
グローバルコマース業界をリードするShopify(ショッピファイ)の日本法人であるShopify Japan株式会社(本社:東京都渋谷区、暫定カントリーマネージャー:ショーン・ブロートン)が、2025年夏の最新アップデート「Summer '25 Edition – Horizons」を発表したことが分かりました。
今回のSummer '25 Editionは、Shopifyプラットフォーム全体にわたる大規模なアップデートとなっています。AIを搭載した新たなストアデザイン基盤「Horizon」を中心に、150を超える新機能と改善点を通じて、より効率的で直感的な新時代のコマース体験を提供します。このアップデートによって、コンバージョン率の高いストア構築方法や、消費者の商品検索プロセスなど、ショッピング体験が大きく進化します。美しいデザインとAI機能を融合させたHorizonにより、事業者はコーディング不要で魅力的かつ高コンバージョンのストアを構築できるようになります。
Shopify APACマネージングディレクターのショーン・ブロートン氏は今回の発表について次のようにコメントしています。
「現代の事業者には、自分たちの事業と同様に柔軟かつ直感的に機能するツールが必要です。今回のEditionは、技術に費やす時間を減らしブランド構築に専念できるよう、事業者を次のステージへ導く重要な一歩となります。これらのアップデートにより、業務効率と顧客エンゲージメントがさらに向上し、私たちが目指す"デクララティブコマース"実現への道が開かれました。"デクララティブコマース"とは、事業者が目標を"宣言"するだけで、それを達成するための最適な手段が自動的に導き出される世界のことです。この変革により、事業者は時間のかかる作業から解放され、イノベーションと戦略的成長に集中できるようになるでしょう」
この記事の目次
Shopifyの新しいテーマ基盤Horizonで、デザインの自由度を解放
今回のEditionでは、柔軟なテーマ基盤「Horizon」を通じて、オンラインストアデザインの新たな標準を確立します。HorizonはAIを標準搭載し、最高水準のUXと完全にカスタマイズ可能なレイアウトシステムを組み合わせることで、コーディング不要で高いコンバージョンを実現するストア構築を可能にします。

- 10種類の高コンバージョンプリセット: Horizonには、オンラインでのブランド展開をすぐに開始できる10種類の美しいデザインプリセットが用意されています。各プリセットには、わかりやすくエンゲージメントを高めるセクションが組み込まれており、コンバージョンを重視した構成となっています。直感的な商品検索機能、全画面のヒーローバナー、高機能なコレクション&商品ページ、最適化されたカートなど、顧客を購入へとスムーズに誘導するデザイン要素が含まれています。
- 新しくなったテーマブロック: ストアをカスタマイズするための革新的な機能です。ページ上の要素を自由に移動したり、ブロックをコピー&ペーストして別の親要素やセクションに配置したりすることが可能になりました。また、30種類以上のブロックプリセットが用意されており、追加前にプレビューできるため、カスタマイズの作業効率が大幅に向上します。
- AIブロック生成(AI-Block Generation): HorizonにはAIによるブロック生成機能が搭載されており、テーマエディター上でAIを活用して新しいコンテンツブロックやレイアウトを自動生成できます。デザインの目標に合わせて最適化されたレイアウト候補が瞬時に提示されるため、短時間で高パフォーマンスのページを構築することが可能です。

AI Store Builderでストア立ち上げをさらに高速化
初めてオンラインストアを構築する事業者でも、すでにストアを運営している事業者でも、AI Store Builderを使用することで、わずか数語のキーワードを入力するだけで3つのユニークなストアデザインが生成され、そこからすぐにカスタマイズ作業に移行できるようになります。
- ストアを数秒で完成: いくつかのキーワードを入力するだけで、画像やテキストを含んだ3種類のストアレイアウトが自動生成されます。ゼロからストアをデザインする時間と人件費を大幅に削減できるため、事業者はよりカスタマイズやパーソナライズに注力することができるようになります。

Shopアプリの新しいホームフィード
タップとスクロールに合わせてパーソナライズされるホームフィードに進化
Shopアプリのホームフィードが大きく進化し、事業者と購入意欲の高い消費者をより的確につなげる機能が強化されました。ユーザーがShopアプリでフィードを更新したり、商品を閲覧・カートに追加したりといった行動をとるたびに、その好みに合わせてコンテンツが動的にアップデートされます。これにより、よりパーソナライズされたショッピング体験が実現します。

- ホームフィード推奨機能の強化: 新しいホームフィードは、買い物客の行動データを分析し、事業者の商品をより関連性の高い形で表示するようになりました。ユーザーのリアルタイムの行動に基づいてコンテンツが更新されるため、エンゲージメントや顧客維持率の向上が期待できます。これにより、Shopアプリ内で最もトラフィックの多い画面における商品露出が強化されました。
- コレクションの作成と共有: 消費者は保存したアイテムをテーマや目的別にまとめたコレクションとして整理し、他のユーザーと共有できるようになりました。これまでの「お気に入り」リスト機能を進化させ、共同で作成・購入できるコラボレーション機能を提供します。
- ネイティブおよびカスタムスウォッチ: Shopアプリは、事業者のオンラインストアと同様のスウォッチ表示に対応するようになり、オンラインストアと同じカラーやバリアント選択をアプリ内で再現できるようになりました。ドロップダウンメニューを使わずに、カラーやバリエーションなどを視覚的に確認できます。また、予約注文、バンドル商品、全商品ラインアップの表示方法も改善され、購入体験の一貫性が高まりました。
AI時代のブランド構築
新しいアプリKnowledge Baseで、ブランドのAI向けSEOを実現
AIとの対話が重要な購買チャネルになりつつある現代において、ブランド情報がAIに適切に伝わらないと、ビジネスチャンスを逃してしまう可能性があります。AIのためのSEO(検索エンジン最適化)として機能するShopifyの新しいAI搭載アプリ「Knowledge Base」は、生成AIやショッピングアシスタントが正確に読み取れるように、ストアに関する情報やよくある質問(FAQ)を生成・カスタマイズし、AI検索における発見可能性を向上させる機能を提供します。
- AI向け店舗情報を自動生成するShopify Knowledge Base: ChatGPTやClaudeなどのショッピングAIエージェント向けに最適化されたストア情報やFAQを自動的に生成します。生成された内容は自社のブランドイメージや価値観を反映するようにカスタマイズすることも可能です。これにより、AI経由の検索・購買プロセスにおけるブランドの情報発信力を高め、消費者が自ら情報を探し出せるようサポートします。

新しいSidekickでデータを意思決定に活かす
コマースの現場では、販売パターンの変化、データの分散、手間のかかるワークフローなど、多くの複雑な課題が存在します。ShopifyのAIアシスタント「Sidekick」は、単に質問に回答するだけでなく、問題を先回りして検知し、解決策を提案し、その場で実行支援まで行う機能を備えています。
- さらにスマートかつ高速化したSidekick: Sidekickは複数のデータソースと連携し、マルチステップの推論処理を行い、一度のやり取りで深い洞察と実行可能なアクションを提示します。複数のダッシュボードを切り替えたりレポートを行き来したりする必要がなくなり、より迅速な意思決定が可能になります。
Sidekickは日本語を含む20言語に対応しているため、グローバルな事業展開をする事業者にとっても使いやすいツールとなっています。

Shopify Catalogで、より幅広い顧客へのリーチを実現
サイト開発者は、新たに提供されるShopify Catalogを活用することで、商品の発見から購入に至るまで、あらゆるタッチポイントで事業者と顧客をつなぐアプリやAIエージェントを構築できるようになります。
- 明確・正確・構造化されたデータをリアルタイムで提供: アプリやAIエージェントは、Shopify上の数百万もの事業者からリアルタイムで商品データを検索・取得し、消費者に最も関連性の高い商品を表示できるようになります。規模や業種、地域を問わず網羅的にカタログ化された商品情報により、事業者はより多くの消費者に自社商品を届けることが可能になります。
- Perplexityの広告・ショッピング部門責任者 Taz Patel氏からのコメント:「Shopify Catalogは、数百万ものShopify事業者の商品にシームレスにアクセスできる環境を消費者に提供します。購入プロセスの中で、正確かつリアルタイムな情報により、ショッピング体験が一段と向上することでしょう」
ShopifyのStorefront MCPで、よりスマートなショッピングアシスタントを実現
Storefront MCPを活用することで、開発者はブランドごとに特化したAIショッピングエージェントを構築できるようになります。これにより、魅力的なショッピング体験を提供し、実際のビジネス成果につなげることが可能になります。
- AnthropicのModel Context Protocol(MCP)を採用: AnthropicのMCPを採用することで、本プラットフォームは、AIショッピングエージェントを開発する外部パートナーがShopify Catalogや各ショップの情報にアクセスできるようになり、AIを活用した商品検索や購入体験をサポートします。これにより、消費者にとってはショッピング体験がよりシンプルになり、事業者にとっては新たな販売チャネルへのアクセスと、正確な商品情報の提供が可能になります。
Shopifyについて
カナダのオンタリオ州オタワで創業したShopify(ショッピファイ)は、世界トップクラスのコマースプラットフォームやコマースに不可欠なサービスを提供しています。起業家から中堅中小企業、大手企業まで、あらゆる規模の小売業のコマースの立ち上げからマーケティング、事業拡大、運営までを単一のプラットフォームで実現します。世界175カ国以上で展開され、「すべての人に、より良いコマース体験を」というミッションのもと、スピード、信頼性、セキュリティを重視した設計のプラットフォームとサービスにより、オンラインや実店舗、あるいはその融合された場所でも、世界中の顧客に寄り添った、満足度の高いショッピング体験を実現しています。
出典元:Shopify Japan株式会社 プレスリリース