NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江、以下NTTコム オンライン)は、NPSベンチマーク調査2022アパレルECサイト部門を実施しました。この結果、最もNPSが高いのは、MAGASEEKとなりました。
業界全体ではアパレルECサイトならではの幅広いブランドの取り扱いによる商品の豊富さや、セールやポイントの貯まりやすさといったコストパフォーマンス、公式アプリの使いやすさがロイヤルティを高める要因となりました。MAGASEEKは、公式アプリの使いやすさや商品の探しやすさといったサービスの機能面の評価が高くなり、NPS1位につながりました。
<調査結果のポイント >
1. アパレルECサイト部門のNPS1位はMAGASEEK
対象のアパレルECサイト6社のうち、NPSのトップはMAGASEEK(-13.7ポイント)となりました。2位はZOZOTOWN(-15.6ポイント)、3位はSHOPLIST.com by CROOZ(以下、SHOPLIST)(-16.5ポイント)でした。対象6社のNPS®平均は-20.1ポイント、トップ企業とボトム企業の差は15.5ポイントとなりました。

2. 商品の品揃えやコストパフォーマンス、アプリの使いやすさが業界全体のロイヤルティの醸成に寄与
アパレルECサイトのロイヤルティの要因を19の項目別に分析したところ、業界全体では「ブランドや商品の品揃えの豊富さ」や「サイズ表記や身長別の着丈など商品の掲載情報の詳細さ・正確さ」、「自分にあったサイズ・大きさの商品がある」といった取り扱っている商品の品揃えや掲載情報に関連する項目や、「コストパフォーマンスの良さ」といった点がロイヤルティ醸成に寄与する結果となりました。推奨理由の自由記述においても、コストパフォーマンスの満足度が高い利用者では「好きなブランドがポイントを使って購入できたり、貯められるため」、「取り扱っているブランドが多くあり、ポイントを使って購入できるから」といった、アパレルECサイトならではの幅広いブランドの取り揃えと、それら商品の購入においてもポイントを貯められる・使用できる点を評価する声がみられました。また、「公式アプリのわかりやすさ・使いやすさ」もロイヤルティの醸成につながりました。
一方でロイヤルティを向上させるために今後改善が期待される項目としては、生地感や着用感といった「写真から実際の商品イメージがつきやすいこと」のほか、「おすすめ機能・レコメンデーションの適切さ」、「欲しい商品の探しやすさ・検索のしやすさ」といったサービスの機能面に関連する項目となりました。
図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
NPS1位となったMAGASEEKは、「公式アプリの使いやすさ」において評価が高かったほか、業界全体の課題項目であった「写真から実際の商品イメージがつきやすいこと」や、「欲しい商品の探しやすさや検索のしやすさ」、おすすめ機能レコメンデーションの適切さといった機能面でも高い評価を獲得しました。2位のZOZOTOWNは「ブランドや商品の品揃えの豊富さ」において、3位のSHOPLISTはコストパフォーマンスの良さがそれぞれ評価され、NPS上位の結果となりました。
3. 公式アプリ利用者はレコメンンド機能などへの評価が高く、NPSも高い傾向に
対象のアパレルECサイトにおいては、Webサイトのほか公式アプリの提供も行っており、ブランドや商品の検索・購入、またプッシュ通知によるクーポンやセールなどの情報発信やアプリに限定したイベントの開催など、アプリの使いやすさや購入のしやすさなどの機能性を高めることで購入体験のさらなる向上を進めています。公式アプリの利用経験について調査したところ、全体の51.9%が公式アプリを利用している結果となりました。また公式アプリの利用有無別にNPSを分析したところ、公式アプリ利用者のNPSは-10.4ポイントとなり、公式アプリ非利用者に比較して高くなりました。
図:公式アプリの利用有無
図:公式アプリの利用有無別NPS
また、公式アプリ利用有無別に、Webサイトやアプリでの商品検索や購入といった機能に関連する5つの項目ごとに満足度平均を比較したところ、最も差が大きくなったのは「おすすめ機能・レコメンデーションの適切さ」となり、次いで「欲しい商品の探しやすさ・検索のしやすさ」が続きました。公式アプリの利用者においては、自由記述においても「おすすめ商品が参考になる」、「自分の好みに合わせた検索方法が簡単にできる」といった声がみられ、公式アプリの利用が商品の探しやすさや購入のしやすさにつながることが示唆される結果となりました。
図:公式アプリの利用有無別の機能に関する満足度比較(5項目)
4. じっくりと商品を選べることがアパレルECサイトを利用する主な目的に
対象のアパレルECサイトを利用する目的について調査したところ、「店員の接客がなく、じっくりと商品を探して購入できるため」が43.4%と最も高くなりました。次いで「自分が必要としている商品だけを購入することができるため」(42.8%)、「実店舗に比べて商品が探しやすいため」(35.2%)といった理由が続きました。
図:アパレルECサイトの主な利用目的
また、アパレルECサイトの利用において今後求めている機能についても調査したところ、機能としては「自分の体形やサイズを簡単に測定できる機能」(31.1%)が最も高くなりました。次いで、「オンライン上で自分が試着したイメージをできる機能」(25.9%)、「過去の購入履歴から、自分の好みやサイズをお薦めしてくれる機能」(22.1%)が続きました。
図:アパレルECサイトの利用において求めている機能
5. 推奨度が高いほど、継続利用意向も高い傾向に
対象のアパレルECサイトにおいて今後の継続利用意向を、0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.4ポイント、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均7.8ポイント、また「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は5.6ポイントとなり、推奨度が高いほど、継続利用意向が高くなる結果となりました。
図:推奨セグメント別継続利用意向
<調査概要>
【アパレルECサイト】
調査対象企業(アルファベット順、50音順):
Amazon Fashion (アマゾンファッション)、MAGASEEK (マガシーク)、Rakuten Fashion(楽天ファッション)、SHOPLIST.com by CROOZ (ショップリスト)、ZOZOTOWN、マルイウェブチャネル(マルイのネット通販)
調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち上記アパレルECサイト利用者
調査方法:NTTコム リサーチ*による非公開型インターネットアンケート
調査期間:2023/1/12(木)~ 2023/1/18(水)
有効回答者数:2,159名
回答者の属性:
【性別】男性:38.0%、女性:62.0%
【年代】20代以下:17.8%、30代:23.3%、40代:28.9%、50代:15.0%、60代以上:15.1%
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