
EC事業においてオンライン接客を活用すると、購買率や購入単価を上げることができます。オンライン接客とは、ビデオ通話などで顧客に商品説明や案内などを行う販売手法ですが、どのように活用したら良いかご存知でしょうか?本記事ではECでの購買行動・カスタマージャーニーを紐解きながら、オンライン接客が顧客にどんな心理的効果を与えるのか解説していきます。
この記事の目次
ECサイトのカスタマージャーニー
ECサイトで購入する消費者の購買行動は、一般的に「AISAS」というモデルで表すことができます。
商品を知って(Attention)興味を持ち(Interest)、検索して(Search)良いと感じたらその商品を購入します(Action)。購入後、SNSで商品の感想を周りに伝えたり(Share)、その商品を気に入った場合はリピート購入したりします。
この英語の頭文字をとって「AISAS」モデルと呼ばれていますが、これをもとにEC事業における消費者の行動や感情の変化をまとめたのが次のカスタマージャーニーマップです。

ECサイトで商品を見て、すぐに購入という流れにはなりません。消費者はスペックやサイズなど詳細を確認したり、色を選んだり、口コミを見たり他のサイトや商品と比較などをして、検討した上で購入することを決断します。
この比較・検討している段階で、購入率を上げるために効果的なのがオンライン接客です。
オンライン接客のメリット
購入前の不安を取り除く

ECサイトを訪れて自分好みの商品に出会って、欲しい!と感じると、商品を使ったときのことを想像してワクワクしますよね。このとき、購入するかどうか考え始めるはずです。
「この商品、私のバックに入るのかな?」
「色の違いをもっと知りたい」
「注文して届いた商品が、イメージと違ったら嫌だな」
「口コミでは良いけど、この部分はどうなんだろう」
など、お客様はさまざまな感情を抱いています。個々の疑問や不安に対して、オンライン接客を通じて対応すると解決してあげられます。
実際にA4サイズのファイルを商品であるバックに入る様子をお見せしたり、「AとBは30g違いますが体感はあまり変わりませんよ or 持った感じは結構変わりますよ」など、スペック表を眺めるだけではわからない感覚的な情報も、実物を持ったスタッフの口から聞けると安心に繋がります。
個人的な好みや希望に沿うのかどうかは、FAQページなどでは確認できません。オンライン接客はそのようなパーソナルな疑問に対して応えられる、最適な解決策になります。
映像で商品の良さが伝わる

ECサイトの写真だけでは伝わりづらい部分を、オンライン接客のビデオ通話で補うことができます。お客様は実物が見られない分、いろんな角度から商品を知りたいと思っています。
「この部分の詳細がわかる写真を見たいな」
「色味の違いがよくわからないな」
など、人によって商品の縫い目など裁縫部分が見たかったり、裏地が見たかったり、見たい部分が想像もつかない部分だったりします。そのようなときにオンライン接客のビデオ通話でお客様が見たい部分をピンポイントで見せることができます。色は異なる色味の商品と並べて見せるなどして、違いを伝えることができます。
オンライン接客では実際の商品を360度お見せすることができ、商品の素材感やディテール、色味など、お客様が見たい部分をじっくりご確認いただけます。その商品を手に取った瞬間をお客様が想像することが可能になり、よりワクワクが大きくなるでしょう。
このようにオンライン接客を通じて、お客様の不安を取り除き、安心感・納得感に繋げることで、カゴ落ちを防ぐことができます。
購入を後押しする
百貨店などで服の買い物をしているとき、販売スタッフから「この色がお客様にはお似合いです」「こんなシーンでも着るとおしゃれですよ」「この服は、こんなこだわりのもと生まれました」などのお話を聞いて買ったことはありませんか?
購入するかどうか最後の決断をするとき、人に背中を押してもらうと購入することができます。
オンライン接客は商品の専門家であるECサイトのスタッフが、商品を買うべき論理的な理由を一人ひとりに伝えることができ、お客様の背中を押すことができるのです。
アフターサービスにも有効
オンライン接客はアフターサービスとしても効果的です。
「不良品が届いた」「違う商品が届いた」とき、アフターサービスとしてオンライン接客窓口をつくっておくと、すぐに対応することができます。メールでECショップに連絡して返事を待つという手間や時間は、お客様に不安・不満な気持ちを増幅させてしまう可能性があります。すぐに対応し、丁寧に応えることでネガティブな口コミやクレームなどを防止することにも繋がります。
オンライン接客の結果を反映して売れるサイトづくり

オンライン接客の最大の強みは、お客様が知りたいポイントや購入の理由など、さまざまな情報を直接知ることができる点です。
お客様からよく聞かれる内容はFAQに記載し、購入理由に繋がっている内容は商品ページに反映させるなどして、オンライン接客を通して得た情報を活用して、売れるECサイトに近づけることもできます。PDCAを回しながらオンライン接客とECサイト、両方の質を上げていくのが理想的です。
購入率UPや購入単価UPになった事例
オンライン接客を活用して、購入率UPや購入単価UPになった弊社のクライアント様の事例をご紹介します。
Panasonic レッツノート

ビジネスマンに人気のPanasonicのレッツノートは、お客様の用途に応じてスペックやデザインを柔軟にカスタマイズできます。どのカスタマイズが自分に最適なのか、組み合わせるのはなかなか難しく悩む部分でもあります。ECサイトではPC販売のプロである専任コンシェルジュに直接オンライン相談ができ、自分好みにカスタマイズできるよう提案してもらえます。
運営するパナソニックマーケティングジャパン株式会社によると、オンライン接客を利用した場合の購入単価が、通常より10%以上も高くなっているといいます。
関連記事:オンライン接客で購入率UP、客単価1割増を実現したパナソニック「レッツノート」の事例
ロフテー枕工房

エアウィーブのグループ会社で百貨店を中心に展開する枕メーカーロフテーでは、自分にあった枕選びを相談できるオンライン接客「リモートコンシェルジュサービス」を行っています。サイトの情報だけでは自分に最適な枕は何か、素人ではなかなか判断できません。オンライン接客を通じて専門知識のあるピローフィッターが、最適な枕を提案し、ECサイトの売上向上に繋がっています。
関連記事:「理想の枕選び」をプロがサポート|オンライン接客が購入の背中を押す
ECサイト回遊中にオンライン接客をする方法
弊社が提供するオンライン接客ツールLiveCallなら、簡単にECサイトにオンライン接客を導入することが可能です。ECサイトにリンクを貼るだけで、簡単に窓口を設置できます。

LiveCallは、個人事業主から大企業まで、さまざまな企業様にご利用いただいております。ECサイトでオンライン接客をする上で最低限必要な即時通話機能(ワンクリックで音声/ビデオ通話に接続し、その場でスタッフに相談できる機能)は、初期費用・月額利用ともに無料でご利用いただけますので、ぜひお試しください。
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成功のポイント
オンライン接客で売上を上げるには、ECサイト回遊中や買い物途中に「今すぐ」聞いたり質問できたりする利便性が重要です。お客様が疑問をもった”その瞬間”にオンライン接客に気づいてもらうために、TOPページだけではなく商品ページや固定バナーなどで、常に表示していくことをオススメします。
まとめ:オンライン接客を活用して売上UP
オンライン接客はお客様一人ひとりにスタッフが直接対応することで、不安を取り除き購入を後押しします。無機質になりがちなオンラインショッピングにおいて、顔の見えるオンライン接客はお客様に安心感を与え、親密度も増し売上アップだけではなく、その後のリピート率アップなどにも効果的です。
ECサイトの購入率UP、購入単価UPに繋げるために、オンライン接客を活用してみてはいかがでしょうか?
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