
森永乳業株式会社(以下、森永乳業)はECサイト「森永乳業の通信販売」を運営しています。2020年1月のサイト立ち上げから約1年半後に、CRMチームを発足し、継続率・LTVの向上を目指して、さまざまなアクションを起こしています。今回は、森永乳業のCRMチームがどのようなアクションを取ったのか、営業本部EC事業統括部に所属する並木さん、杉内さん、原田さんの3名にお話を伺いました。
この記事の目次
「森永乳業の通信販売」立ち上げの背景とCRMチームの結成
――最初に「森永乳業の通信販売」について簡単にご説明いただいても良いでしょうか。
並木さん:森永乳業として元々通販事業に取り組んでいましたが、カタログ通販への出稿がメインで、本格的にECを始めたのは2020年1月からです。マーケティングの部門をはじめ、各部門から人が集まり、EC事業統括部が作られました。
「森永乳業の通信販売」は健康食品やサプリメントなどを取り扱うECサイトです。特に店頭では販売していないサプリメントの「森永ビヒタス 大腸のキホン」や「メモリービフィズス 記憶対策サプリ」を注力して販売しています。

――注力商品はどちらも定期販売をしていますが、CRMチームはECサイトの立ち上げ当初から結成されていたのでしょうか?
杉内さん:定期でお買い求めいただくお客様の増加に伴い、継続率やLTVを定量的に見ていくことが必要だと考え、サイト開設から約1年7か月後の2021年8月にCRMチームが立ち上がりました。もともと定期のお客様に向けて、会報誌や商品の同梱物を作成していたものの、フルフィルメントを担当しているバックヤードチームが対応していたこともあり、特にKPIを定めて数字を追うことはしていませんでした。
CRMチームのテーマは「顧客理解」
――CRMチームが組まれてから取り組んだことを教えていただけますか?
杉内さん:最初に取り組んだのはおまとめ配送やクロスセルの仕組み化です。エコ配送の観点やサプリメントの効果を実感いただけるまでご利用いただきたく、3か月ごとに3個お届けするおまとめ配送をご用意し、単品よりもお求めやすい価格設定にしました。
その後、CRMのメンバーが変わり、今年の5月からこの3名でCRMを担当しています。今期は、これまでの取り組みを踏まえ、「顧客理解」をテーマに注力することにしました。

並木さん:VOC(Voice Of Customer:お客様の声)を聞くために、ハガキを制作し、お客様の声やアンケートを読み込んだり、コールセンターの音声を直に聞いたりと、お客様の解像度を上げる取り組みに努めています。
おまとめ配送とクロスセルの実施だけでは、お客様の本当の気持ちをよく理解できていなかったと考えました。何を期待して購入いただき、解約するときはどういう理由なのか、これまでは仮説に過ぎなかったことを本質的に理解するアクションが必要だったのです。
例えば、もともと会報誌にフリーアンサーでご意見を頂くハガキを入れていましたが、そのハガキの内容を刷新し、質問を具体的に、細かく変更しました。多くのお客様にご回答いただき、とても学びになり、ビジネスやサービスに反映したいと思っています。さらにお客様のお話を直接伺うデプス調査も行っています。対面でお話ししながらお気持ちを深掘りすることで、以前は仮説でしかなかったお客様の解像度が上がってきました。

左:before 右:after
CRMを体系的に学べる「みんなのCRMアカデミー」
――新体制になり、まずはお客様の理解を進めていったのですね。皆様はどのようにしてCRMについて学んだのでしょうか?
杉内さん:本を読んだり、セミナーに参加したりして学びましたが、インプットした知識を実務に活かしきれない感覚がありました。また、他社商品をリサーチするにしてもCRMの領域はそう簡単に情報を取得できず、アップデートされるスピードがとても早いため、歯痒い気持ちだったのです。
並木さん:私も杉内も、以前は店頭に並ぶ商品のマーケティングを担当していたため、他社情報はお店に行けばすぐに確認できました。パッケージやPOPなど目に見える情報から学べることが多い一方で、ECではそうは行きません。例えば、CRM施策は長期間に渡る取り組みのため、他社商品を実際に購入して使っても、すぐにどういった施策を行っているかはわからないです。
ちょうどそういった悩みを抱えていた頃に、上司の勧めで株式会社ライフェックスが開催する「みんなのCRMアカデミー」に参加することに決めました。
講座の枠を超えて熟練の経験者に個別相談が可能
――「みんなのCRMアカデミー」に参加した感想はいかがでしたか?
原田さん:「みんなのCRMアカデミー」は体系的にCRMを学ぶことができ、ベースの考え方をみっちり教われるため、新卒1年目の私にとって非常に良い研修になりました。講座の中でのわからないことや自社に置き換えた具体的なイメージが湧かないときなど、チャットでお悩み相談ができたのも良かった点です。

並木さん:社内に熟練の経験者がいない環境で、まるで先輩のような感じでいろいろと質問してしまいました。単純な施策の話だけではなく、社内の巻き込み方など、親身になってアドバイスを頂けるので、チームの人数が増えたような感覚を味わえて価格以上の価値を感じています。
杉内さん:チャットで質問をすると講座の枠を超えて、他社の事例を踏まえてご意見を頂けました。さらに、CRM領域において、どの施策を行うと、効果が出るまでにどれくらいの期間を要するかといった、一般的な判断基準を教えていただけるのが嬉しいです。
施策の方向性を明確にし、成果へと導く
――熟練の経験者に個別相談ができるのは助かりますね。相談したことで実際に業務に変化は現れましたか?
並木さん:解約は外部のコールセンターから受け付けていたため、解約理由を生で聞いたほうが良いと思っていたのですが、背中を押していただき、実際に聞いてみました。1日かけて原田と電話の内容を聞いて、スクリプトの見直しなど具体的なアクションが明確になったのです。
また、スクリプトよりも柔軟なコミュニケーションができているかどうかが鍵を握ることもわかりました。とはいえ、一定のマニュアルがないと管理・運営が難しくなります。次のアクションに向けて、そのバランスどうするか、相談しようと思っています。
杉内さん:メルマガにしても、件名の作り方や本文の構成など踏み込んだ内容を教えていただき、実際の原稿に反映しています。CTAの位置やコンテンツの順番など、弊社ならではのポイントを押さえたアドバイスをお客様目線で頂けました。
今までは商品の特徴を詳しく伝えていたのですが、お客様と繋がれるような情報もお出ししていこうと思っています。すぐに数字には出づらいところではありますが、お客様と良い関係になっている事例を教えていただいたので、新たなコミュニケーションが作れるように頑張りたいです。

「みんなのCRMアカデミー」のおすすめポイント
――受講後にすぐに取り入れられることがあるのは良いことかと思います。最後に、どんな方に「みんなのCRMアカデミー」がおすすめか教えてほしいです。
並木さん:ずっとCRMに触れてきた方でも、新しく担当することになった方でも、どちらでも良いかと思いました。私はCRMの初心者だったので学びは非常に多かったです。また、とても楽しく学べる講座なので、日々の業務に追われて方、数字に追われている方は、一度肩の荷をおろしてお客様と良好な関係を築くための原点に立ち帰れるよう、CRMを楽しむつもりでぜひ望んでいただきたいなと思います。
インタビューを通して:まるで社内の先輩のように経験者がアドバイスをくれる環境
今年の5月から森永乳業は新たなメンバーで「顧客理解」をテーマにCRMの取り組みを進めています。そのような中で、「みんなのCRMアカデミー」への参加をきっかけに、自社の施策を俯瞰した視点で見ることができるようになったとのことです。お話しを聞いて、より効率的かつ効果的な方向へと歩みを進められるようになったと感じられたと同時に、楽しく仕事をされている様子が印象的でした。
「みんなのCRMアカデミー」では、一般的なCRMに関する情報だけでなく、チャットによる個別相談が可能です。数多の企業でCRMを手掛けてきた熟練の経験者に質問ができる環境はそこまで多くないかと思います。まして体系的な知識を学びながら、すぐに相談できるのは、学びの吸収力が段違いになるのではないでしょうか。
10月18日から「みんなのCRMアカデミー」の第2回の講座がスタートします。次回の開催はまだ決まっていませんが、興味がある方は今なら無料のオンライン説明会も実施していますので、そちらに参加されてから判断してみてはいかがでしょうか。
■みんなのCRMアカデミー、無料説明会はこちら
https://minaca.lifex-group.co.jp/
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