「TikTok ShopのGMV急伸」と「エージェント型コマースの実装進展」EC関連ニュースまとめ【2026年1月】

日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2026年1月のEC・ネット通販関連ニュースをまとめました。今回取り上げるテーマは、「TikTok ShopのGMV急伸」と「エージェント型コマースの実装進展」です。

本記事とは別に、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方はこちらもあわせてチェックしていただければと思います。

TikTok Shop、日本でのローンチ後6か月でGMV急伸

TikTok Shopが日本でローンチされてから約6か月が経過しました。株式会社ライブコマースがTikTok Shop分析ツール「FastMoss」を用いて公開した最新レポートによると、TikTok Shop日本市場のGMV(流通取引総額)は2025年12月に約60.2億円規模まで拡大しています。

同レポートによると、TikTok Shop日本市場のGMVは、2025年7月のローンチ以降、以下のように推移しています。

  • 2025年7月:約4億円
  • 2025年8月:約12億円
  • 2025年9月:約20.7億円
  • 2025年10月:約22.1億円
  • 2025年11月:約36.4億円
  • 2025年12月:約60.2億円

12月は前月から約24億円増加し、ローンチから6か月で約15倍規模まで拡大しました。12月は新商品数の増加に加え、ショート動画やライブ配信の投稿本数が前月比で倍増しており、年末向けの販売施策とあわせて成長を後押ししたとしています。

なお、株式会社Kalowave Japanが提供するTikTok Shop分析サービス「Kalodata」では、2025年12月のGMVは48億円とされており、ツール間で数値に差異が見られます。

「Kalodata」の直近の週次データによると、日本のTikTok Shop市場のGMVは、

  • 2025年12月29日週:9.9億円
  • 2026年1月5日週:10.1億円
  • 2026年1月12日週:10.2億円

と推移しており、年明け以降も週10億円前後の水準を維持しています。

一方、1月12日週の売上商品数は前週比20%減少しており、売上が一部のヒット商品や有力店舗に集中する構造がより鮮明に。動画投稿数は過去最多を記録し、ライブ配信者数も高水準を維持していることから、参入や発信は増え続ける一方で、実際に成果を出せる商品や店舗が絞られつつある状況がうかがえます。

森野さん
TikTok Shop、動画で気になっても結局は検索しちゃうんですよね。どこかで“これ大丈夫かな?”って思ってしまう。その時点で、一気に購入まではいかない感じがあります。
竹内
GMVは月60億円規模と言われていますが、TikTok経由で他モールや自社ECに流れている分も含めると、実際はもっと貢献している可能性もありますよね。数字以上に購買行動への影響はありそうだなと感じました。
森野さん
よっぽど買いやすいものじゃないと、そのまま買うって難しいですよね。安さとか衝動だけじゃなくて、最後は自分が納得できるかどうか、そこが大きいと思います。
舟本
僕ら世代はどうしても他でも見てみようってなりますけど、若い層はそのまま決済している可能性もありますよね。週10億円前後で流通が回り始めているなら、今年はもう一段伸びてくるのかな、という印象です。

AI購買支援とAI販売基盤の実装が進展

楽天市場とShopifyが相次いでAIを活用した購買体験や販売基盤に関する取り組みを発表し、国内外でAIを起点とした新たなショッピング体験の実装が進んでいます。

楽天市場は、スマートフォンアプリにエージェント型AIツール「Rakuten AI」を搭載しました。ユーザーは、希望予算や購入目的、利用シーンなどをテキスト・音声・画像で入力し、対話形式で商品を探すことができます。AIコンシェルジュは約5億点の商品群から条件に合う商品を提案し、商品情報や価格比較に加え、気候やトレンドなど外部情報も反映したディスカバリー型のショッピング体験を提供します。今後は楽天エコシステム内のマーケティングデータも活用し、提案精度の向上を図るとしています。

一方、Shopifyは、AI上での直接販売を可能にする基盤強化として、Googleと共同開発したオープン標準「Universal Commerce Protocol(UCP)」を発表しました。これにより、Shopify加盟店はGoogle検索やGeminiアプリのAIモード上で直接販売できるようになります。また、Microsoft Copilotとの統合による埋め込み型チェックアウト機能の拡張も行われ、ChatGPT連携とあわせて、複数のAIチャネルをShopify管理画面上の「Agentic Storefronts」から一元管理できるようになります。

さらにShopifyは、新たに提供する「Agenticプラン」を通じて、オンラインストアとしてShopifyを利用していないブランドにもShopify Catalogへの参加を開放するとのこと。これにより、ECプラットフォームを問わず、ブランドは一度商品データを設定するだけで、ChatGPT、Google AIモード、Gemini、Microsoft CopilotといったAIチャネル上での販売が可能になります。

楽天市場が自社アプリ内にAIコンシェルジュを実装したのに対し、Shopifyは検索やAIチャットといった外部チャネル側にコマース基盤を広げており、両社はAIを起点とした購買体験と販売基盤の整備という異なるアプローチで関連する取り組みを進めています。

森野さん
楽天みたいに商品がある程度限定されている環境だと、AIはやっぱり強いですよね。何かしら制約がないとAIってうまく動かないので。その点、Rakuten AIは実用レベルまで来ている感じがします。
竹内
ChatGPTで商品を探すとズレることもありますけど、楽天は中の購買データや検索データを使ってAIを回しているので、その分提案の精度は高そうですよね。消費者目線でも“普通に使える”ところまで来ている印象です。
森野さん
一方で、最近はAI検索もだんだん“みんなが選ぶ答え”に寄ってきている気がしていて。Google検索のほうが発見がある場面もある。AIだけに寄せすぎると、その辺はちょっと気になります。
舟本
もう一つ大事なのは、AIが読み込める商品データですよね。人間だけじゃなくAIにも見られる前提になると、変なこだわりは捨てて、きれいなデータを出せるカートを選ぶことが重要になってきそうです。

1月のおすすめ記事

お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。ポッドキャストでは、配信者のお気に入りの記事について、コメントや取材の裏話をお伝えしています。ここではその一部を紹介しますが、気になる方はぜひお聞きください。

森野さんのお気に入り記事
森野さん
立ち上げ当初から知っているショップですが、スタッフさんが気持ちよく働いていて、ECも安定して回っている印象です。トラブルに追われるのではなく、余白を持って運営できている感じがすごく良くて、“こういうECを目指したい”と思える内容でした。
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竹内
上田さんにはこれまで暗号資産やステーブルコインなどをテーマにコラムを書いてもらってきましたが、今回はNFT。EC事業者の中には“自分たちには関係ない”と感じる方もいるかもしれませんが、実際に何に使われているのか、なぜ取り入れられているのかがわかり面白かったです。流行っているからではなく、その理由を知った上で判断してほしいなと思いました。
舟本のお気に入り記事
舟本
セルフケアしやすい設計や、個人情報を取らずに使える仕組みなど、導入から継続までの工夫が印象的でした。ビフォーアフターの可視化など、現場で試行錯誤しながらPDCAを回している様子が伝わってきて、事業者ならではのリアルが詰まった記事だと思います。

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