
日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2025年1月のEC・ネット通販関連ニュースをまとめました。今回取り上げるテーマは、「ヤマト運輸・日本郵便の対立」と「Temuの日本事業者招致」です。
本記事とは別に、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方はこちらもあわせてチェックしていただければと思います。
ヤマト運輸と日本郵便、物流協業を巡る対立
ヤマト運輸社と日本郵便社が進めていた物流協業において、対立が顕在化しています。協業の目的であった物流の効率化に向けた取り組みは進められているものの、訴訟やサービス変更を巡る問題が発生しているのです。
協業の背景
2023年6月、両社は「持続可能な物流サービスの推進に向けた基本合意」を締結しました。この合意では、小型薄物荷物やメール便領域での協業を進め、2025年2月を目標に移管を完了する計画が策定されていました。
・メール便領域
2024年1月にヤマト運輸社の「クロネコDM便」が終了し、日本郵便の配送網を活用した「クロネコゆうメール」の提供が開始されています。
・小型薄物荷物領域
「ネコポス」から「クロネコゆうパケット」への完全移行を目指し、2023年10月から準備が進められていました。
対立の発生
・日本郵便による訴訟提起
2024年12月23日、日本郵便社はヤマト運輸社を相手取り、損害賠償等請求訴訟を東京地方裁判所に提起しました。訴訟の内容は、ヤマト運輸社が「クロネコゆうパケット」の運送委託を一方的に停止しようとした点について、120億円の損害賠償請求と委託義務の履行確認を求めるものです。
・「ネコポス」のサービス再開発表
2025年1月21日、ヤマト運輸社が「ネコポス」の全国翌日配達サービス再開を発表しました。これに対し、日本郵便社は毎日新聞社の取材に対し、「事前の相談や合意がない」と説明し、「協業の趣旨に反する」と批判したと報じられています。
・「クロネコゆうパケット」の全国展開への影響
2025年2月から予定されている「クロネコゆうパケット」の全国展開は、ヤマト運輸社と日本郵便社の配送網を活用したサービスとして進められています。しかし、両社間の意見の相違により、計画に影響が及ぶ可能性が指摘されています。




Temu、日本市場での販売事業者招致を開始
2024年10月のEC関連ニュースまとめで、夢展望社がTemuと連携したことを取り上げましたが、2025年1月27日、ついにTemuが公に日本国内の販売事業者を対象とした招待制の招致プログラムを開始しました。このプログラムでは、日本国内で登記され、国内倉庫に在庫を持つ事業者が対象となっています。国内倉庫を活用することで迅速な配送を実現し、大型商品を含む幅広い商品の販売が可能です。
2022年9月に米国でサービスを開始したTemu。現在では世界80以上の市場で展開しています。日本市場でも2023年7月のサービス開始し、2024年にはApp Store無料アプリランキングで2位にランクインするなど、その存在感を高めています。




1月のおすすめ記事
お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。ポッドキャストでは、配信者のお気に入りの記事について、コメントや取材の裏話をお伝えしています。ここではその一部を紹介しますが、気になる方はぜひお聞きください。



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