EC運営のCS対応を飛躍させるチャネルトークの新機能「AI搭載の電話機能」とは?
インタビューの概要

All-in-one AIビジネスメッセンジャーの「チャネルトーク」は、単にチャット機能を提供しているだけではなく、「お得意さんを作る」をモットーに顧客との関係を育める機能を多数提供しています。2024年1月23日に新たに提供されたAI搭載の電話機能は、更に接客の質を向上し、顧客とより良好な関係を構築するきっかけを与えてくれるに違いありません。今回は運営元の株式会社Channel Corporationの日本CEOである玉川葉(Jay)さんに、新機能の詳細やEC事業者が活用する上での具体的なポイントについて伺いました。

VIPに高品質な接客を提供可能な新機能

――テキストによるチャット接客が可能なチャネルトークに新しくAI搭載の電話機能がリリースされました。この機能を搭載するに至った背景を伺えますか?

Jayさん:チャネルトークはお得意さんを作るためのコミュニケーションサービスとして、お問い合わせいただいた方が誰なのかわかった状態で接客ができる特徴を持っています。つまり、CRMの観点で特にVIPのお客様を中心にリテンションを高めることが可能です。

一般的なCS(カスタマーサポート)はお問い合わせが来た順番に対応をしていることが多いかと思います。例えば、新規のお客様を対応したタイミングで営業時間が終わり、毎月多額の買い物をしていただいているお客様の対応が次の日になるのは大きな機会損失になってしまいますよね。また、ストアポリシーで返品交換の期限を2週間に定めているとして、VIPのお客様の連絡が1日遅くなってしまったときに他のお客様と一律同じ対応をするべきでしょうか?実店舗であれば顔見知りになって、特別な対応を受けやすくなるかもしれませんが、ECサイトでそれを実現できるケースは少ないかと思います。

次に、VIPとはどういう人なのか考えてみましょう。高齢者の平均貯蓄額が他の世代と比べて高い日本では、お金をたくさん使えるVIPの多くは年配の方です。そんな年配の方々にとってチャットは面倒くさいもので、電話を利用してスムーズに疑問点を解消することを好みます。

AI×IP電話で業務品質の向上へ

――過去の購入履歴などお客様情報を見ながらお問い合わせ対応ができるチャネルトークだからこそ、VIPの方々にとって電話の機能が加わることで利用しやすいECサイトになりそうです。VIPだけでなく、電話が利用できるようになりお客様全体に良い効果を与えることも考えられますがいかがでしょうか?

Jayさん:「IP電話」の開発を行う際、同時にAIの機能を考えました。チャットAIのサービスは増えていますが、電話でもAIが活用できれば世界が変わるはずです。年配の方がECサイトを利用して買い物をするのはハードルが高いですよね?最近ではIVR(音声自動応答システム)が浸透してきたため、電話口の指示に従って番号を押せば買い物ができるようになりました。これにAIが加わることで、自然に会話を行うことだけで決済ができる世界が作られ始めています。

加えて、チャネルトークの「IP電話」の機能にはすでにAIを活用した音声データを文字化する機能が搭載されています。トライアルで導入いただいている企業様からは非常に精度が高いと好評の声を頂いており、訛りの強い喋りでも正確に日本語で文字起こしをしてくれるのです。

電話での問い合わせ対応で話した内容の文字化は、最小限の手間で電話を受けた担当者以外にも情報共有ができるようになり、後々どのようなコミュニケーションが行われたのか文字検索で確認することも可能です。導入企業全体のサービス品質が向上し、お客様全体に良い効果を与える機能だといえるでしょう。

AI×IP電話で業務品質の向上へ

自社開発で実現する高性能・高品質

――電話で話した内容をお客様情報と紐づけて管理できるのは非常に魅力的な機能かと思います。今後、類似したサービスが台頭してくる可能性が考えられますが、チャネルトークならではのポイントを伺えますか。

Jayさん:チャネルトークでは常に、導入企業の皆様に満足いただくことを意識しています。チャネルトークが立ち上がった当時もチャットサービスはたくさんありました。しかし、現在では着実に導入企業を増やしています。弊社では、流行りに乗って開発をするのではなく、本質的に「このサービスを利用したい!」と思っていただけるようなサービスづくりを大切にしています。この考え方が、他のサービスと差別化するための重要なポイントになっているのです。

機能面では、音質を高いレベルにするため、通常オープンソースを利用することの多い電話機能を自社開発しています。このオープンソースは30年以上前に開発されたものが現在でも利用されており、非常に完成度が高い一方で、今のインターネットやハードウェアの品質に適合した作りにはなっていません。それを最新バージョンとして開発し直し、サーバーも日本国内に設置することで、問い合わせ対応をしやすく、AIが分析しやすい音声品質になりました。さらに、電話のUI/UXはコールセンターのような専門知識のある会社だけではなく、地方企業の社長やご高齢の方でも使いやすい設計を意識しています。

自社開発で実現する高性能・高品質

Jayさん:チャネルトークのAIはLLM(大規模言語モデル)を利用していますが、それはChatGPTのAPIによるものではありません。ChatGPTに依存すると値上がりが起きたときに、導入企業に今までの価格でサービスを提供することができなくなってしまいます。そのため、サービス提供のタイミングが少し遅れてはいますが、LLMの根幹技術を自社開発しました。あくまで焦って流行りに乗るのではなく、長く続くビジネスを作るためです。

このAIの活用は、人にしかできないことを人がやり、人が関わらなくても解決できることを目的とした機能です。だからこそ、チャネルトークではAIを効率化ではなく、自動化のために活用していますし、AIの利用料が人件費より高くてはいけないと考えています。弊社が見ているのは技術ではなく導入企業の皆様です。何に一番困っているかと聞いたところ、9割の企業が採用だと回答しました。AIの導入を決定したのはそのタイミングからなのです。

電話機能を効果的に活用するには?

――新しい技術が出るとついつい飛びつきたくなるものですが、チャネルトークでは先を見通して、導入企業が満足できる品質までサービスを徹底的に磨き上げているのですね。幅広くご利用できるサービスかと思いますが、電話の機能はどのような事業者に向いているでしょうか?

Jayさん:インテリアや雑貨をはじめ、客単価の高い企業は電話対応が重要になるかと思います。そういった企業では効率化を推し進めるよりも、一人ひとりのお客様に密な接客を行ったほうが着実に売り上げにつながるでしょう。実際にβ版を導入いただいている客単価が高い企業で成果を出せています。

視点を変えると、電話機能はチャットなどのテキストでのコミュニケーションが難しい層にも喜んでいただけます。対象年齢の高いシニア向けの商品・サービスを取り扱っている企業にもおすすめです。

また、通常の電話は取るまで誰から来たのかわかりません。さらに回線が混み合ってしまうとVIPの方をお待たせしてしまうことになります。このときチャネルトークであれば誰から電話が来ているか即座に確認できるため、受電対応をするのもCSではなくVIPの専任担当者が行うことも可能です。

仕事を奪うのではなく人のスキルを磨くためのAI

――店頭では百貨店のように外商の制度を取り入れてVIP向けの特別対応が行われていますが、オンラインでも電話対応でVIPに手間をかけさせない購買体験を提供できるようになりますね。最後に、導入企業に喜ばれる本質的な機能に磨きをかけるチャネルトークとして、AIと人との共存をどうお考えかお聞かせいただけますか。

Jayさん:AIを搭載した電話機能を開発しながら、今後は人の価値が高くなると確信しました。AIによって仕事が奪われるイメージを持つ方がいるかもしれませんが、人にしかできないことに集中するチャンスでもあるのです。単純作業はAIに任せ、人はお客様の要望や問い合わせの意図を汲み取った接客のスキルを磨くべきだと思います。

CSを新人がやる業務としている企業も少なくはありません。本来は、CSの業務はお客様の声を生で聞くため、会社経営の方向性を決めるうえで非常に重要な役割になるはずです。そのためにも、チャネルトークは効率化のためのツールではなく、自動化と人が利用するツールである必要があります。人にしかできないスキルを養える環境を提供するため、今後はダッシュボートをさらに使いやすく強化していきます。

仕事を奪うのではなく人のスキルを磨くためのAI

インタビューを通して:真のOMOの実現に近づくチャネルトークの新機能

オンラインとオフラインの融合を指してOMOという言葉がたびたび使われていますが、今回のAI搭載の電話機能により消費者の体験が大きく変わると感じました。会員プログラムなど、自社ECサイトで継続的に買い物をすることにより、ランクが上がる仕組みがここ最近増えています。いわゆる割引やポイント還元の枠を超えて、体験の価値を向上させるには、買い物をすることのストレスを極限まで減らし、ポジティブな印象のみを残すような体験を提供することが理想的です。

そこで、チャネルトークを導入していれば、お客様は過去の購入履歴や通話内容を把握したオペレーターもしくは専任の担当者とコミュニケーションを交わすことが可能になります。これは消費者のストレスを軽減できる機能といえるでしょう。

さらに、チャネルトークの魅力は価格です。AIなど最新の技術を活用しているにも関わらず、事業規模や成長に合わせた価格設定により、創業期からでも導入しやすくなっています。本記事をご覧いただき、チャネルトークについてより詳細を知りたい方は下記のURLをご覧ください。

▼チャネルトーク
https://channel.io/ja

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