EC関連ニュースまとめ

日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2022年12月のEC・ネット通販関連ニュースをまとめました。実店舗への回帰に合わせて、さまざまなOMOソリューションが登場しています。今回は、「OMOソリューション」を中心に取り上げました。

また、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方はこちらも合わせてチェックしていただければと思います。

LINE・ヤフー・PayPayの3社によるOMOソリューション

2023年3月に、オフラインとオンラインを横断した販促プラットフォーム「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」を提供することが発表されました。

オンライン・オフラインに関わらず、特定の商品を購入することでマイレージが貯まり、一定の基準を超えるとPayPayポイントなどのインセンティブがもらえる仕組みです。お得なオファーやお知らせは、LINEを通じて消費者に案内することができます。

オンラインではユーザーの行動や購入データを分析し、施策を実施できますが、オフラインでは小売店に来店・買い物をした消費者の購入データは蓄積されず、継続的なマーケティング活動ができなかったことがリテール業界の課題でした。「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」は、この課題を解決するソリューションであり、メーカーのLTV最大化を目的にしています。

LINE、ヤフー、PayPay各社の代表取締役による記者発表会にて、具体的なサービス内容や狙いについて話されました。「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」について、詳しく知りたい方は、参加レポートをご覧ください。

森野さん
凄いサービスではあるのですが、少しわかりづらいため消費者にどう伝えるかがポイントになってくると思います。
舟本
UI・UXでどこまでわかりやすくできるかですね。多少手間でも安く購入されたい方は利用するのではないでしょうか。サービスの利用にあたって、エントリーや申し込みなどが不要なため、その点は好まれるかと思います。

「STORES ブランドアプリ」がShopifyと連携

店舗アプリ作成サービス「STORES ブランドアプリ」がShopifyと連携したことも注目すべきニュースでしょう。「STORES ブランドアプリ」は、実店舗およびネットショップの顧客・購買情報の管理するアプリをノーコードで作成できるサービスです。顧客・購買情報をもとに、顧客一人ひとりにパーソナライズしたプッシュ通知やクーポンを提供することもできます。

OMO施策としてアプリを活用する事業者が増えてきましたが、基幹システムやBIツール、MAツールなどの連携がネックとなっていることが多いといいます。そこで、この課題を解決するためにhey社は「STORES ブランドアプリ」を提供したのです。

hey社はもともと「STORES」というECカートシステムの提供から始まっています。Shopifyとは競合にあたり、比較・検討されることも少なくありません。そのような中で、「STORES ブランドアプリ」とShopifyが連携したことは大きなニュースではないでしょうか。

連携の発表から1週間後に、Shopifyを利用しているハーバルケアブランド「阿原YUAN (ユアン)」に「STORES ブランドアプリ」が採用されたというリリースも出ています。導入の背景や今後の展望について話されていますので、こちらも合わせてご覧いただければと思います。

森野さん
ブラックフライデーの店頭売上が前年比で大きく増えたとShopifyが発表しましたが、そこからもわかるようにネットショップと実店舗を一緒に管理できるアプリはニーズがあると思いますね。それをhey社がやるのは驚きましたが......。
竹内
2022年7月に「STORES ブランドアプリ」の提供を開始されたのですが、そのときにSTORES以外のECカートシステムと連携するのではと舟本と話したんですよね。こんなに早く実現するとは思わなかったです。

b8ta Japanが体験型ストアの開業・導入・運営を支援

b8ta Japan(ベータジャパン)社が体験型ストアの開業から導入、運営を支援するサービス「by b8ta」をローンチしました。

b8ta Japanは、自社で体験型ストア「b8ta」を運営しています。業界ではOMOストアとも呼ばれていますが、コロナ禍でオンラインがモノを売る場として成長する中、実店舗の役割が変化しており、体験型ストアが注目されています。

SHEINやZOZOも体験型ストアをオープン

2022年11月13日に、グローバルファッションブランド 「SHEIN」が初の実店舗をオープンしましたが、ショールーミングに特化しており、店頭では購入できません。

ZOZO社も2022年12月16日に、初のリアル店舗「niaulab by ZOZO」を表参道にオープンしましたが、服は売らない体験型ストアとなっています。完全予約制となっており、受付開始から3日間で2万件以上の応募があったそうです。

体験型ストアは必ずしも常設店である必要はなく、ポップアップストアなどをうまく活用して、運営されている事業者もいます。アフターコロナでの施策において、体験型ストアは重要な位置づけになるのではないでしょうか。

森野さん
アパレルで接客の仕事をされている方が「SHEIN」の実店舗に行かれたのですが、一般的なアパレルと比べるとディスプレイにはあまり気を使っていないと話されていました。それでも価格が安いので、問題なく売れているとのことです。
舟本
あの価格帯でディスプレイまで気を使っていたらコストが合わなくなってしまいそうですもんね。
森野さん
ZOZOとは全然違いますよね。顧客層や価格帯で求められるものが違うので、実店舗だからといって必ずしもキレイである必要がないんだなと思いました。

12月のおすすめ記事

お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。小売事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。

ポッドキャストでは、配信者のお気に入りの記事について、コメントや取材の裏話をお伝えしていますので、ぜひお聞きください。

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