「Yahoo!とShopifyに影響する物流・決済変更」と「広がるブラックフライデーとSNSキャンペーン」EC関連ニュースまとめ【2024年11月】

日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2024年11月のEC・ネット通販関連ニュースをまとめました。今回取り上げるテーマは、「Yahoo!とShopifyに影響する物流・決済変更」と「広がるブラックフライデーとSNSキャンペーン」です。

本記事とは別に、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方はこちらもあわせてチェックしていただければと思います。

Yahoo!とShopifyに影響する物流・決済の変更

ヤマト運輸、「Yahoo!ストア向け フルフィルメントサービス」を終了

ヤマト運輸社は、Yahoo!ショッピング出店者向けに提供していた「Yahoo!ストア向け フルフィルメントサービス」を2025年2月20日に終了すると発表しました。新規申し込みの受付は2024年11月19日で終了しています。

【終了スケジュール】

  • 出荷受付:2025年2月20日15時まで
  • 入荷受付:2025年2月17日到着分まで
  • 在庫返送依頼:2025年2月20日18時まで(返送依頼がない場合、保管料が発生)
  • コールセンター対応:2025年3月31日まで

ヤマト運輸社はサービス終了後も、パートナー企業を通じたフルフィルメントサービスの紹介や、自社運営を検討する事業者向けに宅急便契約に関する相談窓口を提供するサポートを提供するとのことです。

森野さん
これから忙しくなる年末年始に、物流の切り替えをしないといけないのは大変ですよね。Yahoo!ショッピングの優良配送も考慮しなければいけないですし……。
舟本
今後、Yahoo!ショッピングにおける配送の仕様や優遇などの変更の有無は注視する必要がありますね。
森野さん
この発表は、ここ最近で一番驚いたニュースです。

Shopify、2025年1月よりAmazon Pay利用不可に

Shopify社は、2025年1月6日をもってShopifyストアでAmazon Payが利用できなくなることを発表しました。これにより、Amazon Payを決済手段として利用していたマーチャントは、代替手段の導入が必要となります。

代替手段としては、Shopify社が提供するShop Payや、Apple Pay、Google Payなどが挙げられます。これらの決済手段は、Shopifyプラットフォーム上で簡単に設定することが可能です。また、日本国内では、PayPayなどのローカル決済手段が選択肢の一つとして挙げられます。

森野さん
Shopifyが提供するShop Payは便利ですよね。特にリピート購入が多い事業者はShop Payを案内してみてはいかがでしょうか。
竹内
Amazon Payは、PayPayなどのID決済と比べるとシンプルであるため、一定の方に人気があります。ただ、Amazon Payがないから購入をやめるという方はそんなに多くないでしょう。
森野さん
とはいえ、2025年1月6日に連携終了というのは急すぎますよね。

広がりを見せる「ブラックフライデー」と「1年分プレゼントキャンペーン」

ブラックフライデーの動向

各社の調査によると、ブラックフライデーは2024年に認知度が約7~8割と高い水準に達し、幅広い層で定着しています。また、消費者の利用意向は約5割に上り、多くの人がこのセールを活用している状況が確認されました。

ブラックフライデーで購入される商品は、食品・飲料や日用雑貨が中心です。物価上昇の中、これらの商品の需要が高まっていることが理由として挙げられます。一方で、ファッションや美容機器、高級食材など、自分へのご褒美として購入を検討する消費者も増えているようです。

平均支出額は約14,000円で、前年と比べて増加傾向が見られます。また、オンラインショッピングと実店舗利用を組み合わせる消費者も多いです。たとえば、小型商品はオンラインで購入し、大型商品は実店舗で購入するなど、購入する商品の種類に応じて使い分けが進んでいます。

森野さん
年末商戦の最初の大きなイベントがブラックフライデーかと思います。
舟本
特にECモールではブラックフライデーではずみをつけ、スタートダッシュを切ることができるかどうかで、12月以降の売上に大きく影響してきそうです。
森野さん
Amazonをきっかけにブラックフライデーが浸透してきましたが、セールが増えると、それ頼みになってしまいかねないので、モール運営者も事業者も大変ですね。

年分プレゼントキャンペーン」の動向

X(旧Twitter)で話題になっている「1年分プレゼントキャンペーン」。愛媛県のみかん専門店「のま果樹園」が実施した「みかん1年分」プレゼントキャンペーンをきっかけに、多くの企業が同様のキャンペーンを展開しました。

「のま果樹園」のキャンペーンでは、フォローとリポストを条件に12か月間みかんを届ける内容が話題となり、リポスト23万件以上、インプレッション4,100万件以上を記録。現在では食品、アパレル、化粧品、家電など、さまざまな業界で「1年分プレゼントキャンペーン」が行われ、多くの注目を集めています。

森野さん
1年分の次は2年、3年分、5年分って出てきそうですね(笑)
竹内
実は既に出ています。後から「1年分プレゼントキャンペーン」を実施している企業は目新しさがないからか、3年分や5年分と打ち出していますね。
森野さん
やはりそうでしたか。「1年分プレゼントキャンペーン」をはじめ、剃刀の刃がどんどん増えるような現象ってどこにでもありますからね。

11月のおすすめ記事

お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。ポッドキャストでは、配信者のお気に入りの記事について、コメントや取材の裏話をお伝えしています。ここではその一部を紹介しますが、気になる方はぜひお聞きください。

森野さんのお気に入り記事
森野さん
楽天社が検索ロジックの評価軸を公開したことを受け、コマースメディアの平田さんと鈴木さんに話を伺いました。楽天内のSEOにどう取り組むべきかという内容を幅広く紹介しています。最終的には「売れる商品が上位に表示される」というシンプルな結論に至り、納得感のあるお話でした。
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舟本
Google社が提唱する「バタフライ・サーキットモデル」を基に、消費者の購買行動やそれを踏まえたInstagram運用についてわかりやすく解説されています。SNSに力を入れたい方にとって、運用のヒントが得られる非常に参考になる内容です。ぜひご覧ください。

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