BNPLとは?従来の後払い決済サービスの違いや代表的なサービスを紹介

BNPLとは?

欧米で話題になっているBNPLは「Buy Now, Pay Later」の略で、後払い決済サービスのことを指します。後払い決済サービスにも様々な種類があり、与信の方法や誰が手数料を負担するのかなどの違いがありますが、BNPLは一般に、次の2点の特徴を押さえたものをいいます。

  • クレジットカードの与信を利用せず、アプリなどでより手軽に利用できる
  • 分割手数料は加盟店が負担し、ユーザーは無料で利用できる

アメリカが起源のBNPLと日本の従来からある後払いサービスの違いとは?

これまで日本で利用されてきた後払い決済は、商品が届くときに同梱された紙の請求書を使って、コンビニや銀行などで支払いをするというものが主流でした。商品が届いてから支払いをするという点は同じですが、BNPLはアプリなどオンラインで支払いが完結する点で異なります。

また、日本の後払いは一括払いが基本で、分割が可能な場合でも手数料がかかるのが一般的です。BNPLでは、クレジットカードの分割払いと同様に、分割して毎月定額を支払い、分割手数料の負担がないというのが大きな違いといえます。

BNPLの仕組み

消費者がBNPLを利用して商品を購入すると、次のような手順で注文から決済までが行われます。

1.消費者がBNPLで決済を選択し、商品を購入する
2.BNPL事業者が料金を立替え、EC事業者に支払う
3.EC事業者が、消費者に商品を発送する
4.EC事業者が、BNPL事業者に手数料を支払う
5.BNPL事業者が、消費者に支払い方法を提示する
6.消費者がBNPL事業者に支払う

決済手数料はEC事業者が負担するため、消費者はクレジットカードと同様に気軽に利用できるのが特徴です。

BNPL拡大の背景

欧米では金利がかかるクレジットカードの利用に代わり、金利がかからないBNPLの利用が増加しています。また東南アジアではクレジットカードや銀行口座の保有率が低いのに対し、普及率の高いスマホを使って決済ができるBNPLの利用が進んでいるのです。

このようにクレジットカードを持ちたくないユーザーや、持つことができないユーザーの後払い決済ニーズに応える手段としてBNPLは利用されています。特にコロナ禍でネットショッピングの利用が拡大するに伴って、BNPLも拡大しており、日本でもサービスの提供が始まっています。

BNPLの導入メリット

では、EC事業者がBNPLを取り入れるメリットはどのようなものがあるでしょうか。

ユーザー層の拡大が見込める

BNPLを導入により、ユーザー層の拡大が見込めることはECの事業者にとってメリットとなります。BNPLはクレジットカードを持たないユーザーが利用できるため、若年層を中心にユーザーを拡大できる可能性があります。金額を理由にした離脱の防止効果も期待でき、若年層向けの商材を取り扱っているEC事業者は導入を検討すべきでしょう。

購入単価アップが期待できる

ユーザーは手数料を支払うことなく、分割払いができるため、購入単価の引き上げが期待できる点もBNPLを導入するメリットです。分割払いに手数料が発生すると、総支払い額が増えてしまい、購入をためらうユーザーは少なくありません。一括で支払うには高額な商品であっても、手数料を支払うことなく分割払いができれば購入につながります。

国内の代表的な後払い決済サービス

ここからはBNPLの考え方に沿った決済サービスを提供している国内の事業者をご紹介します。欧米で普及するBNPLと同じく分割後払いができるのはPaidyのみですが、商品の到着後にコンビニ後払い以外の支払い方法を提供するサービスがあります。

Paidy

PaidyはECサイトでの購入時にメールアドレスと電話番号を入力するだけで利用できる決済サービスです。一括払いから分割払いは3回まで手数料無料で利用できます。事前登録は不要で、利用時にSNS送信による認証コードで本人確認を行います。使いたいと思ったときにすぐに使え、月内の買い物代金を翌月にまとめて支払うことができる、利便性の高い決済手段となっています。

消費者からの代金回収はPaidyが担い、EC事業者は注文完了後、すぐに商品を発送することができます。

キャッチボール

キャッチボールが提供する「届いてから払い」は、ECで「商品が届いてからお支払い方法を決める」ことができる後払い決済サービスです。現金のほか、クレジットカードやスマホ決済、キャリア決済などさまざまな支払い方法に対応しています。消費者は支払いの前に商品の確認ができることに加え、利用する決済サービスのポイントを貯めることができるのがメリットです。

EC事業者としては、後払いニーズとポイント需要の双方を満たす決済手段として、新たな顧客の取り込みが期待できます。

メルペイスマート払い(あと払い)

メルペイスマート払いは、メルカリでの買い物と、メルペイで決済した買い物を1ヶ月分まとめて、翌月に支払うことができるサービスです。事前に口座登録や本人確認を済ませた上、購入時にメルペイスマート払いに設定して決済することで利用できます。買い物の度にチャージすることなく支払いができるため、クレジットカードを持たない消費者にとっては使いやすい決済手段となっています。

ECモールが提供している後払い決済

続いては、ECモールが提供している後払い決済をご紹介します。

Yahoo!ショッピング/PayPayモール

Yahoo!ショッピングとPayPayモールでは、「ゆっくり払い」と「PayPayあと払い」の2つの後払いサービスが利用できます。

ゆっくり払い

ゆっくり払いは注文から2ヶ月後まで猶予をもって支払いができるサービスです。Yahoo!ショッピングで注文する際に、ゆっくり払いを選択すると、後日請求書が届き、期日に従って支払うことで利用できます。事前の登録は不要で注文時にその場で利用できますが、注文ごとに250円(税込)のサービス料がかかります。

ゆっくり払いの詳細については、こちらの記事をご覧ください。

PayPayあと払い

PayPayあと払いは、当月に利用した金額をまとめて支払うことができるPayPayの支払い方法の一種。残高が不足していても決済を済ませることができるため、チャージを忘れがちな人にとって便利なサービスとなっています。PayPay入会時に即時審査が行われ、完了後にPayPayの支払い方法に自動的に追加されます。

PayPayあと払いについて、詳しくまとめましたのでご覧いただければと思います。

ZOZOTOWN「ツケ払い」

ZOZOTOWNが提供するツケ払いは、最大10万円まで、2ヶ月後の支払いで購入ができる決済サービスです。手数料は330円(税込)で、商品購入時にツケ払いを選択すると、商品とともに請求書が届き、期日までに支払う仕組みになっています。商品の受け取り後に支払いができるので安心して注文できます。

au PAY マーケット「ゆったり後払い」

ゆったり後払いは、au PAY マーケットで利用できる後払い決済サービス。携帯電話のau回線やauひかりなどを利用するauユーザーが対象で、支払い期限が最大2ヶ月になります。口座振替であれば手数料は無料。コンビニ払いの場合は請求書の有無により、550円(税込)もしくは330円(税込)の手数料がかかります。

その他

独自の後払い決済サービスを導入している先述のECモールの他に、楽天市場やAmazonでも後払い決済サービスは利用できるようになっています。

楽天市場ではNP後払いやアトディーネという後払いサービスが利用でき、注文後にメールと請求書はがきが届きます。AmazonとQoo10では先に紹介したPaidyが利用可能です。いずれも注文時に支払い方法として後払いを選択することで利用できるようになっています。

おわりに

BNPLはクレジットカードを持たない消費者の購入を促す決済サービスとして魅力が大きいサービスです。日本でBNPLに当てはまるのはPaidyのみですが、後払いニーズを満たすさまざまな決済手段が普及しています。消費者の利便性を高め、顧客の層を広げる施策として後払い決済サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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