
Googleが出資するテクノロジー企業Glanceが、AIを活用したコマースプラットフォーム「Glance AI」を、シャープ株式会社との提携により日本市場で提供開始することを発表しました。最新スマートフォン「AQUOS R10 SH-M31」に搭載され、生成AIと没入感のあるビジュアル技術を融合した新しいショッピング体験を日本のユーザーに提供します。
Glance AIは、ファッション分野からスタートし、今後は美容、アクセサリー、旅行、ペット用品など、ライフスタイル全般へと順次拡大する予定とのことです。2025年12月までに日本国内で1,000万台のデバイスへの搭載を目指し、モバイルを中心としたAI主導の次世代コマース体験を推進していくとしています。
本年5月に発表された「Glance AI」は、直感的で新しいショッピング体験を提供するプラットフォームです。今回の日本市場への参入は、AIコマースの発展において重要な転機となり、技術力の高い日本において、よりパーソナライズされた買い物体験を可能にします。
「Glance AI」はシャープの新型スマートフォン「AQUOS R10 SH-M31」に搭載されており、ユーザーが日常的にスマートフォンを使用する中で、自然な形で商品と出会うことができる環境を実現します。
AI主導の新しいショッピング体験を日本市場へ
Glance AIのシニアバイスプレジデント 兼 ゼネラルマネージャーであるマンシ・ジェイン氏は次のようにコメントしています。「Glance AIの日本展開は、AIを活用した新しいショッピング体験の進化における重要な節目となります。スマートフォンを日常的に使いこなす日本のユーザーの皆さまと、新しい技術への関心が高いこの市場は、次世代の体験を提供するのにとても適した環境です。シャープの高性能デバイスと、GlanceのAI技術を組み合わせることで、これまでにない高度でパーソナライズされた、視覚的にも魅力あるショッピング体験を、多くの方にお届けします。今回はファッション分野での展開となりますが、今後は日本の消費者の関心と親和性の高い領域へと順次広げていく予定です。」
また、シャープ株式会社の通信事業本部長である中江優晃氏は次のように述べています。「Glance AIとのパートナーシップは、深くパーソナライズされた全く新しいショッピングの時代を築きます。私たちはGlance AIを単なる機能ではなく、競争の激しい市場でシャープのデバイスを差別化する未来を創出する魅力的なモバイルUXとして捉えています。」
直感的な操作で新しいショッピング体験を実現
Glance AIは、従来とは一線を画すショッピング体験を提案しています。大量の商品一覧をスクロールする必要はなく、セルフィーをアップロードするか、ギャラリーから写真を選択するだけで、AIがユーザーの好みや個性に合わせたコーディネートを画面上に表示します。
このサービスは、ショッピング体験を根本から変革する独自の3層構造の技術基盤に支えられています。第一の「コマース・インテリジェンス・モデル」は、数十年にわたるグローバルな小売データを分析し、常に変化するトレンドや文化、消費者行動を理解します。第二の「GenAIエクスペリエンス・モデル」は、体型や肌の色、好みのスタイルなど個人の特徴に合わせて、リアルなファッションビジュアルを生成します。そして第三の「トランザクション・ジャーニー・モデル」は、ユーザーのニーズを正確に把握し、膨大な商品データベースから最適なアイテムを瞬時に提案します。
Google GeminiやImagen on Vertex AIといった最先端のプラットフォームと連携することで、Glance AIは、直感的でスムーズ、ほぼリアルタイムにパーソナライズされたファッション体験を提供することが可能になっているとのことです。
タップひとつで簡単に購入可能
Glance AIのユーザーは、気になるスタイルを探したり、好みに合ったアイテムを提案してもらったりしながら、世界の有力ブランドや小売業者400社以上とつながるネットワークを通じて、タップひとつで手軽に欲しい商品を購入できます。このサービスは完全オプトイン方式で、直感的なデザインが特徴となっています。
日本での展開は、まずファッション分野からスタートするとのことです。ファッションは、モバイルユーザーにとって自己表現の手段であり、変化のスピードが速いカテゴリーのひとつです。今後は美容、アクセサリー、旅行などのライフスタイル全般へと順次拡大していく予定とされています。
さらに、人々の感情に深く響くカテゴリーの一つであり、近年急成長を遂げている日本のペット関連市場への展開も視野に入れているようです。2,000万人以上のペットオーナーを抱え、関連商品やサービスの需要が高まる日本市場は、この分野におけるイノベーションの可能性を広げる重要な市場となっています。
日本市場での本格展開に向けて
Glance AIの日本導入は、国内でより豊かなユーザー体験を築いていくための、本格展開に向けた第一歩となります。同社は今年末までに日本国内で1,000万台以上のスマートフォン上でGlance AIが利用されることを目標としており、スマートフォンを主軸としたAI活用型の次世代コマース体験を、日本市場に広く浸透させていくことを目指しています。


Glanceについて
Glanceは、生成AIを活用してショッピング体験を再定義する、革新的なAIサービスを開発・提供するコンシューマーテクノロジー企業です。スマートフォンやテレビ、各種アプリなど、さまざまなデバイス上で予測技術、視覚処理、リアルタイム連携を組み合わせた独自のAI基盤を用いて、購買体験に新たな可能性をもたらしています。
出典元:Glance Japan株式会社 プレスリリース