ECにおけるCRMとMAの違いとは?代表的なツールを紹介しながら解説

CRMとMAのそれぞれの役割と違いについて

CRM(顧客関係管理)は名前の通り、顧客にアプローチするためのものです。既存顧客にいかにリピートしてもらいLTVを向上させるか。アップセルやクロスセルを増やして顧客の単価を上げるかが目的になります。

顧客は顧客でも、CRMを見込み顧客(未購入客)に対してアプローチするといった説明をしているところもあります。その役割はMAがメインに担うので、あまり適切とは言えないでしょう。

MA(マーケティングオートメーション)は、マーケティングを自動化するツールです。では、マーケティングとは何でしょうか。いろんな説明や解釈がありますが、一言でいうと「買ってもらう仕組み作り」です。買ってもらうまでのアプローチとなるので、MAは見込み客がターゲットのツールとなります。新規顧客獲得単価(CPA)を減らすことがMAツールの目的です。

代表的なEC向けのCRM・MAツール5選

CRMやMA、SFAといったツールはもともとBtoBとして開発されました。その後、BtoC向けのツールも開発されます。EC向けのCRMツールといえば、「アクションリンク」や「LTV-Lab(エルティーブイラボ)」「うちでのこづち」が有名でしょう。MAツールだと「GENIEE ENGAGE(ジーニーエンゲージ)」やグローバルで利用されている「Dotdigital(ドットデジタル)」があげられます。

CRMは顧客関係管理で、MAはマーケティングオートメーションなので、役割や目的は全く異なります。両方の機能が備わっているツールも多いため、まずは自社でやりたいことを明確にしたうえで、ツールを選ぶ際は何がどこまでできるのかをしっかりと見極めることが重要になってきます。代表的なEC向けのCRM・MAツールを紹介しますので、ツール選びの参考になれば幸いです。

CRMツール

アクションリンク

ECサイト特化型のCRMツールのアクションリンクは、カートシステムと連携し、レコメンドメールやかご落ちメール、自動配信できるシナリオをプリセットしており、導入直後から工数削減しつつリピート売り上げを増やすことが可能です。

定期的なメール配信に要する労力が大幅に軽減しリピート売上が前年比40%増を達成した実績があります。また、EC事業の売上高が全体の15%を占めるまでに成長し、過去5年間でEC売上高は約2倍になった実績のあるツールです。

サービス運営会社:株式会社ファブリカコミュニケーションズ

LTV-Lab(エルティーブイラボ)

LTV-Labは、主要カートシステムと連動して顧客にメール配信/ステップメール配信ができるCRMシステム。顧客の購入商品や金額、購入期間などから顧客をセグメントして、最適な顧客にメール配信やステップメール配信(無制限)ができます。

サービス運営会社:株式会社LTV-X

うちでのこづち

うちでのこづちは、カートシステムや基幹システム、POSデータなどと連携し、顧客分析からCRM施策・効果検証に必要な機能を揃えたCRM・マーケティングオートメーションツールです。既存顧客を活性化し、LTV・リピート売上を引き上げる仕組みの構築を手助けしてくれます。

サービス運営会社:株式会社E-Grant(イーグラント)

MAツール

GENIEE ENGAGE(ジーニーエンゲージ)

GENIEE ENGAGEは、入力フォームに入力したにも関わらず離脱してしまったユーザーに対して、メール/SMSを用いて再アプローチを可能にする最新のリマーケティングツールです。

せっかくWEBサイトに集客をしても、大半のユーザーは離脱してしまうのが現状です。GENIEE ENGAGEは工数を取らずに、検討度の高いユーザーからのCVを獲得できる施策になっており、現在多くの業界/商材で導入されています。

サービス運営会社:株式会社ジーニー

Dotdigital(ドットデジタル)

Dotdigitalはマルチチャネル、マルチストア、多通貨、多言語対応でノーコード・オールイ ンワンのマーケティングオートメーションを提供しているCXDP(※)です。メール、SMS、LINE、広告、ウェブ、ソーシャルメディア、モバイルなどさまざまなチャネルのタッチポイントを作り、さらにeコマースやERPなどと連携することでデータの一元管理が簡単に実現します。

※CXDP…Customer Experience and Data Platformの略
サービス運営会社:Dotdigital(ドットデジタル)

さいごに:CRM・MAツールの導入にあたっての注意点

CRM・MAツールは、どちらも分析を「正確に」「時短」をし、いつどのような施策を行うか抜け漏れをなくすものです。つまり、CRM・MAツールを導入したところで、CRMもマーケティングもできていなければ、活用するのは難しいでしょう。

よく聞くのが、CRM・MAがただのメール配信ソフトになっているという話です。そのため、CRM・MAツールを導入する前に、自社のCRM・マーケティング戦略について完璧ではないにしても、ある程度形にしておくことが大事になります。

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