日本の広告費8兆円突破、インターネット広告が5割超に:EC関連ニュースまとめ【2026年3月】

日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2026年3月のEC・ネット通販関連の主要ニュースをまとめました。今回取り上げるテーマは、「広告のデジタルシフト」と「動画・SNS広告の拡大」です。

本記事とは別に、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方は、あわせてチェックしていただけますと幸いです。

インターネット広告費が4兆円を突破、構成比は初の5割超に

電通は2026年3月5日に、「2025年 日本の広告費」を発表しました。これによると、2025年の総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)となり、5年連続で成長、4年連続で過去最高を更新しています。

中でもインターネット広告の伸長が顕著で、4兆459億円(前年比110.8%)と4兆円を超えました。総広告費に占める構成比も50.2%と、初めて過半数に到達しています。

動画広告の拡大が市場成長を牽引

SNS上の縦型動画広告やコネクテッドTV(インターネット接続テレビ)などの動画広告の需要拡大が、市場全体の成長に寄与しています。

また、「物販系ECプラットフォーム広告費」は2,444億円(前年比112.5%)と二桁成長となり、オンライン通販の普及を背景に再成長局面に入っています。

マス広告は横ばい、デジタル化が進展

新聞・雑誌・ラジオ・テレビを合計したマスコミ四媒体広告費は2兆2,980億円(前年比98.4%)と、ほぼ横ばいとなりました。

一方で、テレビメディア関連の動画広告費は805億円(前年比123.3%)と大きく伸長しており、従来のマス広告領域においてもデジタル化が進んでいます。

イベント・屋外広告が回復、リアル接点の需要も拡大

プロモーションメディア広告費は1兆7,184億円(前年比102.0%)と、3年連続で増加しました。

屋外広告や交通広告はインバウンド需要の回復により伸長しています。また、「イベント・展示・映像ほか」は4,748億円(前年比111.2%)と二桁成長となりました。

大阪・関西万博や東京2025世界陸上などの大型イベントの開催が、リアル接点の拡大に寄与しています。

森野さん
物販系ECプラットフォーム広告費の伸びを見ると、広告を出さないとモールでも売れない状況になっているのではないでしょうか。
舟本
楽天市場は運用型広告の枠や面も増えていますし、Amazonに関しては検索面がかなり広告中心になってきています。
森野さん
Amazonは型番などで検索してそのものをズバリでやらないと、まともな検索結果にならない印象があります。
竹内
やっぱり広告だけに囚われないような仕組みというか、戦略も必要ですね。

インターネット広告媒体費、動画広告が初の1兆円突破!ソーシャル広告は1.3兆円規模に

CARTA HOLDINGS、電通、電通デジタル、セプテーニの4社は、「2025年 日本の広告費」の調査結果のうち、インターネット広告媒体費(インターネット広告費から制作費および物販系ECプラットフォーム広告費を除いたもの)の詳細分析および2026年の予測を発表しました。

2025年のインターネット広告媒体費は、前年比111.8%の3兆3,093億円となりました。動画広告、とりわけSNS上の縦型動画広告の伸長が全体の成長を牽引しています。

動画広告は構成比3割超、引き続き高成長

ビデオ(動画)広告は1兆275億円(前年比121.8%)となり、推定開始以降初めて1兆円を突破しました。構成比も30%を超え、高い成長率を維持しています。

また、動画広告は運用型・予約型のいずれも伸長しており、広告手法を問わず拡大が続いています。

ソーシャル広告は二桁成長を継続

ソーシャル広告は1兆3,067億円(前年比118.7%)となり、インターネット広告媒体費に占める構成比は39.5%と4割に迫る水準となりました。

内訳では、SNS系に加えて動画共有系の割合が拡大しており、動画コンテンツを軸とした広告活用が進んでいます。

運用型広告が約9割を占める構造に

取引手法別では、運用型広告が2兆9,352億円(前年比112.5%)となり、構成比は88.7%に達しました。予約型広告は3,042億円(前年比109.1%)と増加し、成果報酬型広告は699億円(前年比96.1%)と減少しています。広告配信において、運用型広告が中心となる構造が継続しています。

2026年も拡大見通し、3.5兆円規模へ

2026年のインターネット広告媒体費は、前年比108.3%の3兆5,840億円に拡大すると予測されています。また、ビデオ(動画)広告は前年比114.7%の1兆1,783億円と、引き続き二桁成長が見込まれています。

森野さん
成果報酬型よりも運用型広告のほうがコントロールしやすくて、管理の手間も少ないというのはありそうです。
竹内
一見、成果報酬型のほうがリスクなく見えるんですけど、実際に運用してみると調整が必要だったりして、担当者としては大変に感じる部分もあると思います。
森野さん
運用型広告で大きく揉めることはあまりないですし、その点でも選ばれやすいのではないでしょうか。
舟本
Webメディアを見て探す行動から、AIに聞く行動に変わっていることでアフィリエイトメディア経由の購買が減っている可能性も考えられそうですね。

3月のおすすめ記事

お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。ポッドキャストでは、配信者のお気に入りの記事について、コメントや取材の裏話をお伝えしています。ここではその一部を紹介しますが、気になる方はぜひお聞きください。

森野さんのお気に入り記事
森野さん
卸中心だと見えにくい顧客視点を取り入れて商品ページを改善したことで売上が伸びた点は示唆的で、こうした部分はAIでは代替できず、広告や自動化に頼るだけでは売れないことがよくわかる内容でした。
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舟本
リテールは利益率が下がるという前提に対して、D2Cと分けて捉えることで必ずしもそうではない点や、競合が少ない領域で先行して棚を取っていく戦略は、自社にも展開できるヒントになる内容かと思います。

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