
日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2025年3月のEC・ネット通販関連ニュースをまとめました。今回取り上げるテーマは、「ファミマ・ローソンのEC参入」と「ロート製薬のステマ規制違反」です。
本記事とは別に、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方はこちらもあわせてチェックしていただければと思います。
コンビニ大手2社がECに本格参入!ファミマは再挑戦、ローソンはギフト特化
2025年3月に、コンビニ大手のファミリーマートとローソンが、それぞれ新たなECサイトを立ち上げました。ファミリーマートは、ギフトや限定商品を取り扱うECサイト「ファミマオンライン」を開設。ローソンも、ギフトに特化したECサイト「ローソン オンラインギフト」を開設し、母の日・父の日ギフトの予約受付を開始しています。
ファミリーマートにとってEC事業は初めてではなく、2000年に「ファミマ・ドット・コム」を開設し、食品やチケット販売などを行っていました(2018年にサービス終了)。今回の「ファミマオンライン」は、同社にとって約7年ぶりとなるEC事業への再参入です。
「ファミマオンライン」では、既存の「ファミペイWEB予約」やギフト機能を統合・拡張し、ファミチキ関連グッズやコンビニエンスウェア、地域の銘品などをラインアップ。オンラインで注文し、全国約16,200店舗のいずれかで受け取ることができるOMO型の設計となっており、店舗ネットワークを活かした購買体験の提供を特徴としています。また、2025年3月27日・28日にはブランド初となる展示会を実施したことも話題になりました。
一方ローソンは、母の日・父の日といったシーズナルギフトから展開を開始し、通年でのお中元・お歳暮ギフトなどへの拡張も見据えたECサイト「ローソン オンラインギフト」を開設。注文から宅配まで完結する設計で、Ponta会員向けのポイント付与や割引クーポン配布など、会員基盤を活用したキャンペーン施策も実施しています。
両社の動きからは、実店舗の強みを活かしながら、ECチャネルを活用して新たな収益機会や顧客接点を模索する姿勢が読み取れます。今後、コンビニ業界におけるオンライン販売の広がりにも注目が集まりそうです。




ロート製薬にステマ規制違反で措置命令!Instagram広告の表記不備
2025年3月25日に、消費者庁はロート製薬に対し、景品表示法第5条第3号(いわゆるステルスマーケティング規制)に違反する表示があったとして、同法第7条に基づく措置命令を行いました。対象となったのは、サプリメント「ロートV5アクトビジョンa」に関するWEB広告です。
問題とされたのは、同社がモニター募集サイトを通じて無償提供した商品について、Instagramでの投稿を依頼し、その投稿画像を自社サイト上の広告に掲載していたケースです。消費者庁は、広告内で企業と投稿者の関係性(例:「#PR」「#ロート製薬」)が明示されておらず、一般消費者が広告であると認識できない状態だったと指摘しました。

ロート製薬は今回の措置命令について、「広告表示に関する不備であり、商品・サービスの品質や安全性には関係ない」としたうえで、「消費者庁の指摘を真摯に受け止め、広告審査体制の見直しや社員教育の徹底を通じて、再発防止に取り組む」とコメントを発表。該当する広告はすでに削除済みであることも明らかにしています。
今回の事例は、2023年10月に施行された景品表示法改正によるステマ規制の適用事例のひとつ。今後、インフルエンサー施策やUGCを活用する企業にとって、広告表示の透明性確保がこれまで以上に求められる局面となっています。




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お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。ポッドキャストでは、配信者のお気に入りの記事について、コメントや取材の裏話をお伝えしています。ここではその一部を紹介しますが、気になる方はぜひお聞きください。



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