「分散型SNSのThreads」と「スーパーアプリを目指すX」EC関連ニュースまとめ【2023年7月】

日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2023年7月のEC・ネット通販関連ニュースをまとめました。今回は、「分散型SNSのThreads」と「スーパーアプリを目指すX」を中心にみていきます。

また、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方はこちらも合わせてチェックしていただければと思います。

分散型SNSのThreads

2023年7月5日にMeta社がテキスト共有アプリ「Threads(スレッズ)」をローンチし、サービス開始から5日で登録者数が1億人を突破したことが話題になったかと思います。

日本でもThreadsの認知度は高いです。LINEリサーチのアンケート調査(実施期間:7月14~16日)によると、2人に1人がThreadsを知っていると答えています。

Threadsを利用するにあたって、Instagramのアカウントとの連携が必須になります。既にInstagramを利用している人は、そのアカウント情報を使ってThreadsにログインできるのです。そのため、インスタ版Twitterとも言われています。そんなThreadsですが、Twitterと何が違うのでしょうか?

大きな違いの一つとして、Twitterが中央集権型SNSに対し、Threadsは分散型SNS(予定)であることが挙げられます。

Threadsローンチのプレスリリースにて、Meta社は、「今後、オープンで相互運用可能なソーシャルネットワーク(分散型SNS)がインターネットの未来を形作ると考えており、Threadsも近いうちに互換性を持つようになる予定」と発表しています。

詳細はプレスリリースに記載されているのですが、MastodonやWordPressといったSNSやCMS、ブログなどの他サービスと相互運用が可能になるとのことです。互換性のあるサービスを利用している人であれば、Threadsのアカウントを持っていなかったとしても、Threads上で他の人をフォローしたり、交流したりすることも可能になるといいます。その逆もしかりで、他のSNSやCMS、ブログなどのサービスからThreadsのアカウントをフォローしたり、交流したりできるそうです。

これにより、Threads上で公開アカウントを持っていれば、他のサービスからも自分の投稿が閲覧できるようになるため、追加の手間をかけずに新たなオーディエンスにリーチすることが可能だとMeta社は発表しています。

森野さん
現状は、Instagramで既に繋がっている方や、インフルエンサーの投稿が流れてくるだけなので、Threadsをわざわざ使う理由はあまりないかと......。
竹内
分散型SNSということで、今後はThreadsで投稿した内容がさまざまな場所に表示されるため、1回の投稿でリーチを広げられるのは事業者とって嬉しいと思います。
森野さん
認知度がある大企業であればいいですが、中小企業の場合、それぞれの場所に合わせて、投稿内容を変えるほうが効果的でしょう。
竹内
AIなどで、それぞれの場所に合わせた出し分け、表現や言い回しを変えてくるところまでやってくれるといいですよね。

スーパーアプリを目指すX(旧:Twitter)

7月24日にTwitterがサービス名を「X(エックス)」に変更。それに伴い、ロゴも変えています。イーロン・マスク氏はTwitter社を買収する際に、Twitterをスーパーアプリにするという構想を掲げていました。スーパーアプリとは、日常生活に役立つあらゆる機能が統合・集約されたアプリです。中国のWeChatやAliPayがスーパーアプリの代表的な例として挙げられるでしょう。

Twitterという名前は、「tweet(取るに足りない短い情報、鳥のさえずり)」が由来だと、公式ブログおよび創業者のジャック・ドーシー氏が話しています。
※参照:Twitter公式ブログオックスフォード・ユニオン公式YouTube

140文字と短いメッセージを投稿することで、他のユーザーとつながれるというソーシャルアプリであればTwitterという名前は合致していました。しかし、スーパーアプリとなるとそぐわないため、Xというサービス名とロゴに変更したとイーロン・マスク氏は言っています。

森野さん
スーパーアプリというと決済は欠かせない要素になってくると思います。X Payなるものが今後は出てきそうですね。SNSと決済は相性がいいので、ECの可能性が広がるのではないでしょうか。
舟本
見方によっては、ThreadsとXは、マーク・ザッカーバーグとイーロン・マスクのプロレスにも見えますよね。
森野さん
ゴングが鳴ってからまだ5分くらいしか経っていないですからね(笑)まだまだ、これから激しくなるかと......。
舟本
LINE PayがLINEほど使われていないように、何でもできるスーパーアプリだからこそ、一つ一つの機能をしっかりと伝える必要があるかと思います。

7月のおすすめ記事

お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。小売事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。

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