC事業に大きく貢献できる可能性を秘めていることは感じていても、実際にどのように活用すればいいのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。そのような方は、フラクタの河野さんのコラムをご覧ください。
AIについて「実務に本当に組み込めるのか?」「効果はあるのか?」「リスクは?」とさまざまな疑問を持たれている方に向けて、現場の声を交えながら解説いただいています。
ステルスマーケティングの規制開始と判断基準
2023年10月1日から始まったステマ規制も今年注目されたニュースの一つです。景品表示法(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)の違反対象になったことで、事業者さんによっては、マーケティング施策全般を見直す必要があるかもしれません。
判断基準が明確でない部分もあり、模索しながらの運用になるでしょう。何から取り組めばいいかわからない方は、木村さんのコラムを参考にしてみてください。
GoogleのコアアップデートによるSEOへの影響
2023年はGoogleのコアアップデートの頻度が例年より多かったです。その影響で、SEOの順位が大きく変動した事業者さんもいると思います。ナイルの青木さんに、SEOをテーマに連載いただいていますが、その中で「指名検索」の重要性について語られています。
「指名検索」は順位変動に強く、コアップデートの影響を受けづらいという特徴があるのです。また、「指名検索」+αの検索対応は数少ない簡単なSEO施策とSEO専門家の辻さんも話されています。注力されていない事業者さんはぜひ取り組まれてはいかがでしょうか?
ECサイトでおさえておきたいSEO施策についても解説いただいていますので、そちらも合わせてご覧いただければと思います。
Google アナリティクス、UAの終了に伴うGA4の本格運用
2023年7月にGoogle アナリティクスの前世代であるUAが終了しました。今後は、GA4のみでの運用が求められますが、まだ使いこなせている事業者は少ないのではないでしょうか。ブリッジコーポレーション社が寄稿したコラムにて、ECサイトで使用する基本的なデータの確認方法が記載されていますので、参考にしていただければと思います。
また、GA4はUAと違い、アプリの計測・分析が可能です。詳細については、メグリの篠田さんが解説いただいていますので、そちらのコラムもご覧ください。
LINE公式アカウントの料金改定に伴う運用の見直し
2023年6月にはLINE公式アカウントの料金が改定されました。この料金改定を機にLINEの運用を見直されている事業者さんも多いと思います。運用を見直すにあたって、サンドディー・アイ・ジーの青木さんのコラムが参考になるでしょう。LINE公式アカウント料金プランの変更理由についての考察から、事業者さんがどのように対応すればいいのか解説されているので、ぜひご覧になってください。
2024年注目のトピック
物流の2024問題と事業者ができること
2024年4月より、トラック運転者の労働時間に関する基準が変更され、現状の輸送の需要に対応しきれなくなる可能性があります。これは「物流の2024年問題」として、さまざまな業界で問題視されており、EC業界にも大きな影響を与えています。配送料は今後上がっていく傾向にありそうです。
詳細について、コマースわいわいワイドの井谷さんが解説しております。詳しく知りたい方は下記コラムをご覧ください。
配送料の値上げに伴い、送料無料施策の廃止を検討され、それに代わる施策を考えられている事業者さんもいるとRecustomerの村田さんは言います。その一つに返品無料施策が挙げられるそうです。そこで、村田さんに送料無料と返品無料のそれぞれのメリット・デメリットを踏まえながら、比較していただきました。学びが多いコラムだと思いますので、ぜひご覧いただければと思います。
また、住所不備による再配送費用の削減も重要になってきます。macaronworkの大島さんによると、ECサイトにおいて約5~10%の注文の配送先に不備があり、正しく配送できないそうです。配送先住所の不備に対する対策についてコラムでお話しされていますので、こちらも合わせてご覧ください。
Google、メール配信に関するポリシーの変更
Google社が「メール送信者のガイドライン」を発表しました。Gmailアカウントに対し1日あたり5,000件以上のメールを送信する送信者に、守るべき要件を定めたもので、2024年2月から適応されます。このガイドラインに沿った対応を行うことで、Gmailアカウントにメールが正常に送信、配信されるようになります。該当する事業者さんは早めに対応しましょう。
メール配信に関するポリシー変更の理由や対応にあたってのポイントを、Dotdigital Japanの上崎さんがまとめていますので、参考にしてみてください。
サードパーティークッキー廃止とリテールメディア
2024年後半からGoogle Chromeのサードパーティークッキー(3rd Party Cookie)を段階的に廃止するとGoogle社は発表しています。そのような理由もあり、今リテールメディアが注目されています。リテールメディアとは、ECサイトや小売業者が顧客とのタッチポイントをメディア化し、広告配信に活用する仕組みです。
日本だとリテールメディアといって最初に思い浮かべるのはデジタルサイネージではないでしょうか。詳しくはMADSの高橋さんのコラムをご覧いただければと思います。また、リテールメディアはデジタルサイネージのように店頭だけでなく、ECサイトに導入する方法もあります。ROKT社主催のカンファレンスレポートにて紹介していますので、合わせてご覧ください。
最後に
2023年に話題となったトピックや2024年に注目されているトピックを踏まえながら、専門家コラムを紹介させていただきました。上記で挙げた以外にもさまざまなコラムが掲載されていますので、目を通していただき、気になるものがありましたらぜひご覧いただければと思います。
もっと詳しく知りたい、こんな内容の話も聞いてみたいなどありましたら、お気軽にコマースピックにご連絡ください。
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