
英国ロンドンに本社を置くデジタル決済プラットフォーム提供企業Checkout.com(創業者兼CEO:ギヨーム・プセ)が、エージェンティックコマースに関する最新の調査結果を公表しました。エージェンティックコマースとは、AIエージェントが消費者の代理として商品の検索や比較、購買などを行う新たなコマース形態のことです。今回の調査により、急速に拡大する消費者ニーズと、それに対応するための「信頼・管理・インフラ」の整備状況との間に、大きなギャップが存在していることが判明しています。
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調査結果の主なポイント
本調査では、以下の重要なポイントが明らかになっています。消費者の3人に1人にあたる33%が、1年以内に自身の購買行動の10%以上がAI主導になると見込んでいます。その一方で、消費者の期待と業界側の準備状況には乖離が見られます。
英国および米国の加盟店も変化の到来を感じており、72%が「消費者は、多くの加盟店が準備を完了するよりも早いスピードでエージェント主導のショッピングを受け入れるだろう」と回答しています。
しかしながら、「信頼」は依然として大きな導入障壁となっています。消費者の27%が「AIショッピングエージェントの運用を任せられる組織は一つもない」と答え、24%が「購買をAIに委ねることは決してない」と回答しています。
需要の高まりと期待・信頼のギャップ
消費者の33%が、今後1年以内に購買の10%以上がAI主導になると予想している状況です。加盟店側もこうした変化の到来を認識しており、約4分の3にあたる72%が「消費者は、加盟店の多くが準備を整えるよりも速いペースでエージェント主導のショッピングを受け入れるだろう」と回答しています。AIショッピングが急速に普及すると見込む消費者層は確実に存在しており、加盟店側も商品発見、決済、認証の各段階で変化が起きると見ています。しかしその一方で、業界全体におけるインフラ、標準、責任分担の枠組みはまだ発展途上の段階にあると認識されています。
ここで浮上しているのは、単なる「期待ギャップ」にとどまらず「信頼ギャップ」です。消費者はAI主導のショッピングに興味を示しながらも、明確な安全対策が整備されないまま支出を任せる準備はまだできていません。本調査では、消費者の24%が「購買をAIに委ねることは決してない」と答え、27%が「AIショッピングエージェントの運用を任せられる組織は一つもない」と回答しています。消費者はAIがショッピング体験を変える可能性を認識している一方で、企業側には、明確な管理機能や権限設定、容易なキャンセル手段を通じて信頼関係を構築することが求められています。
信頼構築のカギを握る管理機能
消費者は、企業がエージェンティックコマースへの信頼をどのように育むべきかについて、明確な意見を持っています。「厳格な管理機能が存在する場合に限り、AIエージェントに支出を委ねる」と回答しているのです。調査対象となった6市場全体において、消費者が追加承認なしでAIショッピングエージェントに委ねてもよいとした金額は1回の購買あたり平均177ポンド(約3.4万円)となり、英国・米国の加盟店が想定する200ポンド(約3.8万円)を下回る結果となっています。
消費者がエージェント主導のショッピングに安心感を持つために不可欠な条件の上位には、支出上限の設定(30%)、即時取り消し(29%)、容易なキャンセル(28%)が挙げられました。加盟店側も透明性と管理機能の重要性を認識しており、75%が「利用者がリアルタイムで権限を取り消せるようにすることが、エージェンティックコマースの消費者への普及に不可欠である」と回答しています。
普及の原動力は利便性、低リスク領域から段階的に拡大
消費者にとって、エージェンティックコマースは「利便性」によって推進されています。日常的な作業を自動化して時間を確保したい、より価値の高いショッピング体験を得たい、という動機によるものです。消費者の25%が「時間の節約」をAIショッピングエージェント利用の最大の動機として挙げており、20%が「よりお得な買い物の機会を見逃さないためにAIを活用したい」と答えています。
調査結果からは、エージェンティックコマースが一様に広がるのではなく段階的に拡大していくこと、つまり低リスクで繰り返し発生するカテゴリーから開始され、その後より広範な領域へと展開されていくことが示唆されています。消費者が最も委ねやすいと考えているのは、食料品(41%)や日用品(31%)であり、これらは低リスクで繰り返し購入されるものと捉えられています。その一方で、金融サービスのような慎重な検討を必要とする購買は最も委ねにくく(15%)、これは「エージェンティックコマースはまず金融商品のような複雑な意思決定領域で定着する」と見る加盟店の予想とは対照的な結果となっています。
ブランドロイヤルティの変化と加盟店の準備状況
エージェンティックコマースは、ブランドロイヤルティのあり方も変える可能性を秘めています。半数を大きく上回る57%の消費者が、「より価値の高い選択肢が見つかれば、AIショッピングエージェントがブランドを切り替えることを許容する」と回答しています。AIショッピングは、商品発見、比較、ブランド選択のあり方を変革しつつあり、企業が信頼、説明責任(アカウンタビリティ)、管理機能の課題を解決できれば、AIはデジタルコマース市場を再構築する可能性を持っています。
英国および米国の加盟店によれば、現時点でAIエージェントが関与する取引は全体のわずか3%にとどまっていますが、加盟店全体の89%がエージェンティックコマースに向けて積極的に準備を進めており、標準や信頼のモデルが成熟へ向かう中で、加盟店側の備えはすでに始まっていることがわかります。
Checkout.com最高マーケティング責任者のコメント
Checkout.comの最高マーケティング責任者(CMO)であるRory O'Neill(ローリー・オニール)氏は次のようにコメントしています。
「エージェンティックコマースは、コンセプトから現実へと急速に移行しています。消費者は日常的な購買においてAIエージェントを試し始めており、業界全体でも、この次世代のeコマースを支えるプロトコルや標準をめぐる連携が急速に進んでいます。しかしながら、普及が加速する一方で、それを支えるインフラはまだ発展途上の段階にあります。消費者は、AIエージェントがセキュリティ、返金、権限、支出上限といった明確な管理の枠組みの中で動作するという確信を必要としています。こうした基盤が整うまでは、『信頼』が普及の最大の障壁の一つであり続けるでしょう。」
Checkout.comについて
Checkout.comは、デジタル経済を支える数千もの企業に対して決済サービスを提供しています。同社のデジタル決済ネットワークは145以上の通貨に対応しており、世界中で年間数十億件の取引を処理しています。
柔軟性と拡張性を備えたテクノロジーにより、決済成功率の向上、処理コストの削減、不正対策を支援し、決済を企業の収益性向上につなげています。ロンドンに本社を置き、世界19拠点にオフィスを展開するCheckout.comは、Sony、Netflix、Uber、Spotify、Alibaba、Docusign、Wise、Sainsbury's、Financial Timesといった世界のトップ企業と取引を行っています。
出典元:Checkout.com














