
写真右:株式会社Appify Technologies 菅原健一(すがけん)さん
顧客との関係性を深め、オンラインでの来店頻度を高める方法として、ECサイトのモバイルアプリ化があげられます。一昔前だとモバイルアプリは作成のコストやダウンロードされるハードルが高いといった課題もありましたが、今では価格を抑えて作成できるようになり、ファンと接点を持つためにモバイルアプリを活用する事業者様が増えています。
今回は、株式会社Appify TechnologiesのCVOである菅原健一(すがけん)さんと、株式会社Channel Corporationの柿崎俊輔(Simon)さんに、ECにおけるアプリのトレンドやAppifyとチャネルトークが連携することで実現できる世界観について伺いました。
この記事の目次
モバイルアプリのトレンドとは
――最近、EC事業者様がモバイルアプリを作成・運用することが増えているようです。モバイルアプリのトレンドについてお話を伺えますか?
すがけんさん(Appify):Shopifyができたことで、ゼロからモバイルアプリを作るのではなく、これまで上手にモバイルアプリを作ってきたやり方を踏襲して、安価で立ち上げられるようになったのが直近のトレンドです。Appifyはこういった時代の流れに乗る形で、Shopifyとデータを連携させながらアプリをノーコードで作れるようになっています。お客様にわかりやすいUI/UXでアプリを作れるため、Appifyで作られたアプリのレビューは軒並み高い評価をいただいています。
最近になり、自分たちで「モノづくり」をして、中間業者を介さずに直接販売するD2Cという販売方法が増えています。こういった事業者様はInstagramやTwitterなどのSNSで情報発信をするようになっています。すると、D2Cブランドの事業者様は卸中心の事業者様に比べて、ファンから支持を得やすくなるのです。
また、熱狂的なファンがいるブランドでは転売ヤーの被害に合うケースも少なくありません。オンラインで「抽選販売」の仕組みを利用する場合、ウェブブラウザでは1つのメールアドレスでアカウントを1つ作成できるため、botによる大量アカウント発行、大量予約が簡単にできてしまいます。そこで、モバイルアプリを活用する方法が出てきました。モバイルアプリであれば、保有しているモバイルの台数分しか「抽選販売」に参加できないため、botによる大量予約を阻止できるのです。
ファンにとって必要な機能を提供することでSNSからアプリへの誘導も自然に行えると思います。肌感覚ですが、Instagramのフォロワーの約20%がモバイルアプリをダウンロードするようになっています。

モバイルアプリを介して顧客と密接に
――お客様が商品を買うために、モバイルアプリが欠かせない状況になっているということですね。今回Appifyとチャネルトーク連携することで、事業者様がモバイルアプリを活用することにどういった影響を与えるようになるのでしょうか?
すがけんさん(Appify):今Shopifyが日本や世界中で伸びているかと思います。その流れに遅れを取らずAppifyはモバイルアプリの領域でグローバルに展開する予定です。Shopifyにはオンラインストアの機能を突き詰めるという重要課題があるように、Appifyはモバイルアプリの機能を突き詰めています。一方でアプリを導入している熱狂的なファンに対して、リッチなコミュニケーションは必要不可欠です。Appifyのプッシュ通知の機能は事業者様からも高い評価をいただいていますが、それだけでは双方向のコミュニケーションは実現できません。
そこで、コミュニケーションの専門家であるチャネルトークと提携しました。チャネルトークのプロダクトレベルは非常に高く、既にAppifyを利用している事業者様への導入実績も多くありました。そのため、グローバル展開や導入実績の面からも高い品質のサービスを維持しながら協業できると思っています。
Simonさん(チャネルトーク):チャネルトークがAppifyと連携することで、モバイルアプリ上からのお問い合わせにShopifyの購買データを反映させることで強固なCRMを構築できます。
顧客が過去どのような商品を購入したのか、今どのページを見ているのか、どのアイテムをカゴに入れているのか、連携しているからこそわかる情報をもとにした接客が可能になります。店舗レベルのコミュニケーションが可能になると考えています。

シームレスに顧客がブランドと繋がる時代を創る
――プッシュ通知やチャット接客対応など、Shopify×Appify×チャネルトークの連携によって、今までにない購買体験をお客様に提供できると思います。この3サービスの連携により、どのような世界観が描かれるのでしょうか。
すがけんさん(Appify):まず、チャットで簡単にコミュニケーションを取れるようになることが良いことだと思っています。メールで長文の連絡をするより、チャットで気軽に話を聞いてみる。お客様側の障壁を最大限減らすことができていると思います。
悩みが具体的でなくても、困っていることがあるという状態でコミュニケーションを取っている内に解像度が上がって、ご希望のサイズや商品を提示できるようになります。これはメールでは起きづらいことなんですよね。チャットの場合、接客をする方の人柄も出ますし、お客様にとってもそれは嬉しいことだと思います。
そしてチャネルトークは大前提CRMのためのツールです。今まで連携できていなかった顧客個人の情報がEC・アプリ・実店舗で連携されることで、お客様と向き合った接客が可能になるのです。
決まった販売員さんからのおすすめで買いたい人にとって、今まではその販売員さんがいる店舗に足を運ばないと接客を受けられませんでした。チャネルトークによって、場所を選ばずにお客様の都合でコミュニケーションを取れるようになり、オンラインで決済できるようになるのが理想的な形です。
Simonさん(チャネルトーク):ポイント制度など実店舗の情報と、Shopifyのオンラインサイトの会員情報が統合されて、チャネルトークで接客をする際にお客様情報全般が即座にわかるようになります。今まで販売員さんが店頭で接客をしたことで、どの程度LTVに影響が出ているのかわかりませんでしたが、接客による効果も定量的に確認できるようになります。
チャネルトークの活用によってお客様の好みや来店頻度など、従来であれば販売員さんが属人的に蓄積していた情報を、データとして記録することができます。そのデータをおもてなしのある接客に活かすことが、お客様と継続的なお取引を可能にし、価格勝負に陥らないポイントになるのではないでしょうか。お客様にとって価値ある情報を提供するコミュニケーションが、熱狂的なファンを作る上で大事なポイントだといえます。
今後、Shopify、Appify、チャネルトークがCRMの三種の神器になるでしょう。オンラインであっても、お客様と深い関係を築いていける手段として、ぜひご利用いただきたいです。

インタビューを通して:チャット接客とモバイルアプリが作るコマースの新たなスタンダード
チャット接客を自社ECサイトに導入したことで、お客様との関わりがより密接になる事例を伺うことが増えています。ブラウザ上のオンラインサイトには新規のお客様から熱心なファンまで幅広い層が来店し、お買い物をしていきます。それと比べるとモバイルアプリの場合は、ブランドを知った上でモバイルアプリをダウンロードし、興味を持ったファンの方たちが商品を購入しようとしています。
熱量の高いファンの人達が集うモバイルアプリで、個々人が満足できる接客を提供するためにチャネルトークは欠かせないものになっていくでしょう。Shopify、Appify、チャネルトークを活用した成功事例は非常に質の高いCRMを構築されています。新たなECにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
▼「チャネルトーク」の詳細はこちら
https://channel.io/ja
▼「Appify」の詳細はこちら
https://appify.jp/
合わせて読みたい