
かっこ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岩井裕之、証券コード:4166)が、「クレジットカード不正利用に関する実態調査2026」を実施し、その調査結果を公表しました。同社は、独自のアルゴリズムとAI技術を活用してオンライン取引の安全性を支える不正検知およびデータ分析の専門企業として、クレジットカードの不正利用における被害実態と消費者の意識変化を把握するため本調査を行いました。
調査結果のポイント
本調査では、以下の5つの重要な発見が明らかになっています。
1. 被害発生時期は春夏に集中し、4月から9月で全体の44.6%を占める
被害を受けた時期について、「4月から6月」が23.8%で最も多く、続いて「7月から9月」が20.8%となり、春から夏にかけて全体の4割以上の被害が発生していることが判明しました。
2. 約4人に1人が「セールでの焦り」により被害を受けていた
被害を受けた際の状況として、「セール中で焦っていた」というケースが23.5%(約4人に1人の割合)で最も高く、その次に「ちょうどその通販サイトからの連絡を待っていた(10.3%)」が続く結果となっています。
3. 被害金額の補償率が前年と比較して16ポイント減少
被害金額について「補償された」と回答した割合は69.8%にとどまり、2025年の調査結果と比べて16ポイントも減少するという深刻な状況が明らかになりました。少額決済で長期間気づかず、補償期限である60日を過ぎてしまうケースも見られるとのことです。
4. 補償の「申請方法が不明で放置」した割合は20代が31.0%と若年層が上位
「申請方法が分からず放置した」という回答の割合は、20代が31.3%、30代が28.8%と若年層で最も多い結果となりました。カード会社によっては手続きに電話などのアナログ対応が必要な場合もあり、デジタルに親しんでいて効率性や手軽さを求める若者にとって心理的なハードルになっていると考えられます。
5. EMV 3-Dセキュア(本人認証)の普及率が前年比約2倍に急増したものの、7割以上が「面倒」と感じている
不正対策としてEMV 3-Dセキュアの導入が前年比で約2倍に急増している一方で、利用者の71.5%が「本人認証は面倒」と感じているというジレンマも明らかになりました。
調査概要について
調査は2026年6月に実施され、ネットショッピング利用者でクレジットカード不正利用被害に遭ったことがある全国の20歳以上の男女400人を対象に、ネット方式によるアンケート調査が行われました。有効回答数は400件となっています。
調査結果の詳細
クレジットカード不正利用の対象商品について
不正利用によって購入された商品の内訳を見ると、2025年と同様に「家電・電子機器、パソコン」が25.0%で最も多く、続いて「ホビー」が18.8%、「食品」が15.5%と高い割合を占めました。特にホビーは前年比で5ポイント上昇しており、不正転売グループによって換金性の高いトレーディングカードや限定フィギュアなどがターゲットとして狙われています。これらの商品は個人間取引であるフリマアプリなどで即座に現金化しやすいため、犯罪者にとって効率的な標的となっていると推測されます。
春夏の4月から9月に全体の44.6%の被害が集中
被害時期について、「4月から6月」が23.8%で最多、次いで「7月から9月」が20.8%となり、春から夏にかけて被害が多い傾向が見られました。春夏に被害が集中する背景には、新生活のスタートやゴールデンウィーク、夏休みといった消費者の移動やオンライン決済が活発化する大型連休が関係していると考えられます。また、この時期は各ECサイトによる大規模な夏セールや旅行・イベントの予約が急増する時期と一致しており、不正者がこれらのタイミングを狙っている可能性が推測されます。ただし、不正利用は商品需要によって突発的に発生することも多く、必ずしも特定の時期に限定されるわけではないとのことです。

被害を受けた際の状況はセール中の「焦り」が最多
カード情報などを入力してしまった際の状況として、「セール中で焦っていた」という回答が23.5%(約4人に1人)で最多となりました。次いで「ちょうどその通販サイトからの連絡を待っていた(10.3%)」が続いています。消費者の心理的な焦りや日常のシチュエーションに紛れた連絡など、注意力が低下する瞬間を不正者が巧みに狙っている実態が浮き彫りになりました。

被害金額が「補償された」割合が前年比16ポイント減少
「補償された」との回答は69.8%にとどまり、2025年調査の85.8%と比較して16ポイントも減少しました。また、「申請方法が分からず放置した」割合を年代別に見ると、20代が31.3%、30代が28.8%と若年層が最多となりました。
補償率の大幅な減少は、犯罪側が一度に大金を盗むのではなく、少額決済にするなど気づきにくくしているため、補償期限である一般的に60日以内が切れてしまったことが原因の一つとして考えられます。また、若年層に「放置」が多いのは、カード会社の補償申請に電話が必要なケースもあり、デジタルに慣れていて効率性や手軽さを重視する若者にとって心理的なハードルが高く、諦めてしまっていることが推測されます。


EMV 3-Dセキュア(本人認証)の普及が約2倍に急増も7割以上が「面倒」と回答
クレジットカード不正利用対策としては、例年通り「カード明細確認」が最多でした。次いで「利用通知サービス」「EMV 3-Dセキュア(本人認証)」と続きましたが、「EMV 3-Dセキュアの登録」が前年比で約2倍に急増しました。国が掲げる「クレジットカード・セキュリティガイドライン」による「EMV 3-Dセキュア」の導入義務化の波が一般消費者にも浸透していると言えます。

本人認証を面倒だと回答した人が約7割の71.5%を占める
セキュリティが強固になる一方で、7割以上のユーザーが決済時の本人の利用かどうかを確かめる本人認証にストレスを感じているという、安全性と利便性のジレンマが浮き彫りになりました。パスワード入力や画像選択の手間は、ECサイトにおける「カゴ落ち(購入辞退)」に大きく影響する原因の一つとされています。

クレジットカード不正利用被害に遭った後の行動変容
被害後の行動の変化としては、「毎月明細を確認するようになった」が48.8%、「クレジットカードの利用通知機能を設定した」が34.3%で上位となりました。世代別では、若い世代ほど「クレジットカードの利用通知機能を設定した」、40代以降は「毎月明細を確認するようになった」の割合が高い傾向となり、世代ごとのデジタル習慣が反映されていました。

かっこ株式会社による考察
同社によると、今回の調査で最も警鐘を鳴らすべき点は、被害金額の補償率が前年比で16ポイントも激減し69.8%となったことだとしています。背景には、不正者が一度に大金を盗むのではなく、少額の決済を繰り返すことで長期間気づかれにくくし、カード会社が定める補償期限である一般に60日以内を過ぎてしまうといったケースがあったと考えられています。さらに見過ごせない実態として、被害に遭ったにもかかわらず補償を「申請せず放置した」割合が19.8%と全体の約2割にのぼっています。これは、ECサイトのセール時における購買心理の「焦り」や「連絡待ち」といった無警戒になりやすい日常のシチュエーションなど、人間の注意力が低下する瞬間を不正者が巧みに突いているためだとされています。
一方で、カード会社側が補償申請の手続きにおいて電話などのアナログな対応を求めるケースも根強く残っており、デジタルに慣れた現代の消費者にとってその煩雑さが申請を諦める心理的ハードルに繋がっていると推察されています。こうした中、クレジットカード不正利用対策としての本人認証である「EMV 3-Dセキュア」の導入は倍増していますが、ユーザーの71.5%が「面倒」と感じている利便性とのジレンマも深刻だとしています。
同社は、クレジットカード不正利用被害を根本から減らすには、消費者が即時利用通知機能で初動を高速化する消費者対策と、事業者が不審な取引のみをピンポイントで遮断する不正検知システムなどでカゴ落ちを防ぐ事業者対策の双方が足並みを揃えて取り組むことが不可欠だとしています。
かっこ株式会社について
かっこ株式会社が提供する不正検知サービス「O-PLUX」は、AIなどのデータサイエンスを活用した独自のアルゴリズムにより、オンライン取引におけるあらゆる不正をリアルタイムに検知し、被害防止とチェック業務の自動化を実現するクラウドサービスです。EC事業者向けには不正ログインから不正注文対策、金融機関や会員サイトには口座開設からログイン、取引に至るまでの一連の工程において、情報漏洩やフィッシング、なりすましなどへの対策として不正検知ソリューションを提供しています。
データサイエンスサービスでは、製造業やアパレル、建設業など様々な業種において、データ活用・分析を通じ、コスト削減・業務効率化・利益向上などに貢献しています。
会社概要
社名:かっこ株式会社
住所:東京都港区元赤坂一丁目5番31号
代表者:代表取締役社長 岩井裕之
設立:2011年1月28日
事業内容:SaaS型アルゴリズム提供事業(不正検知サービス、決済コンサルティングサービス、データサイエンスサービス)
出典元:かっこ株式会社














