ユニバーサル アナリティクスが2023年7月に終了!EC事業者がGA4に向けた今後の対応について
ニュースの概要

2023年7月1日に、Google アナリティクスの前世代であるUA(ユニバーサル アナリティクス)のサポートを終了することをグーグルは発表しました。UAのサポートが終了しても6か月間はアクセスできるため、その間にデータを出力することはできます。今後は、2020年10月にリリースされたGA4(Google アナリティクス 4)の利用を推奨されています。UA終了の背景やEC事業者の今後の対応についてまとめましたので、参考にしていただければと思います。

▼ 参照元
https://support.google.com/analytics/answer/11583528?hl=ja

ユニバーサル アナリティクス(UA)終了の背景

GA4がリリースされた理由の一つに、Cookie(クッキー)の利用規制があります。UAはCookieを活用してウェブサイトを計測しているため、Cookieの利用に制限がかかるにつれて、正確なデータが取れなくなってしまいます。そこで、グーグルはCookieに依存しないデータ計測が可能なGA4をリリースしたのです。

Google アナリティクス 4(GA4)とUAは全く違うもの

GA4はUAと比較して、次のようなメリットがあるとグーグルはいいます。

  • プライバシー保護の観点から、Cookieやブラウザ・デバイスなどの規制が実施されても対応できる
  • ユーザーの行動の変化に対応するために、機械学習を活用し、ウェブサイトとアプリを横断しての計測が可能に
  • Googleの広告プラットフォームとのシームレスな統合が強化され、キャンペーンのパフォーマンスの最適化とマーケティングのROIの向上を実現

同じGoogle アナリティクスではあるものの、UAとGA4ではデータの計測方法が異なります。UAがセッションベースに対し、GA4はイベントベースです。そのため、GA4では、ページビューやeコマースがイベントとして計測されます。当然、セッションの定義も変わります。

たとえば、参照元情報が変わった場合や日付をまたいだ場合でも、30分以内の再訪であればGA4はセッションが切れません。そのため、GA4の方がUAよりもセッションが少なくなる傾向があります。また直帰率という指標がなくなり、代わりにエンゲージメントという指標で判断することになります。

数値や指標だけでなく、レポート画面も変わってくるので、UAを利用されているEC事業者は、注意が必要です。

EC事業者の対応について

ASP型のカートシステムを利用されているEC事業者は、システム提供会社が対応してからでないとGA4を導入することができません。システム提供会社からの連絡を待ちましょう。不安な方はシステム提供会社に問い合わせて対応スケジュールについて確認すると良いと思います。

カスタマイズ可能なECパッケージやオープンソース、フルスクラッチでECサイトを構築されている事業者は、慌ててGA4に切り替えるのはリスクがあります。前述の通りUAとは集計される数値が異なり、まだノウハウがあまり公開されていません。また、GA4の仕様も変わる可能性があります。まずは、UAと併用することを前提として、GA4を導入することをオススメします。

まとめ:情報の収集と共有が大事

データの計測方法が異なるため、UAのデータはGA4に引き継ぐことができません。可能であればGA4を早めに導入することで、データを収集しておくといいでしょう。また、今までUAのデータを元に作成したレポートはGA4に合わせて、新たに作り直す必要があります。GA4を早めに導入することでUAとの数値の違いを明らかにし、レポートに必要な項目をまとめておきましょう。そのデータをもとに社内はもちろん、制作会社や広告代理店、運営代行会社と今後の方針について共有すると良いのではないでしょうか。まずは、GA4に関する情報は収集し、UAとの違いを把握するところから始めるといいと思います。

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