
2024年7月10日・11日の2日間にわたって、通販通信ECMO、ネットショップ担当者フォーラム、ECタイムズ、そしてコマースピックの4メディアで「ECカンファレンス2024 – Summer -」を開催。2日間で、1,500人近くの方に参加いただきました。
ここでは、参加者アンケートで「特に印象に残った」と多くの方が回答したセッションを紹介します。参加者限定の内容であるため、詳細には触れられないことをご了承ください。
この記事の目次
参加者が印象に残ったセッション+α
自社ECで購入率を上げる5つのサイトレイアウト術

川村さんは、ECサイト全体の構造を理解し、改修するページの優先順位を決めることが重要だと話されます。セッションでは、購入率を上げるためのサイトレイアウト術として、「共通部分」「トップページ」「特集ページ」「商品一覧ページ」「商品詳細ページ」の5つの要素が紹介されました。
「特集ページ」は、通常の商品一覧ページよりも購⼊率が⾼いため、毎週新しい情報を発信できるよう網羅的に特集を用意することが有効とのことです。まずは50種類を超えることを目標に徐々に増やしていくようアドバイスされました。「特集ページ」は特に、メルマガでリピーターにアプローチできることが強みだと言います。
GPT時代におけるEC領域のAI活用法とは?

門脇さんには、生成AIの最新情報とEC領域における活用事例をお話しいただきました。実際にプロンプトを見せていただきながら、メルマガの作成やクロスセル施策、レビュー分析からのペルソナ作成などの活用事例を紹介いただいたので、セッションに参加された方はすぐにでも実務に取り入れることができるのではないでしょうか。
また現状、商品の画像や動画をゼロベースから作ることは技術的に難しいと言います。しかし、プロモーション用の人物素材であれば、AIで生成することができるとのこと。商品を持たせるなど、PRの人物素材としての活用は有効だそうです。
Amazonで年商1億円以上を目指すためのTipsを大公開

藤田さんには、Amazonで「年商1億円を目指すためにやるべきこと」と「優先順位の付け方」についてお話しいただきました。
Amazonで年商1億円を目指すためには変数と係数を見なければなりません。今回のカンファレンスでは、売上を構成する要素をインプレッション数×CTR×CVRに分解し、それぞれの要素の数字を最大化するためにとるべきアクションを挙げています。
- インプレッション対策:適切なキーワードの選定・選定したキーワードの活用
- CTR対策:メイン画像の改善・レビューの改善・バッジの付与・価格の適正化
- CVR対策:サブ画像・レビューの改善
優先順位の付け方について解説する前に、藤田さんはAmazonではヒーロー商品をいかに作るかに注力すべきと述べました。楽天市場では店舗で販売しますが、AmazonではSKU単体で販売しているためです。
優先順位の付け方については、まず自社の立ち位置を把握することが大事だと言います。GROOVE社では、特定のキーワードに対してのブランドのシェア率や、どんな価格帯の商品が売れているか、また売上上位のASIN(Amazon標準商品番号)はどういうものかなどを分析しているとのこと。
そこから、どの位置までなら目指せるかゴールを決め、逆算して必要なインプレッション数とそれに合わせたCTR、CVRを設定。どれぐらいの広告費をかけなければならないかを算出したうえで、年間のロードマップを作っているとのことです。
新商品販売プラットフォーム 「Makuake」活用術

山角さんは、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」は、新商品・新サービスのデビューにうってつけだと言います。「Makuake」を活用するメリットとして、下記を挙げられていました。
- 一般販売前に売上予測ができる
- 新規顧客獲得やファンづくりにつながる
- 在庫を抱えずに、需要予測ができる
- 実績やユーザーの声を営業ツールとして活用できる
- メディア掲載などにより、デビューの話題化につながる
具体的な活用事例については、コマースピックにて寄稿いただいたコラムでも紹介していますので、詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧いただければと思います。
▼新商品販売を加速させるMakuake活用
https://www.commercepick.com/archives/author/yamazumi_ryosuke
「Makuake」で成功するためには、プロジェクト公開時のスタートダッシュが重要であり、プロジェクト公開直後から3日間で、PVと売上をどれだけ伸ばせるかが、最終着地金額を左右すると山角さんは言います。「Makuake」を活用する際に、キュレーターと呼ばれる担当者からスタートダッシュをはじめ、いろいろとアドバイスを頂けるそうです。
EC市場から見る、売上アップのために必要なマーケティング思考とは

一緒にイベントの主催・後援をされたECタイムズを運営されているWUUZY社も登壇されましたのでご紹介いたします。
WUUZY社は、即戦力のECマーケターが登録している複業マッチングサービス「ECのプロ」というサービスも提供しています。そこで、うまくいった事例について、代表取締役の竹中さんにお話しいただきました。
◎楽天市場でオーダーメイドのフォトアルバムを販売している事業者の例
【悩み】
①商品ラインナップがオーダーメイドフォトアルバムサービスのみ
②楽天市場内の検索で上位が取れていない
【打ち手】
①商品数を拡充しながらアクセス数を増やす。その際、包含的な顧客体験を訴求できるように、競合を徹底調査し、「売れ筋商品」や「検索されている商品」を抽出したうえで、垂直的に商品を増やしていく。例)カード型USBメモリー、フォトキーホルダー、時計付きフォトフレームなど
②拡充した商品からアクセスしてもらい、合わせ買い・メルマガをはじめとしたCRM施策で、「本命商品(オーダーメイドフォトアルバムサービス)」などの利益率の高い自社商品に繋げる。
他にも自社ECサイトでニッチ商材を扱っている事業者に対して、売上を上げる施策としてアクセス数ではなくCVRに着目し、3.5%から9%に引き上げた事例などをお話しされていました。
さいごに:みんなで業界を盛り上げていけたら
今回、通販通信ECMOの担当者さんからお声がけいただき、このような素敵なイベントに参画させていただきました。改めてお礼申し上げます。
みんなで業界を盛り上げたいとのことで、最終的に4メディアと48社の企業が集結。1,500人近くの方に参加いただき、非常に濃い2日間となりました。イベントにご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございます。これからも業界を盛り上げていけるよう、引き続きご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
次回は2024年10月頃の開催予定です。イベント情報は詳細が決定次第、メルマガにてお知らせいたします。最新のEC・物販に関する情報から実務に活かせるノウハウなど、幅広い情報を日々配信しているので、ぜひご登録いただけますと幸いです。
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