商品ページの作り方を事例で解説!競合商品に負けない分析方法とは

競合店舗と差のつく商品ページ作りの重要性

楽天市場では現在(2021年5月10日時点)で53,974店舗、商品数3億商品近くあります。

競合店舗と差のつく商品ページ作りの重要性

ライバルとなる競合店舗、商品がこれだけある中でお客様に選ばれるために必要になるのが「差別化」です。

お客様は商品を購入するまでにたくさんの商品を見て検討し、最終的に買う商品を決めます。そのため、店舗は「このお店でこの商品を今、買うべき」と検討しているお客様に伝える必要があります。

差別化された部分が検討の軸となり、商品を選んでもらうことにつながります。だからこそ、差別化の中で強みとなる差分はより明確に強調して伝えることが重要になってきます。お客様に商品の良いところを伝えることが接客であり、接客が商品ページの役目なのです。

今回はどのように差別化された強みを見つけるのか、その方法をご紹介します。例として楽天市場でご紹介しますが、これは自社サイト、Yahoo!ショッピングなどと共通する考え方となるので、ぜひ参考にしてください。

差別化にあたって競合店舗を選定しよう

まず競合店舗を考えたとき、どのくらいの店舗が思い浮かぶでしょうか?

「販売商品のジャンル」「店舗規模」「商品露出量」などから4~5店舗選んでみましょう。簡単な選定の方法としては同じジャンルのランキング上位の商品を多く販売している店舗です。

競合店舗を選定出来たら次は調査の方法です。調査は大きく分けて2種類行います。

  1. 店舗全体を調査(サービス、品ぞろえ等)
  2. 商品単位で調査(商品情報、レビュー内容、価格等)

店舗全体での競合分析

下記のような表を用意してサイトを見ながら埋めていきます。
※支払い方法や配送方法は会社概要に記載されています。
※ジャンルによって調べる内容を細分化させると、より細かく差別化ポイントを発見できます。

項目自店舗競合A
店舗名AAAA
URLaaaa
競合店舗選定理由ランキング上位
送料(無料ライン)       5,000円39ショップ(3,980円)
支払い方法クレカ、銀行振込、後払い決済、ApplePay、セブンイレブン前払いクレカ、銀行振込、後払い決済、ApplePay、セブンイレブン前払い、代引き
配送方法ヤマト運輸DM便、ネコポス、日本郵便クリックポストいずれか宅配便、メール便
発送日3営業日以内1~3営業日以内(土日祝は除く)      
配送日の指定可能
あす楽なし13時
保証3年1年
ギフトラッピング       無料、有料(500円)有料(500円)
商品数5003,000
その他特徴価格は競合よりも高いカラバリが多い
オーダー可能サイズ展開が多い
競合と比べて商品数が多い
安価

このように横並びで項目を見ることでそれぞれの店舗の特徴を見ることができます。今回はサンプルとして1店舗と比較していますが、実際は5店舗ほど横に続きます。

具体的な差別化の仕方

上記のサンプルですと、一見、自店舗は送料も高く、配送も遅く、品ぞろえも競合に負けていているように見えます。しかし、「無料ギフトラッピング」「オーダー可能」などの強みがあることから、「世界に一つのギフトが贈れる」という競合との差別化が可能になります。

つまり、無料ラッピングやオーダーといった部分をお客様に最優先で伝えるページ構成が必要になるのです。

商品単位での競合分析

商品単位はもう少し細かく見ていきましょう。

店舗全体のように表を用意してもいいのですが、お手軽なやり方として商品ページ全体を箇条書きで書き出すやり方をご紹介します。

ご紹介といってもそのままなのですが、商品ページを見たまま、書いてある要点を書きだしていきます。実際にミックスナッツを扱う2つの商品ページを見て書き出してみました。

項目自店舗競合店舗
ランキングなし年間ランキング受賞
クーポンなし店内全品10%OFFクーポンバナー
容量小分け3袋大容量
回遊1同商品のサイズ違い回遊バナーまとめ買い回遊バナー
回遊2ナッツ商品一覧回遊バナー
回遊3その他ナッツ系商品回遊バナー
配送配送方法(ゆうパケットとその注意点)
お気に入り登録 なしあり
レビュー引用なし商品内容に反映あり
配送なし配送方法(ゆうパケットとその注意点)
商品特徴1無塩、無油、無添加味が選べる
商品特徴2ナッツの各種成分1日一掴みで28日分
商品特徴3話題の成分「オメガ3脂肪酸」
商品特徴4体の悩みの問いかけ(ダイエット、お肌、気分、体調)
商品特徴5安心安全の自社向上でオリジナルブレンド

まず競合店舗商品に比べて自店舗商品で伝えている内容が明らかに少ないことが分かります。これではどんなに良い商品であっても比較検討しているお客様は競合店舗商品を選んでしまうでしょう。

では、どのような要素を追加、修正できそうか考えてみます。

具体的な差別化の仕方

自店舗商品の強みは、「無塩、無油、無添加」があります。これは競合店舗商品でも自社工場で安心を謳っているので魅力的な要素です。競合店舗商品とは異なり、自然由来でナッツ本来の味が楽しめるという点を大きく強調するように修正できます。

大袋ではなく小分けになっていることも強みです。これならば「持ち運びやすくオフィスでの間食に」や「健康管理に毎日一袋」などのイメージを追加することで、お客様に購入した後の生活がどのように豊かになるか伝えられます。(ベネフィットの訴求)

更に、自店舗は同じ商品のサイズ展開が豊富で回遊バナーも設置しています。

競合店舗商品は味のバリエーションなども豊富なのでその点は負けてしまっていますが、先ほどの小分けになっていることを大きなメリットとして訴求することで、「毎日のお昼にプラスして1日〇円!」のように日割りのお得感を出しつつアップセルも望めます。

逆に、お試しとして低価格のワンコイン商品を置くことで最後の離脱を防ぐこともできるでしょう。

少し脱線しますが、ランキング情報を載せることは非常に重要です。

なぜなら、「売れていること」はお客様が購入時に選ぶ非常に重要な指針となっているからです。(バンドワゴン心理といって、「他の人が良い評価をしているのだから自分もそうしよう」と感じる心理です。)

ランキング情報を載せることは実は簡単です。リアルタイムランキングという15分おきに更新されるランキングでは1位を取ることはそう難しくはありません。

今後実績がついてデイリーやウィークリーの1位を取れたら外しても良いですが、最初のうちはこのようなランキングの受賞情報を積極的に集めましょう。

このように自店舗、競合店舗の商品ページの内容を見ることで、自店舗商品にある要素、ない要素、競合店舗商品にない強みを見つけることができます。

あとは、店舗全体の調査で見つけられた強みと合わせて、商品ページにお客様に伝えたい自店舗のオンリーワンの要素を加えて、ページを新しく改善していきましょう。

商品売上の目標設定

商品ページの改善についてはA/Bテスト(旧ページと新ページの売上、アクセス、転換率などを比べてどちらが良いか調査する方法)でより良いページにしていきましょう。

商品単体の売上目標を決めるとき、競合店舗の商品がどれだけ売れているのか月商の概算を計算する方法をご紹介します。

下記の計算式で算出します。

「競合店舗商品の売上=レビュー数(※)÷レビュー記入率×単価」
※レビュー数は直近1ヶ月間の件数を参考

商品ジャンルにもよりますが、レビュー記入率は大体1~2%ほどです。

この計算で競合店舗の商品がどれくらいの月商かざっくり把握することで目標設定の参考にしてみてくだい。

まとめ:接客のできる商品ページを作ろう

競合店舗、競合商品を調べて比較することは自店舗を見つめなおす機会であり、新しい気付きを得ることができます。

配送や支払い方法など、今まで気にしていなかったが競合店舗と比べると選択肢が少なくて選ばれていなかったことに気が付くようなこともあります。

商品ページは大切なお客様との接点です。お客様を放置せずに接客のできる商品ページを目指しましょう。

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