ECサイトとLPはどう使い分ける?違いから活用方法まで解説

自社商品の販売をWeb上で開始する際、「ECサイトとLPのどちらを使うべきでしょうか?」とご相談される方は多くいらっしゃいます。結論、ECサイトとLPには大きな違いがあるため、目的や規模などによってどちらを活用すべきかは変わります。

本記事では、読者の皆様がECサイトとLPの使い分け方が判断できるようになるために、それぞれの違いやメリット・デメリットを紹介します。読み進めながら、自社にはどちらが適しているか考えてみてください。

ECサイトとLPの違い

ECサイトとLPの違い

はじめに、ECサイトとLPの違いを理解しましょう。

簡単に言うと、ECサイトはWeb上の店舗です。自社で販売している商品を、陳列するようにして、取り揃えておくことができます。

一方で、LPはWeb上の販売員です。家電量販店で見かける実演販売士のようなWebページで、1つの商品を売ることに特化しています。通販番組のWebページ版と言ってもわかりやすいかもしれません。

それぞれの詳しい特徴を、下記で説明していきます。

ECサイトとは

ECサイトとは、自社商品を並べて販売できるサイトのことです。ECサイトを訪れたユーザーは、まずTOPページから見たいジャンルを選び、そのジャンル内から気になる商品を選び、商品ページにたどり着きます。

次に、サイズや個数・色などを選んだらカートに入れ、決済に進みます。他に気になる商品があれば買い物を続けることも可能です。

このように、ECサイトでは商品選びから購入まで全てサイト内で完結できます。まさに、Web上の店舗だと言えるでしょう。

LPとは

LPとは、1つの商品を売ることに特化したページです。商品の特徴・こだわり・ベネフィット・使い方・購入者の体験談やレビューなどを1ページ内にすべてまとめます。各情報を適切な順序で配置することで、どんどんユーザーの興味を惹き、最終的には購入の後押しができます。

また、LPでは原則、購入につながるリンク以外は設置しません。他ページへのリンクがあるとユーザーの興味が逸れ、購入率が下がってしまうからです。実演販売士や通販番組が突然別商品の紹介を始めることがないように、LPも1つの商品を売ることだけに集中しています。

ECサイトのメリット・デメリット

Web上の店舗であるECサイトには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。以下で詳しく解説します。

ECサイトのメリット

ECサイトのメリットは、実店舗以外にも自社のショップを持てる点です。

Web上に店舗を持つことで、時間帯・場所にかかわらず、いつ・どこからでも商品を買ってもらえます。販路を拡大できるので、売上アップに繋がるでしょう。今では実店舗を持たず、ECサイトのみで販売を行うところも増えてきています。開業資金がほとんど必要ない上に、家賃・光熱費・人件費など毎月の固定費も削減できるからです。

ECサイトで小さくスタートを切り、軌道に乗ってきたら店舗を持つという風に、着実にステップアップしていけるのは大きなメリットです。

ECサイトのデメリット

ECサイトのデメリットは、商品を見つけてもらえない可能性がある点です。

実店舗で、「こんな感じの商品が欲しい」と店内を探し回ってみても良いものが見つからず、そのまま何も買わないで退店した経験はあなたにもあるのではないでしょうか。同じようなことがECサイトでも起こり得ます。

ユーザーのニーズに適した商品を販売しているにもかかわらず、見つけてもらえずに、そのままECサイトから離脱されてしまう可能性があるのです。機会損失を生んでしまう点はECサイトのデメリットと言えるでしょう。

LPのメリット・デメリット

ECサイトのメリット・デメリットは上記の通りですが、LPはどうでしょうか。LPのメリット・デメリットは下記の通りです。

LPのメリット

LPのメリットは、特定の商品の購入率を上げられる点です。

LPでは、1ページに1つの商品だけを販売します。そのため、ECサイトのデメリットとして挙げられた「商品を見つけてもらえない」リスクは絶対に生じません。また原則、LPでは購入リンク以外は設置しないので、他商品に気を移させることもありません。

さらに、LPは1ページ完結型なので、上から順に読み進めてもらえる点もメリットです。ユーザーの悩みや疑問に沿って、商品の特徴・こだわり・ベネフィット・使い方・購入者の体験談やレビューなどの各要素を並び替え、上から順に掲載していくことで、ユーザーの心情を揺さぶることができます。

結果として、商品の購入率が自然とアップしていくのです。

LPのデメリット

LPのデメリットは、1商品しかアピールできない点です。

ECサイトの場合、ユーザーはショップ内を回遊することによって、自身の欲している商品を見つける可能性があります。しかしLPは、ページ内で1商品しかアピールできないため、それがユーザーのニーズに適していなかった場合、離脱する以外の選択肢がありません。他にユーザーに適した商品があったとしても、つなげられないのです。

LPを複数作成することはもちろん可能ですが、そのLP同士をつなぐリンクがない限り、1商品しかアピールできない点は変わりません。とはいえLP同士をつなぐリンクを設置してしまうと、購入率が下がりかねないため、実施は現実的ではありません。

ただし、事前に商品のターゲットを設定し、そのターゲットに絞った集客を行い、LPの内容もターゲットに刺さる構成・デザインで作れば、上記のデメリットは最小限に抑えられます。

ECサイトとLPの使い分け方

ECサイトとLPのメリット・デメリットについて、理解できたでしょうか? メリット・デメリットを考慮した上で、それぞれの使い分け方について考えていきましょう。

ECサイトの活用方法

ECサイトは、Web上に店舗を持ちたい場合に活用できます。自社商品をWeb上に陳列して販売できるのは、ECサイトならではの特徴です。

特に同ジャンルで複数商品を展開している・展開予定である場合には、ECサイトは持っていて損はないでしょう。商品を掛け合わせで購入してもらえたり、複数商品を見比べた上でユーザーにとって最も魅力的だった商品を購入してもらえたりします。過去のお客様がECサイトに訪問し、別商品を新たに購入してくれる可能性も大いにあるでしょう。

LPの活用方法

LPは、自社商品の中でも特に売り出したい商品がある場合に活用できます。1ページで訴求が完結するため、狙った商品の購入率アップを図れます。

また、自社商品が1つしかなく、これから増やす予定がない方もECサイトよりLPのほうが良いでしょう。1商品のためにECサイトを立ち上げるのは、運用費用や手間を考慮するとコストパフォーマンスが悪すぎます。

複数商品を持っていたとして、商品一つひとつがすべて別ジャンルに分類できる場合も、LPを活用するのがおすすめです。商品すべてのジャンルが異なるECサイトは、専門性が低いという印象を与えてしまうため、全体的に購入率が下がってしまうことが考えられます。商品ごとにLPを運用し、個別で販売したほうが効果的でしょう。

ECサイトとLPは併用がおすすめ

ECサイトとLPは併用することをおすすめします

Web上の店舗の基盤としてECサイトを運営し、中でも特に売り出したい商品は別途LPで販売するのが効果的です。

下記のような商品をお持ちであれば、LPを制作し販売すると良いでしょう。

  • 社内では好評なのになかなか売れない商品
  • お得なキャンペーンを実施中の商品
  • シーズン中に売上を伸ばしたい季節商品

広告やメルマガ・SNSを通してLPに誘導することで、購入率アップが見込めます。

ECサイト内の商品ページをLPのように仕上げることも可能

ECサイト内の商品ページを、一つひとつLPのように仕上げることも可能です。

ECプラットフォーム内で作成できるデザインの自由度はLPには劣りますが、デザインソフトを活用すれば理想に近いデザインのページを制作できます

具体的な手法としては、デザインソフトページ内のレイアウトからデザインまで全て作成し、画像化して貼り付けるだけです。

上記方法で各商品ページをLP化すれば、購入率の底上げにつながるでしょう。

おわりに

今回は、ECサイトとLPの使い分け方をテーマに、それぞれの違いやメリット・デメリットを解説してきました。

結論、ECサイトとLPは併用することで最大効果が見込めます。売上や集客でお悩みの方は、併用に踏み切ってみてはいかがでしょうか。

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