
はじめまして。今回よりコマースピックにコラム枠をいただくことになりました島袋孝一と申します。
パルコで商業施設運営を10数年、キリンという飲料メーカーでデジタルマーケティングを3年、ヤプリというアプリ開発企業でB2Bマーケティングを3年。2022年年始よりPreferred Networksという企業でマーケティングを担当しています。・・・と、ここまで読んで、「あれ?ECの経験は?」と思われたと思います。
はい。そうなんです。実は、社会人経験の中で「ECの実務経験が、ほぼない」のです。
って、読者の皆さま、ここで離脱しないでください!!
初回の今回は、「何故、ECの非専門家が、本寄稿枠をいただくことになったのか?」をお伝えします。そして、皆さまに、お持ち帰りしていただきたいコトについて書きます。
EC専門媒体の「専門家コラム」に「非専門家」が、何故?!
「初稿から免責」というワケではありませんが、あらかじめ小生の立ち位置、本稿の役割をお伝えしておこうと思います。
この「コマースピック」は、界隈のニュースをキャッチアップすべく、一読者として、記事チェックをしておりました。運営するタケさんとは、以前からリアルでも面識がありましたが、このツイートをきっかけに、コンタクトいただくことに。(おそらく)
1.タケさんには、僕にEC実務経験がないことはお伝えしつつ
2.このメディアの既存プロ寄稿者になくて
3.僕が持っている過去の知見や現在の経験の引き出しで
読者の皆さまに「へぇ!」「ほぅ」となっていただく、そのための思考のタネを提供して行くのって、どうかな?
・・・と僕からタケさんに提案し、Goが出て、今に至ります。
皆さまに、そのタネをお持ち帰りいただき、皆さまのチームでシェアし、一考のモーメントを創出する。そんな記事になれればいいな、と思っています。
そうそう。
「チーム」ってのは、「社内外のステークホルダーを含む」です。上司も部下も、そして、自分のチームはもちろん、ECを支援していただいているベンダーの方々も含めて、です。最近、界隈では「ひとりEC」で実績を出されている方もいらっしゃいますが、おそらく彼もこの境地に辿り着くには、多くの仲間との出会いや学びから、現在があるのだろうと察します。
多くの企業で、「EC担当者は社内で孤独な担当者」なんて、形容されることもあるのではないでしょうか。EC専業の事業者でない限り、売上や収益の構成比=事業ポートフォリオがEC以外にある場合は、そうならざるを得ないと思います(経営・人事視点で)。これはEC部門に限らず起きる現象ですが、これをチャンスと捉え、楽しみながら、自己成長、そして組織、会社成長の視点を持てるか?により、今後のキャリアの転換期となるでしょう。
それは、僕自身が2013年パルコ在職当時、「ひとりWEB担当者」だったからです。あ、さすがに「ひとり」というのは、言い過ぎなのですが、当時全社500人のなか、6人ほどのチームで当時のパルコのオムニチャネル化の取り組みがスタートしていきました。このときの経験が、間違いなく今の僕を形成しています。
「なめらか」な購買体験に慣れてきた生活者
・・・なんて初稿だからといって、ECに関係ない話だけしても、「タネ」がないので、締めに1つ。
コマースって?
時代がモノ消費からコト消費になっている、なんていわれて久しいですが、皆さまはそれを実感、体感されていますでしょうか?きっと自分自身の消費をこれはモノ消費だ、これはコト消費だ、なんてお会計ごとに判断したり、家計簿につけて統計を取っている人はいないと思います。(いたらごめんなさい)
個人消費は、なめらかになっている?
意識的な消費と、無意識な消費、なんてカテゴリーされる、なんて表現もありますね。実際の購入、購買のシーンを頭の中に思い描いてみてください。
- 自販機でペットボトルを買うこと
- コンビニで弁当を買うこと
- 映画館で映画を観ること
- トレンドのファッションを渋谷パルコで買うこと
- カーディーラーで車を買うこと
- ウォーターサーバーの水が定期的に届く
- Uber eatsで晩御飯を買うこと
- dマガジンで雑誌を読むこと
- Netflixで映画を観ること
- メルカリで探していたレアものを買うこと
ちょっと意図的にリアルとECを前後に並べましたけど、こうみると、実は後者のEC寄りの方が、決済の瞬間、トランザクションを感じることが、少なくないですか?
初めの1回目は、未体験なので、初期登録(会員情報やカード情報の入力)があるので、ハードルが大きい印象がありますが、一度壁を乗り越えると、「購入」という行動に対して、フリクションレス、摩擦の少ない体験になっていることがイメージできるかと思います。(当然、リアルの買い物で、会員登録が不要であることは、最大のフリクションレスです)
こちら、人によっては「自分は使ってないから、わからん」となっちゃうのは、もったいないです。生活者は「なめらか」な購買体験に慣れてきているので、閾値が日に日に変化してきているのです。
ECサイト1つとっても、自社としては最高の顧客体験を用意したつもりでも、生活者は、全く異なる事業者の、他のサービスを使って、その体験が判断軸になったりするので、積極的に自社と異業種のサービスを使ってみる、とか、流行りのサービスを生活者視点で解析してみるといいかもしれません。
自社のサービス、プロダクトの改善ヒント探しにぜひ!
次回以降は、僕が体験した、最新だったり、流行っているプロダクト、サービスについて、「へぇ、そんな視点もあるのか」みたいな寄稿をしていきたいと思います。お楽しみに!
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