
日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2023年5月のEC・ネット通販関連ニュースをまとめました。今回は、「新たな商機を掴むジオターゲティング」と「縦型ショート動画の覇権争い」を中心にみていきます。
また、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方はこちらも合わせてチェックしていただければと思います。
人流が増え、ジオターゲティングに注目か
2023年5月8日から新型コロナウイルス感染症の位置づけが、季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。3年余り続いたコロナ禍の大きな転換点を迎えたのです。
今年のゴールデンウィークは4月29日から5月7日まででしたが、5類への移行の発表は4月27日であったことや、さまざまな制限が緩和されたこともあり、出かける人が多かったです。日本航空株式会社によれば、国内線の総旅客数は2018年度比で101.5%となっており、コロナ前を上回る結果になりました。
行動傾向に関しては、ヤフー株式会社が調査レポートを公開しています。ゴールデンウィーク前半(5月3日・4日)は帰省や観光、旅行などで都市圏外に人が集まり、後半(5月6日・7日)では、都市圏にある近場のショッピングセンターや駅前に商業施設、商店街が多い駅に人が集まったそうです。帰省や旅行先からも戻ってきた週末に、地元のショッピングスポットで買い物などをしていることがわかります。
日経クロストレンドによると、人流が増えてきたことから、マーケティングにおいて「ジオターゲティング」が注目されているとのことです。ジオターゲティングとは、スマートフォンなどの位置情報をもとにターゲットを絞り込むマーケティング手法をいいます。今後、人の移動のさらなる活発化が予想される中、ジオターゲティングは新たな商機を掴むのに役立つでしょう。




TikTokに対抗?縦型ショート動画「Amazon Inspire」
2023年5月6日にAmazonアプリ内で使える縦型ショート動画「Amazon Inspire」が正式にリリースされました。現時点ではアメリカでしか利用できませんが、近いうちに日本でも展開されると思われます。
縦型ショート動画の代表的なSNSであるTikTokには、ショッピングとの相性が良いことから、TikTok ShoppingというEC機能が実装されています。日本ではTikTok Shoppingはまだ実装されていないですが、日経トレンディと日経クロストレンドが発表する「2021年ヒット商品ベスト30」で『TikTok売れ』という言葉が1位になるなど、縦型ショート動画が今や消費への影響力を持つ大きな存在となっているのです。
InstagramのリールやYouTubeショートでも、タグを活用して縦型ショート動画からシームレスに商品を購入できる仕組みが設けられていますね。
このような状況から、Amazonが縦型ショート動画に参入するのも頷けるかと思います。TikTokに続いて、InstagramやYouTubeが現在縦型ショート動画に注力しており、そこにAmazonが加わる形になります。今後、縦型ショート動画の覇権を争って、各プラットフォームによる熾烈な戦いが繰り広げられるのではないでしょうか。




5月のおすすめ記事
お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。小売事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。
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