
バーチャレクスグループ傘下のバーチャレクス・コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:丸山勇人)が、「カスタマーサクセス日本市場動向&実態調査」の2026年版第四弾の調査結果を公表しました。本調査においては、カスタマーサクセスへの取り組みが「新規獲得」や「収益の質(単価・利益率)」にもたらす影響について、サブスクリプション型商材の取り扱い状況と掛け合わせた多角的な分析が実施されています。
この記事の目次
第四弾調査の主なポイント
新規獲得を促進する成長エンジンとしての機能
カスタマーサクセスに取り組む企業の約6割が、新規顧客数・新規売上の両方で「増加した」との回答を示しました。既存顧客の維持という従来の枠組みにとどまることなく、新規獲得や営業活動全体のクオリティを引き上げる推進力として機能している状況が明らかとなっています。
企業の成長と停滞を分ける境界線
カスタマーサクセスに取り組んでいない企業層においては、新規獲得や売上推移の約6割が「変わらない」と答えており、前年度と比較して停滞層が拡大しています。カスタマーサクセスに着手しているか否かが、企業の成長と停滞を隔てる重要な分岐点になりつつあることが示されています。
サブスクリプションモデルとの相乗効果
カスタマーサクセスに取り組みながらサブスク商材を扱う企業層は、カスタマーサクセスに取り組んでいないサブスク商材取り扱い企業層と比べて、継続売上の増加割合が14ポイント以上高い61.9%を記録し、新規獲得においても圧倒的な成長率を達成しました。サブスクリプションという仕組みにカスタマーサクセスという機能が組み合わさることで、収益力が最大化されていることが分かります。
増収増益を実現する好循環
カスタマーサクセスに取り組む企業の59.3%が「売上高」の向上を、55.9%が「利益率」の向上を実感しています。顧客満足度の向上が継続率を下支えし、アップセルを通じて利益を向上させるという戦略的なサイクルが、データによって実証されています。
カスタマーサクセス取り組み有無による直近一年間の業況変化
カスタマーサクセスに取り組んでいる企業層と取り組んでいない企業層それぞれに対し、直近一年における新規顧客数および新規売上の推移について調査を行った結果、カスタマーサクセスに取り組んでいる企業層では新規顧客数(61.2%)および新規売上(60.1%)において、前年に引き続き6割を超える企業が「増加した」と回答しています。カスタマーサクセスが新規獲得や営業活動全体のクオリティを向上させる「攻めの成長エンジン」として定着している様子が見て取れます。
これに対して、取り組んでいない企業層では、新規顧客数で64.1%(前年54.2%)、新規売上で58.6%(前年50.0%)が「変わらない」と回答しました。前年の「約半数」から現況維持・停滞層がさらに拡大しており、カスタマーサクセスに着手しているか否かが、企業の持続的な成長あるいは現状維持・停滞を分ける決定的な要因になりつつあることが示されています。
![図1:[2026年] 直近一年間の新規顧客数推移(カスタマーサクセス取り組み有無別)](https://www.commercepick.com/wp-content/uploads/2026/04/699-169-8ae40ace2f66beae165c5cb85e9693bd-2155x578-1.jpg)
図1:[2026年] 直近一年間の新規顧客数推移(カスタマーサクセス取り組み有無別)
![図2:[2026年] 直近一年間の新規売上推移(カスタマーサクセス取り組み有無別)](https://www.commercepick.com/wp-content/uploads/2026/04/699-169-a54968cf06de47804560580dec687ae2-2077x580-1.jpg)
図2:[2026年] 直近一年間の新規売上推移(カスタマーサクセス取り組み有無別)
カスタマーサクセスの真価が問われる「継続売上」および「顧客あたりの利用単価」の推移についても、同様に顕著な差異が確認されました。カスタマーサクセスに取り組んでいる企業層では、継続売上で55.0%、利用単価で52.6%が「増加した/上がった」と回答しています。半数以上の企業が既存顧客の維持にとどまらず、アップセルやクロスセルを通じた「収益の質」の向上を実現している実態が明らかになりました。
一方、取り組んでいない企業層では、継続売上の64.8%、利用単価の65.6%が「変わらない」と回答しました。新規獲得の指標と同じく、これらの企業層では6割以上が「成長の停滞」を感じており、既存顧客からの収益拡大という観点においても、カスタマーサクセスの実施有無が企業の成長スピードを左右する決定的な要因となっていることが示唆されています。
![図3:[2026年] 直近一年間の継続売上推移(カスタマーサクセス取り組み有無別)](https://www.commercepick.com/wp-content/uploads/2026/04/699-169-2d5ef5febc531510cea3d3be8c7fa562-2176x575-1.jpg)
図3:[2026年] 直近一年間の継続売上推移(カスタマーサクセス取り組み有無別)
![図4:[2026年] 直近一年間の顧客あたりの利用単価推移(カスタマーサクセス取り組み有無別)](https://www.commercepick.com/wp-content/uploads/2026/04/699-169-d651bbfba99f44d476aa443078cae463-2110x709-1.jpg)
図4:[2026年] 直近一年間の顧客あたりの利用単価推移(カスタマーサクセス取り組み有無別)
サブスクリプション型商材の取り扱い有無との組み合わせ分析
次のグラフでは、カスタマーサクセスに取り組んでいる企業と取り組んでいない企業に大別し、さらにサブスク商材の取り扱い有無を組み合わせた4パターンにおいて、新規顧客数や売上(新規・継続)の変化が比較されています。
まずカスタマーサクセスに取り組んでいる企業において、サブスク商材を取り扱っている企業層の「新規顧客数が増加した」という回答が69.5%と圧倒的に高い数値となりました。この結果から、カスタマーサクセスとサブスクリプションの組み合わせが、新規獲得において極めて強力な成長の源泉となっていることが分かります。
一方で、サブスク商材を扱っていない場合でも、カスタマーサクセスに取り組んでいる企業(35.9%)は、取り組んでいない企業(24.8%)と比較して10ポイント以上高い増加割合を記録しています。サブスク商材の取り扱いがない場合でも、カスタマーサクセスによる継続的な支援が顧客満足度を高め、そこから派生する良好な評判や紹介が、新規獲得の「下支え」として確実に機能していることが推察されます。
![図5:[2026年] 直近一年間の新規顧客数推移(カスタマーサクセス取り組み有無×サブスクリプション型商材の取り扱い有無別)](https://www.commercepick.com/wp-content/uploads/2026/04/699-169-aa8f69846830f1e7eb1826139605482b-2180x846-1.jpg)
図5:[2026年] 直近一年間の新規顧客数推移(カスタマーサクセス取り組み有無×サブスクリプション型商材の取り扱い有無別)
また、新規売上の推移に注目すると、カスタマーサクセスに取り組んでいてサブスク商材の取り扱いがない企業層(39.5%)が、カスタマーサクセスに取り組んでおらずサブスク商材の取り扱いがある企業層(38.1%)を僅かに上回る結果となりました。これは、単にビジネスモデルがサブスク型であること以上に、カスタマーサクセスという「機能」を実装しているか否かが、売上成長に直接的なインパクトを与えていることを示唆する興味深いデータと言えます。
![図6:[2026年] 直近一年間の新規売上推移(カスタマーサクセス取り組み有無×サブスクリプション型商材の取り扱い有無別)](https://www.commercepick.com/wp-content/uploads/2026/04/699-169-d925ee91d53e35bc60480d4ef4dbd07e-2169x831-1.jpg)
図6:[2026年] 直近一年間の新規売上推移(カスタマーサクセス取り組み有無×サブスクリプション型商材の取り扱い有無別)
継続売上と利用単価における効果
既存顧客からの収益力を示す継続売上と、顧客一人あたりの収益性を表す利用単価についても、同様の傾向が確認されました。
まず、継続売上においては、カスタマーサクセスに取り組んでいてサブスク商材を扱っている企業層が61.9%と、他のセグメントを大きく引き離してトップとなりました。興味深いのは、カスタマーサクセスに取り組んでいないがサブスク商材はある企業層も47.6%と比較的高い数値を記録している点です。これはサブスクリプションという仕組み自体が持つ継続性の高さを裏付けていますが、そこにカスタマーサクセスの取り組みが加わることで、さらに14ポイント以上の収益向上効果(61.9%)を実現していることが分かります。
一方で、サブスク商材を扱っていない場合でも、カスタマーサクセスに取り組んでいる企業は33.3%となり、取り組んでいない企業と比較して約10ポイント高い数値を示しています。契約形態に関わらず、能動的な顧客支援がリピート利用や契約継続の下支えになっている様子が伺えます。
![図7:[2026年] 直近一年間の継続売上推移(カスタマーサクセス取り組み有無×サブスクリプション型商材の取り扱い有無別)](https://www.commercepick.com/wp-content/uploads/2026/04/699-169-68d3db455c27c47b1b62d702b924cae3-2180x853-1.jpg)
図7:[2026年] 直近一年間の継続売上推移(カスタマーサクセス取り組み有無×サブスクリプション型商材の取り扱い有無別)
また、顧客当たりの利用単価についても、カスタマーサクセスに取り組んでいてサブスク商材を取り扱っている企業層が59.8%と約6割に達しました。カスタマーサクセスが単なる「守り」の解約防止にとどまらず、アップセルやクロスセルを促進する「攻め」の収益向上エンジンとして機能していることが鮮明になっています。
サブスク商材を扱っていない企業においても、カスタマーサクセスに取り組むことで、取り組んでいない企業(23.8%)を7ポイント以上上回る31.3%が、単価が上がったと回答しています。これはカスタマーサクセスによる価値提供が、価格競争に巻き込まれない納得感のある単価向上を実現する鍵となっていることを示唆しています。
総じて、サブスクリプションという器にカスタマーサクセスという機能を掛け合わせることで、収益の安定性と拡大の両面において、極めて高い相乗効果が発揮されていることが結論づけられます。
![図8:[2026年] 直近一年間の顧客あたりの利用単価推移(カスタマーサクセス取り組み有無×サブスクリプション型商材の取り扱い有無別)](https://www.commercepick.com/wp-content/uploads/2026/04/699-169-ffd885e885d39a88569200d1cac56000-2170x835-1.jpg)
図8:[2026年] 直近一年間の顧客あたりの利用単価推移(カスタマーサクセス取り組み有無×サブスクリプション型商材の取り扱い有無別)
カスタマーサクセス取り組み前後での業況変化
カスタマーサクセスに取り組んでいる企業層に対して、カスタマーサクセスに取り組む前と後での売上高および利益率の変化を聞いたところ、売上高については59.3%、利益率については55.9%の企業が「向上した」と回答しました。カスタマーサクセスが単なる顧客サポートの枠を超え、企業の増収増益に直結する戦略的施策として機能していることがわかる結果となっています。
継続率(リピート購入率)の変化についても、半数を超える51.5%が「向上した」と回答しました。カスタマーサクセスの本来の目的である既存顧客の成功体験の創出が、着実に顧客ロイヤルティの向上や契約の維持に寄与している様子がうかがえます。
さらに今回、収益サイクルの源泉となる指標を深掘りしたところ、満足度評価については50.8%、アップセル率(顧客単価)については45.6%の企業が「向上した」と回答しました。顧客満足度の向上が継続率を支え、そこから発生するアップセルが売上・利益を押し上げるという、カスタマーサクセスが創り出す「収益向上の好循環」がデータによって裏付けられる形となっています。
![図9:[2026年] カスタマーサクセス導入による主要指標の向上率(n=794, カスタマーサクセス取り組み企業)](https://www.commercepick.com/wp-content/uploads/2026/04/699-169-b64edaa2c4183909dfbef05f9d50bb12-2294x922-1.jpg)
図9:[2026年] カスタマーサクセス導入による主要指標の向上率(n=794, カスタマーサクセス取り組み企業)
第四弾まとめ
今回の分析では、カスタマーサクセスへの取り組みが既存顧客の維持という従来の枠組みを超え、企業の持続的な成長を牽引する強力なエンジンとなっている実態が浮き彫りになりました。
特に注目すべきは、カスタマーサクセスとサブスクリプション型商材を掛け合わせることで生まれる圧倒的な相乗効果です。継続売上や利用単価の向上はもちろん、新規獲得の指標においても、カスタマーサクセスの「機能」が加わることで収益力が最大化されることがデータによって示されています。
対照的に、カスタマーサクセスに取り組んでいない企業層では、新規獲得をはじめ各指標において「現状維持・停滞」を感じる企業の割合が前年より拡大しています。カスタマーサクセス実装の有無が、増収増益の好循環を創り出せるか、あるいは成長の停滞にとどまるかを分ける、企業の競争力における決定的な要因となりつつあることが示唆されています。
調査実施概要
「2026年カスタマーサクセス日本市場動向&実態調査」
・調査方法:インターネットアンケート
・調査実施期間:2026年3月12日~2026年3月17日
・対象地域:全国
・対象者:20歳から65歳の有職者(契約社員、派遣社員、パート・アルバイト、個人事業主・フリーランス、専業主婦・主夫、家事手伝い、学生を除く)45,571人
バーチャレクス・コンサルティング株式会社について
バーチャレクス・コンサルティングは創業来「企業と顧客の接点領域」にフォーカスしたビジネスを展開しており、「顧客の成功こそが自社成長の鍵である」というカスタマーサクセスの考え方にもとづき、"Succession with You"―一度きりの成功の「Success」ではなく、連続する成功という意味の「Succession」を、「for You」ではなく、伴走するという意味で「with You」していくことを企業として掲げています。現在では顧客企業のCRM領域のDX・デジタルシフトを、コンサルティング、テクノロジー、オペレーションのコアスキルを融合させ、ワンストップ伴走型でサービスを展開しています。
バーチャレクスグループについて
バーチャレクスグループは、各企業約1,000名以上の従業員が一体となり、金融・保険、IT・情報通信、通販・インターネットサービス、教育、官公庁・自治体など、幅広い業界のクライアント様に対して、それぞれの専門知識を活かしたサービスを提供しています。2016年6月には東京証券取引所マザーズ市場(現:グロース市場)に上場しています。
出典元:バーチャレクス・コンサルティング株式会社













