
LINE経由の売上を伸ばしているサイトは「ID連携」をベースに、ECサイト上での購買行動をトリガーにメッセージを送っています。購買行動を活かすことで顧客にとって「タイムリー・便利・買いたくなる」配信を実現できるのです。
本記事では、「なぜID連携がLINE活用において重要なのか?」「ID連携を活かして送れるメッセージ例」「ID連携を効果的に促進する方法」などを紹介します。
「しばらくはLINE配信にリソースを割けないし、まずは友だち集めだけでもやっておこうかな」という場合でも、先にID連携までセットで導線を用意しておくのがおすすめな理由も解説しますので、ぜひ最後までご一読くださいませ!
この記事の目次
友だち追加だけとは何が違う?ID連携のメリット
「LINEのID連携」とは、ECサイト上の会員IDとLINEのユーザーIDを紐づけることです。ID連携を行っていなくてもLINEのメッセージ配信はできますが、ECサイト上での行動や会員情報と連携した配信はできません。
■ID連携なし(友だち追加しただけ)でもできる配信例
- 全ての友だちへの一斉配信
- 性別・年代・居住地(都道府県まで)・利用しているOS・友だちになってからの期間*1 でセグメント配信
- 過去に配信したLINEメッセージの開封・クリック者だけに配信
- 特定の友だち追加経路の方だけに配信
■ID連携を行うとできるようになる配信例
- カゴ落ち商品のリマインド配信
- 購入商品の発送通知
- お気に入り登録商品の値下げ・在庫通知
- 再入荷通知
- ECサイトを訪問したアクティブユーザーにセール情報を配信

LINEはメールよりも身近なコミュニケーションツールのため、受け取り手に「自分には関係ない・興味がないメッセージが届くアカウントだ」と思われてしまうと、未読のまま開封してもらえなかったり、ブロックされてしまったりします。
また、LINE公式アカウントはプランごとに無料配信通数の上限が設定されており、それを超えると通数課金も追加されます。ある程度の友だちを獲得してからは、友だち全員に同じメッセージを送り続けるのではなく、「誰にどんなメッセージを送るのか」を考えてセグメント配信を行うことが費用対効果を上げるうえで重要です。
参考:オーディエンス | LINE for Business
参考:料金プラン | LINE for Business
*1 LINE社が保有する行動データを元に推察したデータ(みなし属性)
利便性と売上アップに繋がる「EC起点」のLINE配信
カゴ落ち・閲覧商品に関する案内をタイムリーに配信
カートに入れたものの購入せずにサイトを離れた商品のリマインドメッセージ(カゴ落ち通知)や、ECサイト上で閲覧した商品に関するメッセージをLINEで配信することは、売上アップに直結しやすい施策の一つです。
特にカゴ落ち配信については、メールで実践されているストアも多いテッパン施策の一つですが、同じ内容をLINEでも送るようにしただけでクリック率が8倍、購入率も7倍に伸びたという事例も出てきています。
詳細:Shopifyのカゴ落ち配信をLINEで送ったらCVRがメールの約7倍だった
「メールで送っている内容をLINEでも送るのってどうなんだろう」
「LINE経由の売上が上がっても、その分メール経由の売上が減ったりしたら費用対効果が合わなくなる」
「だからといってメールとLINEで細かい出し分けをするのは大変」
という声もちらほらお聞きしますが、先のカゴ落ちLINEのように、メールもLINEも送って、どちらで見るかはお客様に委ねるという運用を行うのも一手です。カゴ落ちLINEはID連携してくれたお客様にしか送れないので、配信通数も一般的にはそう多くはなり過ぎません。
また、カゴ落ちLINEのデータではありませんが、メール経由とLINE経由の売上を並行して伸ばせている事例もあります。

LINEで届いたメッセージは約8割のユーザーがその日のうちに開封する*2ともいわれており、 購入を悩んでいるユーザーに向けたタイムリーな配信とLINEの相性は抜群と言えるでしょう。
*2 出典:https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/
2021/7 携帯電話に関するアンケート(総サンプル数 n=2,060 )
LINE公式アカウントからメッセージを受け取って見るまでの体感値を集計。すぐ見るが約2割、3~6時間以内で過半数、その日のうちには約8割が回答。
発送通知やポイント通知など、ユーザーメリットの大きいメッセージを送る
LINEは開封率が70%を超えることも珍しくなく、販促メッセージを送るチャネルとしてももちろん優れてはいるのですが、あまりに販促的な内容ばかりだと「一方的な売り込みをされている」感覚にもなりかねません。商品の購入・発送通知やポイントの失効通知などユーザー目線になって、LINEで届くと嬉しいメッセージを届けることも大切です。
ちなみに、購入・発送通知など一部の通知は、「LINE通知メッセージ」という方法でも配信可能です。「LINE通知メッセージ」は通常のLINE配信と異なり、電話番号をもとに配信できる(友だち追加されていなくても配信できる)ため、「発送通知などの大事な連絡がキャリアメールアドレス宛だと届かない・見てもらいづらくなった」という課題の解決策としても活用事例が増えてきています。
「友だち追加が先」だとID連携率は数%止まりに?連携率を上げるポイント
いざ「ID連携を活用して、ECサイトの購買データをもとにした配信がしたい!」となっても、まずはID連携をしていただかないと、どの会員の方がどの友だちなのか判別できないため、配信することができません。
ID連携は友だち追加と同時に促すこともできるため、「しばらくはLINE配信にリソースを割けないし、まずは友だち集めだけでもやっておこうかな」という場合でも、先にID連携までセットで導線を用意しておくことをおすすめします。
というのも、先に友だち追加だけを行って、後からメッセージやリッチメニューでLINEのID連携を促す流れだと、連携率は数%程度に留まるケースが多いからです。
一方、ID連携率が60%〜80%まで伸びているアカウントも多くあります。連携率を高めるには「LINE公式アカウント側だけでなく、ECサイト側にLINE連携の入口を作る」「お客様にとっての連携のメリットを明確にする」ことが大切です。
会員登録や購入完了後のサンクスページにLINE連携の入口を作る
特に会員登録時や購入完了時(サンクスページ表示時)などはお客様の関心が高いタイミングなので、ここにID連携導線を用意すると、ストアに興味のあるお客様が自然に友だち追加&ID連携されていきます。
特におすすめなのは、LINEログインを新規会員登録導線に入れることです。会員登録フローの中でID連携・友だち追加が自然に完了し、さらには再ログインもLINEアカウントで簡単にできるようになるのでユーザーメリットも大きいのが特徴です。

購入完了後のサンクスページでは、ID連携を行うとどんなメリットがあるのかをわかりやすく提示することが大切です。例えば、商品購入後のページで「いま友だち追加・ID連携いただくと、購入した商品の発送通知がLINEで届きます!お得な情報も届けます!」と表示されていたら、ついつい登録してしまいませんか?


「利便性」をインセンティブに、LINE連携を促進しましょう
「LINE連携でクーポンプレゼント」など金銭的なインセンティブで促進するのも一手ですが、クーポン目当てで即ブロック、というのも一定数出てきてしまうものです。
「LINEで簡単にログインできる」「LINEで発送通知が届く」などの利便性をインセンティブに友だち追加・ID連携を促すアプローチを行うことで、温度感の高いユーザーとLINEでつながることができ、LINE公式アカウントをよりCRMチャネルとして活用する土台が育っていきます。
まとめ
ECサイトでアクティブなお客様に向けてLINEのメッセージ配信を行うことで、LINEの強みである即時性をより活かすことができます。カゴ落ち配信・販促メッセージ配信など売上に繋げるための配信と、発送通知・ポイント失効通知などお客様の利便性を上げるための配信のバランスをとることが、LINE公式アカウントを育てていくうえで重要です。
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