
この記事の目次
はじめに
ECサイトで商品が購入されるには、まず認知され、消費者の興味や関心を引くことが必要不可欠です。
EC事業者とユーザーの接点は、SNS、動画、オウンドメディア、実店舗など、多岐にわたります。これらの接点は商品の認知に重要な役割を果たします。
しかし、多くのEC事業者が、新規顧客を獲得する際に最も効果的な接点の特定や、各メディアをどのように活用すべきかについて悩んでいるのも事実です。
本コラムでは、ECサイトの利用者を対象に行った商品認知に関するアンケート調査の結果を集計し、分析しています。
この調査結果は、ECモールの運営はもちろん、自社ECサイトの集客戦略にも活用可能なデータです。参考データとして、ぜひご活用ください。
調査方法
株式会社TOKYO GATEでは、2024年1月3日から2024年1月13日にかけて、オンラインショップで購入経験のある18-70歳の男女677人を対象に、オンラインショッピングの商品認知に関するアンケートを実施しました。
調査方法 Google フォームを使用したインターネット調査
調査期間 2024年1月3日から2024年1月13日
調査対象 18〜70歳以上の男女
サンプル数 677名
サマリー
- オンラインショップで購入した商品を初めて知ったきっかけを調査した結果、30%以上のユーザーがオンラインレビュー、比較サイト、YouTubeを挙げました。
- ラジオ、Facebook、TikTok、街頭広告、イベントや展示会を通じて商品を知ったと答えたユーザーはごく少数でした。
- 商品を初めて知ったきっかけについて、女性のデータを集計した結果では、友人・知人の口コミやInstagramを通じて商品を知った割合が特に高かったことが明らかになりました。
- 男性に関しては、YouTubeが女性よりも特に影響力があることが示唆され、テレビやインターネット広告でも男性の割合が女性を上回っていました。
各設問の回答と考察
オンラインショップで購入した商品を初めて知ったきっかけ

オンラインショップで購入した商品を初めて知ったきっかけを調査した結果、30%を超えるユーザーが、YouTube、オンラインレビュー・比較サイトと答えました。有名人・インフルエンサー、メルマガ・DM、新聞・雑誌などから知ったユーザーは比較的少数であることがわかります。これらの結果から、レビューや比較サイトへの掲載、YouTubeでのPRなどは、インフルエンサー、メルマガに比べて、最初の接点を作る施策として有効と考えられます。その他(上記の選択肢以外)にはラジオ、Facebook、TikTok、街中の広告、イベントや展示会が含まれます。
オンラインショップで購入した商品を初めて知ったきっかけ(男女別)

男女別に集計した結果、いくつかの点で男女差が生じています。YouTubeは女性に比べ男性に特に有効である可能性があり、テレビ、インターネット広告、Xについても男性が女性を上回る結果となりました。女性が男性を大きく上回ったのは、友人・知人からの口コミ、Instagramでした。これらの結果から、男性は比較的にオンラインの媒体で最初に商品を知ることが多く、特にYouTubeが最初の接点であるケースが多いと考えられます。女性は友人知人から商品を知ることが多く、オンラインの媒体だとInstagramで商品を知ることがよくあるようです。
商品を知ったあとに詳細情報を知った情報源

商品を知った後に、商品についての詳細情報を知った情報源について調査した結果、約半数がメーカー公式サイト、オンラインショップと回答し、オンラインレビュー・比較サイトがそれに続きました。ブログ、YouTubeなどその他の情報源は全体の20%以下となり、多くのユーザーが公式サイト、ECサイトで直接情報を調べているケースが多いことがわかります。従って、公式サイト、ECサイトにおける情報の充実は不可欠であると考えられるでしょう。加えて、商品を知ったきっかけの調査結果を考慮すると、テレビ、店頭の割合に大きな差が開いており、テレビや店頭は最初の接点としては機能しますが、詳細を知る手段としては大きく機能しない可能性があります。このような結果から、指名検索の対策や、商品ページの情報を充実させることが重要であるとも考えられます。
商品を知ったあとに詳細情報を知った情報源(男女別)

男女別の集計では、大きな男女差は見られませんでしたが、ECサイトで情報を知る男性が女性に比べ少ない点、YouTubeを情報源としている男性が女性に比べ多い点に若干の差が生じました。最初の接点としても、商品の詳細情報を知る点においても、YouTubeは男性により有効である可能性があります。
おわりに
ECサイトのユーザーのうち30%が、YouTubeやオンラインレビュー・比較サイトで商品を最初に知ったとの結果は、YouTube動画の露出や検索結果での情報充実が非常に重要であることを示唆しています。
一方で、インフルエンサー、メルマガなどは商品を最初に知る手段としてはそれほど有効でない可能性があります。
このような商品認知のきっかけとなるメディアや、商品詳細情報を提供するサイトの選定は、限られた経営資源で集客施策を進める上で非常に重要です。
本コラムを貴社の集客施策にお役立ていただけますと幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
株式会社TOKYO GATEは多くの過去実績を保有するECのプロフェッショナルが集うECマーケティングの専門家集団です。マーケティング戦略の立案から施策の実行、PDCAまでを総合的に支援します。
成功事例に基づいた確実性の高いコンサルティングが特徴で、提案した施策を速やかに実行できる体制を整えています。EC・D2Cに関してお悩みの方はお気軽にご連絡ください。
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