
ECサイトではユーザーは目的の商品を購入するために訪問しています。もし目的の商品が見つからない場合、妥協して他の商品を購入するでしょうか?おそらく、そのユーザーは商品を購入しないでしょう。もしそのユーザーが意図した商品が実際は取り扱いがあったにも関わらず、たどり着けずにサイトから離脱されてしまうと、購買機会の損失ということになります。そのような商品が探せない、あるいは探しづらいといった事態を防ぐために「サイト内検索」があります。今回はその「サイト内検索」の基本と重要な考え方についてご紹介します。
この記事の目次
サイト内検索の重要性
ECサイトで取り扱う商品をユーザーが意図したとおりに検索する機能として「サイト内検索」があります。通常はECサイトのカートシステムに搭載されているものですが、商品点数が多いサイトやカテゴリが多いサイトはよりユーザーのニーズに応じた検索ができるようにサイト内検索機能を充実させる必要があります。

ユーザーは限られた予算で、複数のECサイトで目的の商品が見つかるかどうかを比較検討します。その比較検討が自社のサイトでしづらい場合、どのECサイトでショッピングするかの土台から落ちてしまい、顧客の候補を逃しかねません。
単一商品を扱うECや指名買いが多いECサイトでは不要ですが、商品点数が500を超えてくるサイトではサイト内検索の拡張を検討した方が良いです。
商品を購入するためには、商品を探しだす必要があるため、非常に重要な位置づけの機能ですが、先述のとおり通常は最低限の機能がECカートシステムから提供されているので、拡充しているサイトは実は少ないのが現状です。
自社のECサイトで取り入れて、他社に使いやすさの点で優位性を持つようにしましょう。
サイト内検索は大きく2パターン
商品を検索するパターンは大きく2つあります。
① キーワード検索

検索窓に意図するキーワードを入力し、文字列一致で商品をヒットさせる方法です。キーワード検索ではユーザーが自由入力するため、ピンポイントで目的の商品をヒットさせることができます。一方で、入力が商品の文字列に一致しない場合は商品がヒットしなくなります。
アパレルECを例に「シャツ」「✕✕ブランド」のような入力で広いカテゴリとしてヒットさせることもできます。また「●●ワンピース」「シャツ Vネック」のようにより範囲を意図的に狭くすることや、指名検索のような形で範囲を選択するなどして検索できます。
ただ、検索の精度は入力するキーワードとECサイトでの商品データベースの文字列が一致するかに依存するため、ユーザーの意図した結果にならないことや、商品が1件もヒットしない0件ヒットになることもあり注意が必要です。
② カテゴリ検索

商品のカテゴリを指定してヒットさせる方法です。キーワード検索の自由入力とは違い、用意されたカテゴリを選択することで商品を絞り込み、ヒットさせます。「アウター」「トップス」の商品カテゴリや「Aブランド」「Bブランド」「セール対象商品」など、用意された売り場から商品を見つけます。キーワード検索ほどピンポイントではありませんが、広い範囲で商品をヒットさせられるため、抜け漏れが少なくなります。
このようにキーワード検索とカテゴリ検索の大きく2つの方法がありますが、ECサイトとしてはどちらも柔軟にかけあわせて使えるように設計する必要があります。
たとえばはじめは「シャツ」カテゴリで大きく検索し、次にキーワード検索で「Vネック」など詳細に見る場合などが考えられます。あくまで大きな2つの検索手法となるため、詳細に検索できる方法を準備しましょう。
自社の検索を改善するにはお手本を見つけましょう
サイトの導線やデザインに同じものがないように、検索にも正解の型はありません。自社のユーザーにとって探しやすい売り場を作ることを念頭に検索を充実させましょう。最もわかりやすい改善のアプローチは、他社の検索機能や大手ECモールの検索機能をお手本にすることです。特に大手ECモールでは扱う商品ボリュームや、ユーザーの多様性から柔軟にサイト内検索を実装して、使いやすいケースが多く見られます。
目に見えてわかりやすい機能や、使いやすい機能を発見して、自社になぜ必要かを考えて、真似してはいかがでしょうか。
サイト内検索は他のマーケティングツールも活かす
あまり知られていませんが、副次的な効果としてサイト内検索は他のマーケティングツールにおいても好影響を与えます。ユーザーが正しく商品を探し到達することができるため、レコメンドやWeb接客、行動データ解析の精度にまで影響を与えます。
また、分析においてもサイト内検索ではユーザーの入力したキーワードや関心のあるカテゴリの検索ログが取得できるため、生のユーザーニーズとして把握することができます。このようなサイト内検索の実装で得られるデータは貴重な資産です。活用しない手はないので、Web接客やレコメンド、MA(マーケティングオートメーション)などのツールと連動する形で積極的に活用しましょう。
サイト内検索と相性の良い行動解析とWeb接客のFanplayr
Fanplayr(ファンプレイヤー)はユーザーの行動を分析しアクションによって成果改善を強みとしています。先述のとおり、サイト内検索との相性は良く、すでにサイト内検索を導入済みで検索精度が高いECサイトでは、より施策の成果を高く出すことができます。ぜひご相談ください。

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