ストアレコード株式会社、AIツールから経営データへ直接アクセス可能な「MCPサーバー」提供を開始

ストアレコード株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:樋口幸太郎)は、小売・EC事業者を対象に提供している経営データ基盤「ストアレコード」において、顧客が使用しているAIツールから、ストアレコードに集積された経営データへ直接的にアクセスできる「MCPサーバー」の提供を開始したことを発表しました。

この機能の提供により、顧客はClaudeやChatGPTといった日常的に使用しているAIツールから、ストアレコードの売上・在庫・利益に関するデータを呼び出して分析が可能になるほか、AIによるExcel・スプレッドシートでの資料制作まで実行できるようになります。ダッシュボードを立ち上げることなく、自社の業務環境内でAIに質問するだけで、自社の経営データを基にした分析・レポート制作からチャットツールでの報告まで完結するとのことです。さらにスケジュール機能を使用することで、AIエージェントが毎週月曜日の朝9時に商品別の発注推奨数量に関する資料を制作し、チャットツールで報告することも実現可能となっています。

MCPサーバー経由でAIツールからデータにアクセスしている様子
※掲載画像:MCPサーバー経由で、顧客の手元のAIツールからストアレコードのデータにアクセスしている様子

小売業における資料制作のコスト課題

小売・EC企業の業務現場では、経営判断に必要となるデータが、基幹システム・各種業務システム・販売システム・Excelなど、複数の箇所に分散して存在しています。そのため、一つの意思決定のための資料を制作するだけでも、各システムからデータを収集し、Excelで突合・集計するという手作業に大きなコストが発生しているということです。

加えて小売業では、資料を制作して終わりではありません。多くの業務が、「①各システムからデータを収集して資料を制作する」→「②その資料を基に人間が判断・意思決定する」→「③システムに反映するためのデータをスプレッドシートで制作する」→「④CSVでアップロードする」という流れで進行します。

値下げ設定、発注、店舗間の在庫移動など、現場で日々発生する一つ一つの業務が、この「資料制作→判断→CSV制作→アップロード」の連鎖を伴うため、本来最も時間をかけるべき「判断・意思決定」以外の工程に、多くの時間が費やされているのが現状です。

今回提供が開始されるMCPサーバーは、その先のステップを含めて、顧客が日常的に使用するAIエージェントが一連の業務を自動化できる状態を目指したものです。MCP(Model Context Protocol)は、AIエージェントが外部のデータやツールと安全に接続するためのオープンな標準規格であり、同社がMCPサーバーを提供することで、顧客のAIエージェントはストアレコードに統合された経営データを直接取得し、分析・資料制作・案の制作にまで活用できるようになります。

ストアレコードMCPサーバーで実現できること

ストアレコードのMCPサーバーを通じて、AIエージェントはストアレコードに統合された経営データを網羅的に取得することができます。売上・売上総利益・限界利益・値引率・原価率といった売上・収益のデータから、在庫数量・在庫日数・消化率・滞留品番といった在庫のデータ、さらに仕入・費用に関するデータまで、ブランド・カテゴリー・チャネル・品番など必要な切り口で、顧客の権限の範囲内で取得することができます。特定の決まった指標だけに限定されず、ストアレコードが保有するデータを自由に呼び出せるため、AIエージェントは目的に応じた分析・資料制作を柔軟に実行できるとのことです。

これらを、顧客が日常的に使用するAIエージェントやワークフロー自動化ツールと組み合わせることで、定例業務をまるごと自動化することができます。具体的な活用例は以下の通りです。

週次の売上レポートの自動制作・配信

AIエージェントに対して「先週の売上・売上総利益・限界利益までのサマリーを制作し、好調・不調の要因を分析して毎週報告して」と伝えるだけで、毎週決まった時間に、要因分析まで添えた売上レポートが自動で届くようになります。

タイムセール設定案の自動提案

AIエージェントに対して「毎週水曜日に週末のタイムセール設定の案を制作して、チャットツールに送って」と伝えるだけで、在庫数・発注残・直近の販売数・平均OFF率などのデータを基に、最適なタイムセールの設定案が毎週チャットツールに届きます。

店舗間の在庫移動リストの自動制作

AIエージェントに対して「店舗間の在庫移動リストの案を毎週火曜日9時に制作して」と伝えるだけで、毎週末の店舗間在庫移動リストが自動で制作されます。

発注アラートの自動制作

AIエージェントにより作成されたスプレッドシート
実際にAIエージェントにより制作されたスプレッドシート

AIエージェントに対して「直近の在庫数量および販売数を元に発注した方がいいSKUと発注数量のレコメンドを制作してチャットツールに送って」と伝えることで、直近の在庫数・発注残・直近の販売数・平均OFF率などのデータを元に発注した方がよいSKUと数量案が届くようになります。

このように、「①データ収集」と「②AIエージェントによる資料制作」、「③資料に基づくAIエージェントの案の制作」までを自動化し、人間は「④その案を判断して実行(システムへのアップロード等)」に集中できるようになります。一連の業務の大部分が自動化され、経営者や現場担当者は、最も価値の高い「判断・意思決定」に時間の多くを充てられるようになるとのことです。

AIエージェントに業務を任せる上で重要な「コンテキストレイヤー」と導入支援サービスの提供開始

AIエージェントに業務を任せる上では、単にプロンプトを与えるだけでは不十分です。「自社の目標在庫日数はどれくらいか」「タイムセールはどの基準で設定しているか」「どのブランドをどう位置づけているか」といった、会社ごとの背景・文脈(コンテキスト)をAIエージェントにどのように伝えるか、そしてそのコンテキストを適切に更新し、伝え続ける仕組みをどのように整えるかが、自動化の成否を分けます。

そこで同社は、これまでのAIエージェントを活用した業務自動化支援の経験を活かし、各社ごとのコンテキストレイヤーを整備し、AIエージェントが自律的に業務を自動化できる状態までを伴走する導入支援サービスの提供を開始しました。顧客の情報システムの状況をヒアリングした上で、AIエージェントへのコンテキストの渡し方の設計から、実際の業務の自動化までをサポートするとのことです。

今後の展望

同社は「すべての小売企業に良質な経営を提供する」を掲げ、MCPサーバーの提供を、ストアレコードが「AI時代の小売経営データプラットフォーム」へと進化する第一歩と位置づけています。

今後は、顧客自身のAI環境からストアレコードのデータを活用した、異常値検知・アクション提案・定例レポートの自動生成といった業務自動化の支援を拡充していく予定です。データを集約・可視化するSaaSにとどまらず、小売企業のあらゆるAI活用を支える経営データの基盤として、小売業の経営品質向上に貢献していくとしています。

小売経営データプラットフォーム「ストアレコード」について

小売企業の経営に必要な売上・費用・仕入・在庫といったデータを、EC・モール・POS・OMSなど各チャネルからAPI・RPA連携により自動で収集・統合する経営データ基盤です。収集したデータは小売特化のセマンティックレイヤーを通じて意味づけされ、商品別の限界利益やチャネル別KPIをダッシュボードで一元的に可視化できるほか、「ストアレコード AI」やMCPサーバーを通じて、顧客自身のAIから直接活用することも可能です。「Excel集計からの脱却」による業務効率化と、データに基づく経営の意思決定の迅速化を実現します。

会社概要

会社名:ストアレコード株式会社
創業:2022年12月
代表者:代表取締役 樋口幸太郎
所在地:〒162-0825 東京都新宿区神楽坂2-13 末よしビル本館4B

代表者プロフィール

慶應義塾大学卒業後、2008年に伊藤忠商事株式会社に入社しました。2011年に退社し、Unistyle株式会社を共同創業、代表取締役COOに就任しました。2016年に同社の全株式を人材系ベンチャー企業に売却し、2017年に代表を退任しました。2019年1月、子供服D2Cブランド「pairmanon」を運営する株式会社オープンアンドナチュラルに入社し、取締役COOに就任しました。同職にてPL・BS責任を負いながら、モール・自社サイト運営、Web広告、物流、カスタマーサポート、財務・人事・経理などを統括し、売上20億円・営業利益1.7億円規模へと成長させた後、アダストリアグループに全株式売却しました。2022年12月にストアレコード株式会社を設立し、代表取締役に就任しました。

出典元:ストアレコード株式会社

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