アウンコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:信太 明、東証スタンダード:2459)が、世界40カ国・地域を対象に2025年4月11日から2025年7月15日までの期間における「AI」に関連したGoogle検索のキーワード調査を実施し、その結果を発表しました。同社はグローバルマーケティングやメディアマーケティングなどのマーケティング事業を幅広く展開しています。
この記事の目次
複数の国・地域のランキングでランクインした検索キーワード
近年、AI技術の飛躍的な進化により、世界中でAIへの関心が高まっています。今回の調査では、動画生成AIである「Veo 3」や「Higgsfield」というキーワードが、各国・地域の検索トレンドのランキングにおいて上位となり、新たなAIモデルの登場と技術革新により、国際的に注目を集めていることが明らかになりました。
また、「Genspark」というキーワードもユーザーの関心を集めており、AIエージェントを搭載したアップデートによる検索体験を変える新たなサービスとして注目されています。さらに、「AI 2027」というキーワードは、AIが超人的知能(ASI)へと進化する可能性を示した予測レポートへの注目を表しており、技術的な期待とともに、倫理的・哲学的な議論も活発化していることがわかりました。
動画生成AI技術への国際的な注目
動画生成AIの市場は、映像制作の効率化やクオリティ向上を実現する革新的技術の登場により、多様な業界やクリエイターに新たな可能性を提供すると期待されています。
Googleの動画生成AIモデル「Veo 3(ベオ スリー)」
2025年5月21日に開催されたGoogleの開発者向けイベント「Google I/O 2025」にて披露された新たな動画生成AIモデル「Veo 3」が世界的な注目を集めています。今回の調査における各検索キーワードのランキングでも、「Veo 3」を示すキーワードが37カ国・地域の検索キーワードランキングでランクインし、その高い注目度が確認されました。
Veo 3は、テキストから高解像度(4K)動画の生成だけでなく、従来は別工程が主流だった効果音やBGM、登場人物の話し声なども同時に生成することが可能になっています。また、登場人物が話している内容と口の動きを一致させる精度も向上し、物理法則や自然な動きに忠実な点も評価されています。提供地域も拡大され、アジア、中東、欧米などの幅広い国々におけるGoogleサブスクリプションユーザーに提供されており、世界中のクリエイターによる新機能を活用したコンテンツがSNSなどを通じて次々と公開されている状況です。
動画生成AI「Higgsfield(ヒッグスフィールド)」への注目
「Higgsfield」は、米国のスタートアップ企業であるHiggsfield, Inc.により2025年4月にリリースされた動画生成AIで、その革新的な技術が世界的に大きな注目を集め、35カ国・地域の検索キーワードランキングでランクインしました。
特に、画像から映画のような本格的な動画の生成が可能なことや、100種類以上のプリセットカメラワークによって、ユーザーは複雑なカメラ指示をせずとも迫力ある映像の作成が簡単に行える点などが、世界中のAIクリエイターやSNSユーザーの間で注目され拡散されています。
AIが提起する概念的・社会的な議論
「ai 2027」というキーワードが9カ国の検索キーワードランキングでランクインしました。この背景には、元OpenAI研究者を中心としたチームが公開した2027年までにAI技術が急速に進化し、超人的知能を持つAI(ASI)が誕生する可能性を示した予測レポートが注目を集めたことがあります。
このレポートでは、AI技術の急速な成熟や、複数国家間でのAI開発競争の激化、さらにはAI自身がAIを開発する段階へ進む可能性などが指摘されています。多くの専門家はこうした予測の「現場データに基づく実証的側面」に価値を認める一方で、「技術進歩の速度がここまで急激に進む保証はない」や「計算資源や物理的制約が存在する」といった慎重な見方も存在し、賛否両論の状況となっています。
AIエージェントを施したGenspark(ジェンスパーク)のアップデートとリリース
Genspark(ジェンスパーク)は、米国のMainFunc社によって2024年6月に公開された、複数のAI機能を統合したサービスです。主に情報検索、画像、動画生成を統合した多機能AIプラットフォームとして注目されていましたが、2025年4月のアップデートで「Genspark Super Agent(スーパーエージェント)」と呼ばれる自律型AIエージェント機能が導入されました。
この機能の追加により、検索から動画制作、資料作成、さらには店舗への電話予約など、煩雑なタスクを自動的かつ一括で処理できるようになりました。また、2025年6月11日にはAI機能を統合した専用ブラウザ「Genspark AIブラウザ」がリリースされました。これにより、それまでのコンテンツ作成機能に加え、閲覧しているウェブサイト内の文章や動画の自動要約、スライド作成など、AIエージェントによる情報の自動収集・分析・活用が実現し、次世代の情報活用スタイルとして大きな注目を集めています。
クリエイティブ・エンターテイメント分野におけるAIの活用とリスク
主に英語圏および西洋諸国を中心とした7カ国(ポーランド、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、南アフリカ、カナダ、ベルギー)における検索キーワードランキングでは、「ai barbie dolls」「ai barbie box challenge」といった検索キーワードがランクインしました。
近年、AI画像生成ツールを活用し、特定の人気キャラクターの特徴に模したアバターや画像を生成してSNSに投稿するユーザーが増加しています。特にTikTokやInstagramを中心に、「#BarbieBoxChallenge」や「#AIDoll」といったハッシュタグが拡散され、本調査における各国の検索キーワードランキングにおいても、その盛り上がりの大きさが明らかになりました。
さいごに
AI技術は、動画生成や検索エンジン、エンターテイメント、さらには社会的課題への対応に至るまで、あらゆる分野で注目を集めています。今後も進化を続けるAIにおいて、技術動向や社会的影響、法規制の変化などを継続的に注視し、技術の可能性とリスクに目を向けながら、新たな価値創出を通じて、ビジネスにおける持続的な成長を実現していくことが求められます。
国・地域別検索キーワードランキングの調査結果を含む、本レポートの完全版はアウンコンサルティングのウェブサイトに掲載されているとのことです。
調査概要
調査主旨
世界40カ国・地域におけるAI関連の検索キーワード調査
調査要綱
・対象国・地域: OECD加盟主要国を中心にアウンコンサルティングにて抽出した40カ国・地域
・検索キーワード順位データ:Googleトレンド
<データ取得条件>
[検索キーワード]:「AI」 [対象期間]:2025/04/11~2025/07/15 [カテゴリ]:すべてのカテゴリ [取得データ]:関連キーワードを「注目」の指標で並び替えた上位10件を取得(※生成AIに関連しないキーワードは除外)・調査実施期間:2025年7月15日~2025年7月31日
・Googleトレンドの集計に関する詳細:Googleトレンドのデータに関するよくある質問
出典元:アウンコンサルティング株式会社 プレスリリース