顧客対応がブランディングに大きく影響? 顧客体験の価値を高めてCRM・LTVを向上
株式会社ライフェックス 工藤 一朗さん(写真左)
株式会社イマクリエ 鈴木 信吾さん(写真右)
インタビューの概要

EC・D2C事業に参入する企業が増える中、消費者から選ばれるためにブランディングが大事になってきています。しかし、ブランディングと一口にいっても様々な要素があります。今回はD2Cブランドのマーケティングプロデュースカンパニー、株式会社ライフェックス(以下、ライフェックス)の工藤一朗さんと、24時間365日かつ多言語対応が可能なコンタクトセンター運営代行を行う、株式会社イマクリエ(以下、イマクリエ)の鈴木信吾さんに、顧客体験の切り口でブランディングについてお話いただきました。

顧客対応がブランディングに大きく影響する理由

――EC・D2C業界がレッドオーシャン化する中で、他社との差別化が必要不可欠となっていると思いますが、どういった要素がありますでしょうか?

工藤さん(ライフェックス):機能や品質といったスペックでの差別化が難しくなっています。その中で、消費者も商品やサービスを購入する際に、スペックだけでなく、顧客体験という軸で選んでいる方が増えているのではないでしょうか。顧客体験は、購入した商品によってのみ与えられる体験だけでなく、企業と消費者間で発生する体験も含まれます。特に、消費者の方と直接コミュニケーションを取る顧客対応は、顧客体験に大きな影響を与えるでしょう。

鈴木さん(イマクリエ):消費者とのコミュニケーションにおいて、定型文のような紋切り型の対応をするのではなく、対人ならではの価値を顧客体験に加えることで、企業のブランドイメージは変わってきます。

工藤さん:上品な対応だったり、フレンドリーな対応だったりと、様々なコミュニケーションスタイルがありますが、自社の理念・考え・想いに合ったコミュニケーションの取り方が大事になってきます。それがブランディングにも繋がってくるのです。

鈴木さん:もちろん、対応人数や予算の兼ね合いがあるため、対応時間や対応スピードに制約があるかと思います。しかし、その中でいかにコミュニケーションをデザインしていけるかが鍵になってきます。

工藤さん:チャットボットによる無人対応であっても、シナリオやコミュニケーションのデザインを工夫することで、人の温かみを感じるような対応をされているところはありますからね。

鈴木さん:今、DXが注目されていますが、顧客対応にあたってツールやシステムを導入するだけだと、機械的で無機質なものになってしまいます。あくまでもツールを使って何を実現するかです。そこに定型文だけでは終わらない人の温もりが加わることで、顧客体験の価値が高められるのです。

顧客体験を高めるコミュニケーションを行うには?

―― 以前のインタビューで、消費者にブランドを体験してもらうには、自社の理念・考え・想いをしっかりと表現し、届ける必要があると伺いました。ブランドの表現方法の1つである顧客対応に理念・考え・想いを乗せて、コミュニケーションを交わすことが、ブランディングに良い影響を与えられると理解できました。実際に、コミュニケーションデザインを行うにあたって、どのように進めていけば上手くいくのでしょうか?

鈴木さん:マニュアルだけでやろうとすると、マニュアル対応の外に出た場合に対応するスタッフはどのようにしてコミュニケーションを取ったら良いかわからず困ってしまいます。しかし、顧客体験の価値が試されるのは、マニュアル外の対応なのです。マニュアルはもちろん大切ですが、マニュアル外の対応として求められるホスピタリティをどう育成するのかが顧客対応ではポイントになってくるでしょう。

工藤さん:スタッフの育成も大事ですが、顧客対応の業務に向き合うスタッフとしてブランドコンセプトに共感する人、体現する人を採用することも大切だと思います。ブランドを擬人化した際のブランドパーソナリティを意識し、誰がオペレーターであっても、ある程度ブランドパーソナリティを踏襲していく必要があるのかなと思います。この点の共通認識が、マニュアル外の対応になったとき、ブランドとして一貫した顧客体験の提供に通じていきます。

鈴木さん:昔と比べてネットやSNSが普及した今、消費者は情報が増えております。だからこそ、マニュアルでは対応できないような、踏み込んだ問い合わせも増えてきているのです。そのような場合に、スタッフと消費者のブランドイメージが合致していれば、良い顧客体験を提供することができると思います。逆に、ここがずれてしまうと大変なことになってしまうでしょう。

弊社のコンタクトセンターでは、ブランドコンセプトに共感する人、体現する人をリーダーにしています。そのリーダーにメンバーをつけてトレーニングすることで、ブランドパーソナリティが全員にしっかり伝わるように組織を作っているのです。

消費者が求めるチャネルに対応できない事業者

――ブランディングを行う上で、採用や育成から意識する必要があるのですね。顧客対応にあたって、消費者が求めていることに変化などありますでしょうか?

鈴木さん:弊社は長年、問い合わせ対応のお手伝いをさせていただいておりますが、消費者が求めるチャネルが多様化していることを実感しています。電話やメールはもちろん、FAXやチャット、SNSなど多岐に渡りますが、特にLINEでの問い合わせを希望している消費者が多いように感じます。

工藤さん:LINEを導入している事業者は多いですが、消費者との関係構築をするための機能として利用している事業者は少なく、広告や販促として活用しているところがほとんどです。

鈴木さん:コールセンターの費用を削減するために、LINEで顧客対応している事業者もいますが、機械的だったり、無機質な対応であったりすることが多いです。消費者に普段から使われているLINEだからこそ提供できる温かみがこもった顧客体験をうまく提供できていません。

工藤さん:そこで、弊社はイマクリエさんと一緒に「I’ll com(アイルコム) 」というサービスを立ち上げたのです。

LINEの強みを最大限に引き出すI’ll com(アイルコム)

――確かに、企業のLINE公式アカウントからはキャンペーンやクーポンの案内が多いように思えます。I’ll comとは、一体どういうサービスなのでしょうか?

株式会社ライフェックス 高井 真吾さん
株式会社ライフェックス 高井 真吾さん

高井さん:I’ll comについて、事業責任者である私から説明させていただきます。I’ll comは、一言でいうならコミュニケーションセンター一体型LINE連携サービスです。顧客の新規獲得やCRM施策はもちろん、ブランドの設計からシナリオ作り、ツールを活用して顧客体験を高めるところまで一気通貫で支援しております。

先ほど工藤が話したように、ほとんどの事業者で公式LINEは導入されていますが、主に広告や販促に限定した活用になっており、顧客が求める注文や変更、問合せ等を含む対応としての機能はまだあまり活用されていないのが現状です。

その理由としては、LINE連携ツールを提供している会社は多くありますが、何をどう活用するかは事業者に委ねられているからと考えます。コミュニケーションの設計や顧客対応をLINEで行うには、そこに運用する人が必要になります。チャットボットで運用するとしても、シナリオを設計する必要があり、やはり人のリソースがかかってしまいます。運用し続けるためのリソースの確保が大きな課題となっていると考えます。

また、有人チャットを外部に委託しようにも、「どこに頼めばいいのかわからない」

「自社の規模であれば、どれくらいの費用が適切なのだろう」など、自分たちで探すとなるとそこにも自社内でそれを設計し、構築を行うためのリソース不足の問題が立ちはだかるでしょう。

そこで、弊社がこれまでEC・D2C事業者を支援してきた中で溜めたノウハウを提供できればと思って作ったのが、I’ll comというサービスです。LINE連携ツールの導入によって提供するCS(CustmerService)、導入・設計から運用(シナリオ作成やステップ配信)の伴走型支援として提供するCS(CustmerSuccess)、ユーザービリティの高いLINEにおける応対で感じていただくCS(CustmerSatisfaction)、この3つのCSを同時に一気通貫で実現するのがI'llcomというサービスになります。

チャットのセンター運用に関しては、品質を重視し、さらにはそれを24時間運用で実現するイマクリエさんにお願いすることで、本来LINEが持っているコミュニケーションという強みを提供できると考えています。利用者が聞きたい時に、聞きやすいLINEというツールを使い、気軽にコミュニケーションをとっていただく環境を実現しています。私たちがコンタクトセンターではなく、コミュニケーションセンターと言っているのは、そこにこだわっているからです。

イマクリエさんの強みは人材で、世界中を拠点としたテレワーカーによって、24時間365日の顧客対応を可能にしています。年齢層も幅広く、本当にいろいろな方が働いていらっしゃいますので、自社のブランドパーソナリティに合う人をアテンドすることができると思います。

昨今、顧客獲得単価が高騰していることにより、新規顧客獲得が難しくなっています。だからこそ、ブランディングを踏襲したCRM活動やLTV向上の取り組みが重要なのではないでしょうか。それを体現するためのサービスが、I’ll comなのです。

ライフェックスとイマクリエの今後の取り組みについて

――高井さん、ありがとうございます。なぜLINEの機能を使いこなせない事業者が多いのか、それを解決するために生まれたのがI’ll comというサービスだということがわかりました。最後に工藤さんと鈴木さんが今後、取り組みたいことがあればお話しいただけないでしょうか。

鈴木さん:LINEを活用することで、電話をなくすのではなく、それぞれの良さを相互に活かしたコミュニケーション設計が必要です。場合によっては、複数のチャネルを使い分けることも必要になってくるでしょう。

消費者が望むチャネルで対応することで、顧客体験と顧客満足度が向上する。結果として売上、利益、さらにはノンボイスに移行することで、顧客満足に繋がっていければと思っています。

工藤さん:弊社はEC・D2C事業の支援を行ってきましたが、ブランディングに注力するようになったのは、ここ3年ぐらいです。今まで地方に目を向けることがあまりなかったのですが、ブランディングのお手伝いをするようになってから、地方には素晴らしいものがたくさんあることに気づいたのです。

イマクリエさんは地方自治体をはじめ、地方創生の支援をされています。今後は弊社も一緒にEC・D2Cを通じて地方の事業者の商品を全国に届けたいと思っています。

取材を通して:顧客体験の向上にコミュニケーションは欠かせない要素

ブランディングというと、商品の魅せ方やサイトのデザインなどをイメージしがちですが、顧客体験も大事な要素であることがわかりました。そして、その顧客体験の向上に、コミュニケーションは避けて通れないのです。I’ll comがコンタクトセンターでなく、コミュニケーションセンターという名前でサービスを提供していることからも、コミュニケーションに対するこだわりを感じられます。

LINEをもっと活用したいと考えている方、CRM活動やLTV向上に力をいれたいと思っている方は、I’ll comのサービスについて話を聞いてみるといいでしょう。2022年2月25日
(金)に「LINEでの顧客対応のはじめ方」をテーマにオンラインセミナーを開催されるとのことですので、タイミングが合う方はぜひ参加してみてください。

▼2022年2月25日(金)開催:オンラインセミナー「オンライン接客のプロが語る 今すぐはじめたいLINEでの顧客対応」
https://lifex-group.co.jp/seminar/0007/

▼I’ll com(アイルコム)のサービスはこちら
https://illcom.jp/

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