
日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2023年3月のEC・ネット通販関連ニュースをまとめました。今回は、「EC運営で活用されるChatGPT」と「サーキュラーコマースに取り組む企業」を中心にみていきます。
また、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方はこちらも合わせてチェックしていただければと思います。
この記事の目次
EC運営で活用されるChatGPT
ChatGPTの登場により、シンギュラリティが起こるかもしれないと言われています。人口知能が人間の知能や能力を超えるというSF映画のような話が現実味を帯びてきたのです。
それほど優れた技術であるChatGPTは、EC運営においても注目されています。2022年11月末にプロトタイプとして公開されてから、多くのサービスやシステムで取り入れられています。顧客対応はもちろん、コンテンツやクリエイティブの制作、レコメンド、分析、商品開発などさまざまな業務で活用されているのです。
顧客対応
- 自社データを搭載したChatGPTが自社LINE公式アカウントやウェブ上で利用可能に!anybot for ChatGPTを公開
- LINE決済管理サービス「サブスクライン」がChatGPT APIと連携
- ChatGPTとの会話を電話で実現!声で使える ChatGPT「GPTでんわ」試験提供のお知らせ
コンテンツ制作
- シェアモル、ChatGPTを運営するOpenAIのAPIをベースに、SEOに強い文章をAIが自動作成する「Transcope(トランスコープ)」をリリース
- ZETA VOICEのオプションサービス『コンテンツチェック機能』を提供開始!ChatGPTをはじめとするAIを活用し「クチコミ」「Q&A」内の適切でない表現などを自動判定
- ネオマーケティング、ChatGPTをはじめとする汎用型AIで作成した記事の校正・薬機法・景表法チェック&リライトサービス開始のお知らせ
クリエイティブ制作
- オプト、ChatGPTと効果予測AIを広告クリエイティブの制作に活用!多数の広告テキストから厳選し、効果的な広告クリエイティブを実現する「CRAIS for Text」を開発
- ジェネレーティブAI広告プラットフォーム「Omneky」、ChatGPT APIを活用したクリエイティブ生成ツール"Creative Assistant"をローンチ
- リチカ、Chat-GPT搭載のマーケティングアシスタントAIを開発!50万本以上の広告制作ノウハウを活用したキャッチコピー、動画広告の企画など業務効率化を実現
レコメンド
- ShopifyにChatGPTを用いた商品レコメンドアプリ "SmartPick" を公開アプリとして提供開始
- 学研とIRISデータラボがLINE×チャット型コマースの技術実証を開始!3万点の書籍販売にLINEコマースの「Atouch」とChatGPTエンジン(ChatGPT4含む)を活用
分析
- エモーションテック、ChatGPTのモデルを活用したテキスト特化のAI分析サービスを2023年4月に開始
- イーリサ、ChatGPTを含むAI技術でAmazon商品のデータ分析& 仕入れ判断作業の効率化を実現する「ERESA PRO 2.0」をリリース
商品開発
Macbee Planet社のアンケート調査によると、ChatGPTをマーケティングで活用している方は約30%ですが、まだ活用していない方の半数以上が前向きに検討しているそうで、今後ますます多くの企業で利用されるのではないでしょうか。




サーキュラーコマースに取り組む企業
ソウゾウ社は、すでにECサイトを運営している事業者が「メルカリShops」へ参入しやすいように、他社のECシステムとのAPI連携に力を入れています。直近では、商品登録、在庫管理、受注管理のシステムと連携したことを発表しました。
そのような背景から、メルカリShopsを活用してサーキュラーコマースに取り組む企業が増えています。
線形経済から循環経済へ
サーキュラーコマースとは、サーキュラーエコノミー(循環経済)の考え方を取り入れた、商取引のことです。リユース品やアウトレット品の販売などが挙げられます。
従来の線形経済では、資源を使い捨てる一方であり、廃棄物の量が増大するとともに、環境問題が深刻化しています。一方、サーキュラーエコノミー(循環経済)では、資源を循環させることで、廃棄物の量を減らし、環境負荷を軽減することができるのです。
環境の配慮という点もありますが、安価に商品を手に入れることができるという点に魅力を感じている消費者は多いでしょう。特に昨今はインフレの影響で物価が高騰していることから、リユース品・アウトレット品のニーズが高まっています。
また、メルカリShopsではリユース品やアウトレット品だけでなく、賞味期限が近い食品を「訳あり品」として割安で販売する取り組みも見られます。これもサーキュラーコマースと言えるでしょう。メルカリShopsの登場をはじめ、1次流通以外の販路にチャンスを見出す企業は増えていくと思われます。




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お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。小売事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。
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