ECサイトで「商品の見つけやすさ」が購入を促進、66.8%が予定外の商品購入を経験-DGビジネステクノロジー調査

株式会社DGビジネステクノロジー(本社:東京都渋谷区、代表取締役 兼 社長執行役員:清水 和徳、デジタルガレージグループ会社)が、「ECサイトにおける商品探索体験に関する実態調査」を実施し、その結果を公表しました。

この調査により、ECサイトにおける「商品の見つけやすさ」をきっかけに、全体の66.8%ものユーザーが当初予定していなかった商品まで購入する「ついで買い」を行っていることが明らかになりました。

今回発表されたデータをもとに、ECサイトの売上向上に直結する「商品探索体験」のトレンドと改善のためのヒントが紹介されています。

調査実施の背景

経済産業省が2025年に発表した資料によれば、日本国内のBtoC-EC市場規模は2022年に22.7兆円、2023年に24.8兆円、2024年には26.1兆円(前年比5.1%増)と、継続的な拡大を見せているとのことです。

ECサイトが日常生活のインフラとして定着し、消費者が複数のサイトから類似商品を購入できる環境が整った今、EC事業者にとっては価格や送料といった従来の競争要素に加えて、消費者にストレスを与えず「ついで買い」のような偶発的な購入へと誘導する商品探索機能の充実が、CVR(コンバージョン率)やリピート利用を左右する重要な要素となっています。

こうした背景から、同社は、消費者の日常的な商品探索行動や、購買を後押しする要素の実態をより詳細に把握するため、月に1回以上ECサイトで買い物をする消費者を対象とした実態調査を実施しました。

調査結果のサマリー

今回の調査から得られた主な結果は以下の通りです。

購買スタイルの実態について

全体の68.9%のユーザーが、事前に購入する商品をある程度決めてから購入する「目的買い」を行っていることが判明しました。

商品探索の失敗による損失について

全体の71.9%のユーザーが、欲しい商品を見つけられずにサイトから離脱した経験があると回答しています。「目的買い」層においても71.5%にのぼり、大幅な機会損失の実態が浮き彫りとなりました。

商品探索体験と予定外購入の関係

「商品の見つけやすさ」をきっかけとして、全体の66.8%、目的買い層においても63.6%が予定外の購入を経験していることがわかりました。

予定外購入を誘発する要素

1位は「価格的なメリット」(66.5%)となり、続いて2位に「好みの商品との思いがけない出会い」(55.3%)、3位に「高評価レビュー」(29.9%)がランクインしました。

レコメンドの二面性

不満の2位に「不要なレコメンド(39.9%)」が挙がる一方で、購入のきっかけの4位には「的確なレコメンド(29.6%)」がランクインしています。「精度」と「押し売り感のなさ」が購入意欲を左右する結果となりました。

調査結果の詳細

「目的買い」層の63.6%が「ついで買い」を経験、鍵を握るのは検索・誘導のスムーズさ

本調査では、購入する商品を決めてから購入する行動を「目的買い」、サイト内を回遊しながら好みの商品と出会って購入する行動を「探索買い」と定義しています。ECサイトでの買い物スタイルについて質問したところ、「目的買い7割・探索買い3割程度」(37.8%)と「ほぼすべて目的買い」(31.1%)を合わせると、全体の68.9%が特定の目的を持ってサイトを訪問していることが確認されました。

調査結果グラフ

このような「目的買い」中心のユーザーであっても、63.6%(全体では66.8%)が「商品の見つけやすさ」をきっかけに予定外の商品を購入していることが明らかになりました。目的が明確なユーザーほど、探している商品へストレスなく到達できる導線が用意されていることで、関連商品への回遊や追加購入へと繋がりやすい実態が伺えます。

予定外購入に関するグラフ

予定外購入のきっかけは「価格」に続き、「商品との出会い」「レビュー」「レコメンド」

「どのようなときに当初の予定になかった商品まで買いたくなりますか(複数回答)」という質問に対して、1位の「価格的なメリット」(66.5%)に続き、2位は「好みの商品や隠れた良品と思いがけず出会えたとき」(55.3%)、3位は「高評価のレビュー」(29.9%)、4位は「履歴をもとにした的確な関連商品の提案(レコメンド)」(29.6%)となり、サイト内の商品探索や情報提供に関する項目が上位を占める結果となりました。

予定外購入のきっかけに関するグラフ

71.9%が「商品を見つけられず離脱」を経験、目的の有無を問わず発生する共通課題

「欲しい商品がうまく見つけられず、購入を諦めた、または別のサイトへ移動した経験」については、全体の71.9%が「ある」と回答しました。「ほぼすべて目的買い」の層でも62.1%、「目的買い7割」の層では79.2%に達しており、目的が明確なユーザーであっても、探索に行き詰まれば容易に離脱してしまうという機会損失の実態が明らかになりました。

離脱経験に関するグラフ

ストレス原因1位は「情報不足」、「レコメンド」は精度と文脈の最適化が課題

「商品を探す際に不便や不満を感じること(複数回答)」については、1位が「商品情報や画像・レビューなどの不足」(45.6%)、2位が「広告や不要なレコメンド表示の多さ」(39.9%)という結果になりました。

「的確なレコメンド」が購入のきっかけ(29.6%)となる一方で、ユーザーの意図に沿わない「不要なレコメンド」はストレス原因(39.9%)になっていることが明らかになりました。レコメンド機能は単に表示するだけでなく、ユーザーの文脈に合わせた「精度」や「タイミング」の最適化が不可欠であることが読み取れます。

不満に関するグラフ

まとめ

今回実施された調査では、71.9%のユーザーが「商品が見つからず離脱」という不満を抱えている一方で、66.8%が「商品の見つけやすさ」を理由に予定外購入をしている実態が明らかになりました。

値引きやポイント還元などの価格施策は即効性がある一方で、粗利を圧迫するため継続的な価格訴求には限界があります。

それに対して、「思いがけない出会い」「高評価レビュー」「的確なレコメンド」といった商品探索体験(CX)の向上こそが、価格に頼らない売上・客単価アップの大きな鍵を握っているとされています。

同社は、導入実績800サイトを超えるCX・マーケティングソリューション「NaviPlusシリーズ」を通じて、サイト内検索の最適化や高精度なレコメンドエンジンを提供しています。今後もストレスのない「商品探索体験」とEC事業者の収益性向上を双方から支援していくとしています。

調査結果の監修者

大西 巴氏

大西 巴

株式会社DGビジネステクノロジー 技術本部

プロダクトマネジメントグループ マネージャー

EC業界15年以上のキャリアを持ち、国内外200件以上のECサイトにおけるUI/UX設計・プロジェクトマネジメントを歴任しています。現在は「NaviPlusシリーズ」の次世代プロダクト開発を推進しており、テクノロジーの活用により、EC事業者が「自社らしい価値の創造」に専念できる環境を構築し、すべてのステークホルダーが価値を実感できる健全なECエコシステムの実現を目指しています。

コメント

EC事業者の方とお話しする中で、「コスト高により粗利を削る価格施策が難しくなっている」という声を多くいただきます。今回の調査結果は、そうした環境下でも探索体験の改善が予定外購入を後押しできることを裏付けています。特に目的が明確なユーザーほど探しにくさによる離脱が起きやすいため、価格に頼らず探索体験を磨くことが、CVRとLTV(顧客生涯価値)の両方を底上げし、最も熱量の高いユーザーの機会損失を防ぐことに直結すると考えています。

調査概要

調査期間:2026年6月10日~6月11日

調査方法:インターネット調査

調査対象:月に1回以上ECサイトで買い物をする20代~50代の男女

調査人数:331名

モニター提供元:RCリサーチデータ

※回答比率は小数点第二位を四捨五入しているため、合計は100.0%にならない場合があります。

出典元:株式会社DGビジネステクノロジー

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