LINEはメルマガの代替ではない!?失敗しないLINE運用の考え方とは

初回のコラムではLINE公式アカウントの実質値上げのお話と、それに関連してブロックが増えてしまう原因について話しました。ブロックの原因というのはブロックを増やしてしまった際のPUSH配信そのものによるものではなく、それ以前の顧客との関係構築が未熟だったためと結論づけました。

さて、この連載2回目ですが、今回は顧客関係の構築であったり、深化であったりをLINEで行っていくためのお話をしていきます。いま多くの企業が行っているLINE活用の実態や、常識をきっちり覆す内容になっていますので、最後までお読みください。

メルマガの代替ではない!?ユーザー視点でLINEを考える

まず、多くの企業におけるLINE活用の常識について考えていただきたいです。これは、すごく簡単に言うと、LINE=メルマガの代替という一言で説明できます。LINEに対応したメッセージ配信ツールといった表現をすることもあると思いますが、ここから感じる印象は、企業から顧客に対して一方的にメッセージを届けるツールということになります。

LINEはメールに比べて開封率が高い傾向があります。数値的にいうと、メールの4倍以上あるというレポートも出ていますね。これは、自分自身の日頃の行動を振り返ると納得感があると思いますが、LINEとメールの通知が両方出ていたときに、どっちを優先してチェックしているか?ということです。

おそらくLINEを優先する人のほうが多いのではないでしょうか。つまり、メッセージの到着から開封までの経過時間が短い。これがLINEの開封率がメールに大きく勝る要因となっています。

時間が経過するとともに人間はモチベーションが落ちるんですね。ということで、LINEはメール以上に読んでもらえる!という事実が浮かび上がってくるわけです。

これは素晴らしいことなのですが、開封されやすいというのはメリットであると同時に、デメリットもあるんです。

これも日頃の行動を振り返るとしっくりくるはずです。自分のメールボックスを思い出してみてください。受信しているメルマガの中には、ながらく読んでいないようなメルマガも多く含まれていませんか?読んでいないのに受信し続けてしまうのがメールの特徴です。

これに対して、LINEはどうでしょう?

メールに比べて緊急度の高いメッセージも多いLINEでは、アイコンの右上の未読マークの数字が増えていくとすごくストレスになると言われています。LINEを見逃してちょっとしたトラブルやピンチに陥った経験がある人もいるんじゃないでしょうか。逆にLINEを見逃さなかったので乗り切れたとか、助かったという経験がある人もいると思います。

つまり、LINEは見逃すと「やばい!」感覚のものなんです。受信したきりで放置することもあるメールとは違って、多くの人にとって、LINEは実にスルーしにくいツールです。

余談ですが、私は妻からのメールを見逃しても嫌味は言われないですが、LINEを見逃す(読んだけど既読になっていない場合も含む)と、かなりの嫌味を言われますw。だから、通知が来ると会議中でもなるべく開いています(汗)。こんな私の体験談に共感できる人もいらっしゃるかと思います。

本題へ戻りますね。

ということで、LINEはメッセージをスルーしにくいので、スルーしてもいいメッセージは「ノイズ」のようなものになります。ノイズを排除しておかないと、大切なメッセージを見逃してしまうリスクが高まるんです。

これが、ユーザーが、お友だち登録した企業のLINEアカウントを「あっさりブロック」してしまう最大の理由です。大切なメッセージを見逃さないために、余計なノイズはあらかじめなくしていくことは理に適っている行動だといえるでしょう。

ということで、LINEアプリの特徴、メリットとデメリットついては理解いただけたかと思います。

企業のLINE運用が失敗する理由とは?

さて、ここからはいよいよ企業のLINE運用が不発であったり、失敗に終わってしまったりする原因と対策について迫っていきましょう。

まずは、LINE運用で期待通りの成果が上がらない、つまり失敗する最大の原因は、「メールよりも開封率が高いから!」という理由だけでLINEアカウントの運用を始めていることです。これが、運用企業にとっての最大の誤りです。

運用を始める際、先ほど紹介したデメリットもちゃんと頭に入っているか、そして、デメリットへの対策を講じる準備ができているのか。できていないとすれば、その運用は間違いなく失敗に終わると断言します。

LINE運用をする多くの企業のメッセージのほとんどは、非常に残念ながらユーザーにとっては「ノイズ」です。なぜなら、もともとメルマガで送っていたような販促情報、セール情報、新製品情報、クーポンやキャンペーンの案内などを送っているからです。定期購入の初回オファーなどは典型的なノイズでしょう。

企業側にとっては金銭的価値が高いと思っているクーポンでさえも、受け手にとって使う予定がなければ、ただのノイズであって、重要な情報を見逃す原因になりかねないリスクといっても過言ではないのです。

ということで、多くのLINE公式アカウントでは、「メッセージ配信ツール」ならぬ、「ノイズ配信ツール」になってしまっています。

企業がLINE運用で成果を上げるための考え方

LINE運用で成果をあげていくためには、「メッセージ配信ツール」という考え方ときっぱり決別する必要があります。大切なのは、「LINEはメールの代替ツールではなく、アプリだ!」と考えてスタートすることです。

ここで質問です。もし、あなたの会社で「アプリ」を開発することになったとしましょう。

“あなたはどんな準備を始めますか?”

  1. アプリの通知に出す情報を考える
  2. 利用者に役立つコンテンツを考える

即答できますよね。

1と答えそうになった方は、このコラムを最初まで戻って読み直してくださいw

ということで、アプリであれば、誰だって「2」を選ぶんです。

もはやコンテンツという言葉も古臭すぎて使いたくないんですが、この言葉以外に適切な言葉も浮かびません。強いて言いかえれば、顧客が喜ぶ「話題と機能」が必要になるということになります。

アプリを利用するユーザーは、何かしらの目的を持ってアプリをインストールしています。ということは、その目的をユーザーが達成できるようにサポートすれば、あなたのアプリは完全に勝ち組に入れます。

大切なのは、顧客が目的を果たすこと。顧客が目的を果たすことで、あなたの会社もアプリも目的を果たしやすくなります。この顧客の目的を無視して、あなたの目的(売上アップ、新規獲得など)を追求していくと、そのアプリは世間で「ク●アプリ」という、大変ありがたくない評価を授かることになります。

ちなみに、LINEアカウントをブロックされるということは、

「このアカウント、まじでク●だな...。」って思われていますので、その点もしっかりインプットしておきましょうw

ということで、コンテンツの重要性について解説しました。

「気づき」と「利便性」を意識したコンテンツ作り

いよいよ今回のコラムも終盤です。

このコンテンツという、なんだかわかるようで、わからない、それでもマーケターたちが当たり前に口にしてきた、このカタカナ5文字をLINE運用に役立つようにバッチリ「言語化」させていただきます。

LINEにおいてコンテンツっていうのは、「気づき」と「利便性」です。一応当社では、格好つけて、「インスピレーション」と「ファンクション」と言っていますw

インスピレーションは、「あぁ、なるほど!その手があったか!これで解決できるじゃん!」という、いわば有益な情報の提供です。ファンクションは、「これ、めっちゃ便利!」という物理的な利便性です。

どうでしょうか?コンテンツというなんだかよくわからない奴の輪郭が見えてきたんじゃないでしょうか?

最初は、どっちかだけでもいいと思います。弊社のクライアントさんですと、どちらか一つでもうまくいっているケースは多いです。最初から両方あると、もちろんそれはそれで素晴らしいのですが、運用しながら少しずつ何を提供すべきなのかという方向性が見えてくることも多いです。

次回の記事では、このインスピレーションとファンクションの具体的なアイデアを紹介します。

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