「囲い込みが激化するポイント経済圏」と「インフレで求められる後払い決済」EC関連ニュースまとめ【2024年1月】

日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2024年1月のEC・ネット通販関連ニュースをまとめました。今回のテーマは、「白熱するポイント経済圏」と「インフレで求められる後払い決済」です。

本記事とは別に、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方はこちらも合わせてチェックしていただければと思います。

囲い込みが激化するポイント経済圏

LINEヤフー社は、昨年の11月29日から新たな会員サービス「LYPプレミアム」の提供を開始するなど、PayPayポイントの付与を強化し、Yahoo!ショッピングの集客に力を入れています。

一方、楽天グループ社は、昨年の12月にSPU(スーパーポイントアップ)の特典内容を変更し、楽天モバイル利用者のポイント倍率を上げます。モバイルの加入者数増加が狙いと言われていますが、獲得上限ポイントが大幅に減るため、楽天市場はじめ、ヘビーユーザーにとっては改悪だという声も……。

ポイント経済圏への囲い込みが、各ECモールのシェアや流通金額にも大きく関わってくるため、動向はしっかり追っておくべきでしょう。Yahoo!ショッピングと楽天市場のポイント制度を比較しているので、参考にしていただければと思います。

また、各ECモールを運営する企業のID決済サービスを導入することで、自社ECサイトでもポイント経済圏の恩恵を受けることができます。

カートシステム提供会社も、決済のオプションサービスとして取り入れており、直近ではecforceが楽天ペイを。futureshopはauPAYの提供を開始されました。

森野さん
各ECモールの集客力が事業者の売り上げにダイレクトにつながりますからね。頑張っていただきたいところです。特にYahoo!ショッピングはLINEとヤフーの統合が一段落ついたので、今年は昨年以上の流通額が見込めるのではと思っています。
舟本
LINEやPayPayは多くの方に利用されているので、そこからいかにYahoo!ショッピングへの購入につなげられるかが鍵ですよね。
森野さん
Yahoo!では検索連動型ショッピング広告が始まりますし、LINEのほうも広告の配信面が増えますからね。伸びしろがあるのではないでしょうか。
竹内
新しい取り組みが多いYahoo!ショッピングは、まだまだノウハウが少ないからこそ、チャンスも大きいと思います。

インフレで求められる後払い決済

インフレが続く今、後払い決済のニーズが高まり、世界的にも注目されています。そのような背景もあり、各後払い決済サービス提供会社の動きが活発で、カートシステムとの連携や事業者への導入などさまざまなリリースを出されています。

カートシステムとの連携

事業者への導入事例

便利な後払い決済ではありますが、債権の未回収というリスクがあります。後払い決済サービス提供会社が保証していることが多いため、導入にあたっては事前に確認するといいでしょう。

また、必ずしも債権保証型後払いが良いとは限りません。自社債権型後払いにもメリットがあります。詳しくは下記の記事をご覧いただければと思います。

森野さん
ある程度の規模の事業者がもう少しトップラインを上げたいというときに、後払い決済を導入すると売上は伸びるでしょう。
竹内
後払い決済の導入にあたって、債権の未回収リスク以外に事業者が気をつけるべきポイントは何がありますか?
森野さん
決済手段が増えれば増えるほど、スタッフさんの手間がかかってしまいます。そのため、決済手段ごとの売り上げを把握し、自社に必要かどうか判断することが大事です。
舟本
後払い決済と連携しているカートシステムは多いので、導入自体は比較的しやすいと思います。まずは自社に後払い決済が合うかどうか試しみるのもいいかもしれません。

1月のおすすめ記事

お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。小売事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。

ポッドキャストでは、配信者のお気に入りの記事について、コメントや取材の裏話をお伝えしていますので、ぜひお聞きください。

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