Micoが実施したAI時代の顧客接点調査、消費者の64%が返答の遅さで購入断念

株式会社Micoは、20〜50代の消費者709名と営業・カスタマーサポート(CS)の企業担当者301名、合計1,010名を対象として「AI時代の顧客接点に関する実態調査」を実施しました。

企業でのAIツール導入が拡大する中、消費者の64.0%が「返答の遅さ」を理由として購入・契約を断念した経験を持つことが判明しました。企業側においても営業やCSにおけるCX向上やスピード改善を最優先課題に掲げつつ、AIツールなどのシステムを導入・検討している企業の約75%が現場課題を解決できていない状況にあり、解決できていない課題の1位は「分析やデータは取れているが現場アクションに活かせていない(41.1%)」という結果となりました。

ツールを導入するだけでは解決されない、顧客接点における構造的な課題が数字として明らかになっています。

調査結果グラフ

調査結果のサマリー

顧客対応における企業AI活用の課題について

企業担当者の79.7%がAIツールを導入・検討済みであることがわかりました。また、75%が何らかの課題を抱えている状況にあります。

課題があると回答した中で、解決できていない課題の1位は「分析やデータは取れているが現場アクションに活かせていない(41.1%)」となっています。

AIが機能しない根本原因の1位は「ツールを導入しただけで業務プロセスに沿った運用設計ができていない(38.1%)」という結果が出ています。

消費者が検討時に求める企業対応について

比較検討時に意思決定疲れを感じる理由の1位は「情報や選択肢が多すぎて整理できない(41.6%)」となりました。消費者は情報過多の状況下において、企業からの適切なサポートを求めている実態が明らかになっています。

消費者が企業に最も求める対応の1位は「問い合わせへの即時レスポンス(42.9%)」、2位は「メリット・デメリットの客観的提示(40.2%)」となっており、スピードと情報の質の両方が求められていることがわかります。

その期待に応えられなかった場合の影響は大きく、消費者の64.0%が返答の遅さを理由として購入・契約をやめた経験を持っており、42.8%が1時間未満で離脱を考え始めるという結果になっています。

消費者調査結果

企業のクロスチャネル活用による期待について

LINE・電話のAI活用で期待する効果はチャネルによって異なっており、LINEは「24時間365日の即時対応(30.6%)」、電話は「対応品質の底上げ(28.9%)」への期待が相対的に高い結果となっています。

調査の背景

近年、企業における顧客対応のデジタル化・AI化が急速に進展しており、導入を検討・実施する企業は年々拡大しています。一方で、同社が顧客コミュニケーション支援を手がける中で、「AIツールを導入したが成果につながらない」「現場担当者がうまく使いこなせていない」という声を多く耳にするようになったとのことです。

ツールを入れることと顧客体験が改善されることの間には、まだ大きな距離があるのではないかという課題意識を持っているとしています。

今回の調査では、担当者との対話や対応品質が成約・継続率に直結しやすい「高関与商材」の業界(人材・金融保険・不動産・通信・自動車販売・インフラ)を対象として、消費者と企業担当者の両視点からAI時代の顧客接点の実態を調査しました。顧客接点における構造的な課題を可視化することを目的としています。

調査の概要

調査名称は「AI時代の顧客接点に関する実態調査」で、調査機関は株式会社Micoです。調査方法は株式会社PRIZMAが提供する「サクリサ」の企画によるインターネット調査となっています。

調査対象は、人材・金融保険・不動産・通信・自動車販売・インフラ(電気・ガス)業界においてサービス利用・購入経験がある20〜50代の男女(消費者)709名と、同業界において営業担当者または顧客への提案業務を含むCS・カスタマーサクセス業務に従事している方301名の合計1,010名です。調査期間は2026年5月12日〜5月14日となっています。

調査結果の詳細

消費者動向について

商品やサービスを比較検討する際、意思決定に疲れを感じる理由として、1位は「情報や選択肢が多すぎて整理できない(41.6%)」となりました。比較検討時に消費者が感じる疲れの主因は情報過多であることが明らかになっています。

意思決定疲れの理由

企業の対応で「購入・契約をやめよう」と感じた理由については、1位が「的確な回答が得られなかった(26.8%)」となっています。企業対応への不満の中でも、企業からの回答内容が最も消費者の離脱につながっていることがわかりました。

返答の遅さが原因で購入・契約をやめた経験について、消費者の64.0%が企業からの返答の遅さを理由に購入・契約をやめた経験があると回答しています。

対応が遅いと感じ、離脱を考え始める時間については、1時間未満で離脱を考え始める消費者は42.8%で、うち30分未満が26.3%という結果になっています。

消費者が求める対応

サービスを検討している際、企業にしてもらって嬉しい・助かると感じる対応として、消費者が企業に最も求める対応の1位は「問い合わせへの即時レスポンス(42.9%)」となっています。

企業担当者動向について

企業の顧客対応において重視している項目については、企業が最も重視するのは「顧客満足度(CX)の向上(67.1%)」で、対応スピードは2位となっています。企業はCX向上を最優先に掲げながらも、消費者が最も求める即時レスポンスへの対応が2位にとどまっており、優先順位のズレが示されています。

導入している、あるいは導入を検討しているAIツールや仕組みについては、企業担当者の79.7%がAIツールを導入・検討済みで、最多は「テキスト生成AI(ChatGPT等)」となっています。顧客対応のAI活用は広く進んでいる一方、AIエージェントやAI音声ボットなどより自律的なツールの導入はまだ限定的な状況です。

AIツール導入状況

顧客対応においてAIツールなどのシステムを導入・運用する中で、現在解決できていない課題については、課題を選択、回答した中での1位は「分析やデータは取れているが、現場アクションに活かせていない(41.1%)」で、具体的なアクションに落とし込まれていないという課題が最も大きいことが明らかになっています。

解決できていない課題

課題が解消されない根本的な原因・障壁については、課題が解決しない根本原因の1位は「ツールを導入しただけで業務プロセスに沿った運用設計ができていない(38.1%)」となっています。AIツールなどのシステムが現場で機能しない最大の障壁は、ツールの性能ではなく導入後の運用設計と業務への組み込み不足にあることが明らかになりました。

根本的な原因

AIを活用した即時対応が実現した場合に期待する効果については、LINEは「24時間365日の即時対応(30.6%)」、電話は「チャネル横断でのデータ一元管理」への期待がLINEを上回る唯一の項目となっています。LINEと電話それぞれに期待される効果が異なっており、2チャネルが補完的な役割を担うことが示されています。

チャネル別期待効果

調査結果のまとめと考察

調査まとめ

今回の調査から、顧客接点における課題は「ツールを入れるかどうか」ではなく「ツールを現場のアクションに結びつけられるかどうか」に移行していることが明らかになりました。

消費者は「即時レスポンス」を最優先に求めており、返答が遅れるだけで約6割が離脱を経験しています。企業側もその重要性を認識しAIツールの導入を進めていますが、「分析はできても動けない」という構造的な断絶が課題として残っている状況です。

根本原因として最も多く挙げられた「業務プロセスへの組み込み不足」は、ツールの問題ではなく実装・運用設計の問題であり、顧客接点のAI活用が成果につながるためには、現場の業務フローに深く入り込んだ設計と伴走支援が求められていると言えます。

Micoについて

株式会社Micoは企業と顧客の間に「Lifetime Trust(生涯の信頼)」を育むことをミッションに掲げており、顧客コミュニケーション体験を最適化しています。データ基盤・マルチプロダクト・クロスチャネルにより、あらゆるタッチポイントからのコミュニケーションを統合し、顧客エンゲージメントを高めています。5,500ブランドを超える豊富な導入実績とナレッジで、ビジネス成長を力強く推進しています。

会社名は株式会社Micoで、所在地は大阪府大阪市北区大深町6番38号 グラングリーン大阪 北館 JAM BASE 5階 JAM-OFFICE 5-A・5-Bです。代表者は代表取締役社長の山田 修氏で、設立は2017年10月30日です。資本金は1億円(累計調達額:63億円)となっています。事業内容はLINE・SMS/RCS・AIコールを活用した顧客エンゲージメントプラットフォームの企画・開発・販売です。

出典元:株式会社Mico

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