ギフト商戦とは?EC・ネット販売で必要な準備やイベントの傾向を一挙紹介

ギフト商戦とは?

ギフト商戦とは、母の日やバレンタインデーのような特定のイベント日にギフト需要が高まる商戦のことをいいます。母の日やバレンタインデーを始め、推計市場規模が1,000億円を超えるイベント日は複数あり、特定の1日に向けて大きな消費が行われます。ギフト商戦に照準を定めている事業者様の中には、イベント日に商品を到着させる注文で数億円の売上を作ることもあるのです。

大手ECモールではイベント日の1~3ヶ月前に専用の特集ページが公開されます。そのため、販売を行う事業者様としても在庫やラッピング、商品ページの魅せ方など十分な準備が必要になることもギフト商戦の特徴です。

一般のギフトとギフト商戦の違いは?

誕生日や出産祝いのようにイベント日が定まっていない一般のギフトは、お客様から1年中需要があります。取扱商品やジャンルによって異なりますが、平時の注文の中で売上の数%が一般のギフトとして注文されるため、ある程度の販売予測ができ、運用のコントロールをしやすい特徴があります。

しかし、ギフト商戦の場合、特定の1日に商品を届けることを目的にお客様は購入されます。事業者様としては、専用のラッピングや梱包が必要なことはもちろんですが、集中した注文・出荷に対応できるように、受発注の人員体制の構築や在庫の確保、物流体制の構築、配送会社との調整など一般のギフトとは異なる準備が必要になるのです。

新しいギフトの形であるソーシャルギフト

LINEギフトやgifteeのようなサービスが登場したことでギフトの形が変わりつつあります。ソーシャルギフトと呼ばれる新しい形のギフトは、送り先の住所など個人情報を知らない場合であってもSNSを介してギフトを贈ることできる仕組みです。

感謝の気持ちを、メッセージとギフトを購入した事実とともに贈ることができます。商品の発送はギフトを受け取った方が個人情報を入力することで行われるため、事業者様としてはイベント日当日であっても注文を受けることができ、出荷の負荷を分散できるメリットがあります。

しかし、まだまだ新しいギフトの形であるため、利用シーンは限られるでしょう。徐々に認知が拡大している状況であることからも、ソーシャルギフトに関連するプラットフォームへの出店及びギフト商戦への準備は早々に進めて良いかと思います。

ギフト商戦に向けて必要な準備とは?

必要な準備として商品や梱包、ラッピングや制作などのお客様から見える場所と、運用にまつわるお客様から見えない場所の2つに分けられます。

お客様から見える場所で必要な準備

商品ページ、もしくは関連するページ内に商品の魅力やギフト対応の取り組みについて記載する必要があります。商品を手に取れない、ラッピングや包装している姿を生で見られないなど、お客様が店頭であればできる体験をオンライン上でどのようにして体験してもらうか意識することが大切です。

各事業者様によって対応する範囲は異なるかと思いますが、お客様に喜ばれるギフト対応のオプションを下記にてご紹介します。下記のオプションを取り入れている場合はサイト内に写真付きで掲載することで、お客様がイメージできるため喜ばれるでしょう。

ギフト商戦で好まれるお客様向けオプション

  • ギフトラッピング・専用包装紙

専用のギフト対応が求められる商品であるため、平時の包装とは異なる特別なラッピングや包装紙で対応することでお客様から喜ばれます。カラーバリエーションや柄のパターンが複数あると選ばれやすくなりますが、初めてギフト商戦に臨む事業者様は運用のオペレーションに無理のない範囲で準備をすると良いかと思います。

  • メッセージカード

日頃の感謝のメッセージを伝えられるようにメッセージカードを同送したいお客様は多くいらっしゃいます。このとき、メッセージカードのデザインやフォント、メッセージ内容のやり取りの仕方や記入できる文字数制限など、詳細をサイト内に明記することで安心してお買い求めいただけます。事前にユーザーの導線を確認しながら、お客様と社内の担当者にとってストレスの少ないコミュニケーションを取れる仕組みづくりが大切です。

  • 発送直前の商品写真の共有

お客様がギフトの直送を希望する場合、どのようなラッピングや包装、梱包状況で送られるのか心配に感じる方がいらっしゃいます。サイト内にラッピングのサンプルが記載されていたとしても、どのような包装で、どういった箱に梱包されて送られるのか写真を共有することでお客様へ安心感を与えられます。イベント日直前のピークの時期に対応することは難しいかもしれませんが、日程にゆとりがある場合は早く注文いただいたお客様向けのオプションとして用意しても良いでしょう。

  • 持ち運び袋

一度自宅にギフトを発送させてから手渡しするお客様も一定数います。自宅にある紙袋に入れて持ち運ぶことが想定されますが、事業者様がオプションとして準備することで喜ぶお客様がいることは間違いないでしょう。

お客様から見えない場所で必要な準備

購入してもらうために必要なお客様に見える場所で必要な準備を前段では解説しました。次に、注文を受けた後に必要なお客様から見えない場所の準備にはどういったことが挙げられるのか解説していきます。

まず、注文を受けるにあたって決めなければいけないことや明確に定めなければいけないことが複数あります。

  • 売上目標の計画策定

まず、すべての段取りを決めるために目標設定を行います。どの程度売上を立てるのか、もしくは、どの程度の数量を販売するのか決めることで、商品在庫や人員体制の調整など全体の運用を決めるにあたって必要なことが見えてきます。試験的に、小ロットでギフト商戦に挑戦する場合であっても、目標を定めることで振り返りを行いやすくなり、次回のイベント時に、より良い結果に繋げられることができるでしょう。

  • 商品在庫の準備

売上目標から逆算し、どの程度の在庫が必要か予測できます。ラッピングや包装紙などギフト対応に必要なオプションについても適切な量を準備する必要があるでしょう。

  • 社内人員の体制把握・増強

売上目標に対して十分な人員体制が確保されているのか、受発注の担当者や梱包、出荷対応の担当者の出勤状況がどうなっているのかといった人員の状況は事前に確認が必要です。社内の人員だけでは足りない場合、業務委託や派遣など期間の決まった人員を雇用したり、身近な人に手伝ってもらったりすることで解決している事業者様もいると聞きます。特別な対応が求められる場合は事前の研修や業務経験が求められることもあるため、準備が欠かせません。

また、物流業務を外部に委託している場合、物流倉庫側に受注予測を共有しながらイベント日付近の人員を厚くしてもらう必要があります。特別なラッピングが必要な場合、物流倉庫によっては対応できない可能性があるため、ギフト商戦に参加するにあたって確認が必要です。

  • 1日あたりの出荷限度の確認

1日あたりでどの程度の注文をいつまでに出荷できるかということを把握することで、社内の目標を達成するために必要な打ち手を考えられます。人員の補強や業務のアウトソーシングなど、どの程度対応が必要になるのかは自社のキャパシティを理解しなければ対応できません。また、平時と比べて出荷量が飛躍的に多くなる場合は、事前に配送会社にも連絡を行う必要があるでしょう。念の為、集荷から発送、地区ごとの着荷までの日数を確認すると次項の注文締め日時を決める際にも役立ちます。

  • イベント日に到着する注文締め日時の確認

一部のギフト専用プラットフォームを除き、お客様はイベント日にギフトが届くと思って注文をしています。事業者様としてはギリギリまで注文を受けられる体制を作ることで1件でも多くの注文を受けられるようになりますが、着荷が間に合わなくなるリスクが伴うでしょう。

最終的にイベント日のどれくらい前であれば出荷から着荷が間に合うのか、上記の状況を踏まえて決定すると良いと思います。

ギフト商戦に挙げられる記念日と傾向

1年を通して商戦といわれる売上の大きな山になる機会は多々ありますが、今回は特にギフト需要が高まるギフト商戦を紹介していきます。

バレンタインデーの傾向

2月14日がバレンタインデーです。チョコレートなどお菓子をプレゼントすることが多く、元々女性から男性にプレゼントをすることが多いイベントでしたが、最近では同性の友達同士でプレゼントを渡し合ったり、学校や職場でお菓子を配ったりとギフトの形が多様化しています。

男性向けの小物や雑貨、お菓子作りに必要な器具や個包装のお菓子の詰め合わせや比較的高めの菓子類が売れる傾向にあります。

ホワイトデーの傾向

3月14日がホワイトデーです。バレンタインデーに女性からプレゼントを貰った男性がお返しをする日とされている文化は残っていますが、最近ではバレンタインデー同様、性別や関係性の垣根にこだわりなく、ギフトを渡す日として位置づけられています。

女性向けのアクセサリーやファッショングッズ、化粧品やバレンタインデーと同様菓子類が売れやすい傾向にあります。

母の日の傾向

5月の第2日曜日が母の日です。母親に日頃の感謝を伝える日としてギフトを贈ることが多いです。カーネーションを贈られることが多い理由として、赤いカーネーションの花言葉が「母への愛」だからだそうです。

生花やハーバリウム、プリザーブドフラワーのようなフラワーギフトと合わせてお菓子が売られることが多い印象です。市場規模は大きく、客単価も高く、酒類や趣味の品などギフトとして贈られる商品の幅は広いです。自社の商品が向いているかどうか不安な場合は、準備が間に合う数ヶ月前から既存のお客様向けに数量限定で販促しても良いかもしれません。

父の日の傾向

6月の第3日曜日が父の日です。父親に日頃の感謝を伝える日としてギフトを贈ることが多いです。母の日におけるカーネーションのような定番なギフトはないため、父親の趣味や嗜好に合わせたギフトが贈られます。

お酒や名入れのグラス、高級な食品などが候補として挙げられることが多いですが、母の日と同様にお客様はギフトに何をプレゼントしようか毎年悩んでいるはずです。父親世代と相性が良い商品を取り扱っている場合、積極的にギフト対応をしても良いかと思います。

お中元の傾向

東日本では7月上旬から7月15日頃まで、西日本では7月中旬から8月15日頃までに日頃お世話になっている知人や親戚、会社の上司や取引先に贈るギフトです。対象の期間については地域によって諸説あるため、厳密な日程を知りたい方は別途ご自身でお調べいただくと良いでしょう。

傾向として、アイスやゼリーのような清涼感のある食品や、フルーツのような季節感のあるもの、乾麺やお酒、缶詰のような日持ちするものが購入されやすいです。

敬老の日の傾向

9月の第3月曜日が敬老の日です。祖父母への日頃の感謝を示すためにギフトを贈ることが多いです。贈られるギフトの商品幅は広く、母の日や父の日で購入される商品が売れやすい傾向もありますが、祖父母が夫婦二人で利用できるようなペア商品も選ばれやすいです。

クリスマスの傾向

12月25日がクリスマスです。子ども向けのおもちゃやゲーム以外に家族や恋人へのプレゼントなど、各所でクリスマスパーティーが行われることもあり、多種多様な商品が売れる傾向があります。

お歳暮の傾向

12月初旬から12月20日頃までに、お中元同様、日頃お世話になっている知人や親戚、会社の上司や取引先に1年の感謝の気持ちを込めて贈るギフトです。季節の品としてフルーツや海鮮類など、傾向としてはお中元に近い内容です。

最後に:ギフトを贈る人も受け取る人もどちらも幸せにする

ギフトのみならず、物販全体に通じる考え方かとは思いますが、特に自分が受け取ったときに嬉しいと思える商品・ラッピング・梱包になっているのかという視点は、ギフト品を販売する上で非常に重要です。

お客様は自分用に購入する商品であれば、梱包や包装の状態よりも商品そのものの機能を重視しがちです。しかし、ギフトの場合は自分用ではなく、相手に喜んでもらいたいという気持ちで購入をします。自社の商品を贈り物として受け取った方に喜んでもらいたいという気持ちで作られたギフトが、結果として売上になり、継続して愛されるブランドになっていくのではないでしょうか。

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