楽天RPP広告「自動最適化」の正体をデータで解明。勝ち残るための「CTR 0.5%」の壁と新・運用戦略
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株式会社Proteinum

楽天、Amazon、Yahoo!ショッピング、自社ECを中心に、累計1,000社以上の支援実績を持つEC総合支援会社。年間10億円以上の広告運用実績やSOY受賞店舗、Yahooショッピング年間ベストストアの支援で培った「データに基づく圧倒的な成果」に強みがある。独自開発の運用支援システム「ECPRO」と各モールの最新アルゴリズム解析を掛け合わせ、高品質なコンサルティングと運用代行を提供。ナショナルブランドのグロース戦略から実行まで多角的にサポートしている。

企業HP:https://proteinum.co.jp/

はじめに:RPP広告の運用ルールは「劇的」に変わった

楽天市場で売上を最大化させるために欠かせない検索連動型広告「RPP(Rakuten Promotion Platform)」。多くの事業者様が、長年「キーワードごとの入札単価(CPC)」を手動で細かく調整し、ROAS(広告費用対効果)を追求してきたことでしょう。

しかし、2025年7月から段階的に導入され、現在では全店舗に適用されている「RPP広告の自動最適化機能」によって、これまでの運用ルールは一変しました。

「AIが勝手に調整してくれるなら楽になる」という期待の声がある一方で、「以前よりROASが悪化した」「消化金額だけが増えて売上が伴わない」という切実な課題も浮き彫りになっています。本記事では、楽天運営代行の現場で培った検証データをもとに、自動最適化機能の正体を解き明かし、最新の「勝てるRPP運用戦略」を解説します。

RPP自動最適化機能の基礎知識:何がどう変わったのか?

今回のアップデートにおける最大の変更点は、設定したCPCがそのまま適用される「固定単価」から、設定値を上限とする「上限クリック単価(上限CPC)」方式への移行です。

「上限クリック単価」への変更

これまでは、設定したCPCがそのまま請求されていましたが、自動最適化配信では、楽天市場側が「10円〜設定した上限CPC」の幅で、最適な単価を自動調整して配信します。楽天の持つ膨大なユーザーデータとAIを活用し、コンバージョン数やROASの改善を図ることが目的とされています。

最低単価「20円」の制約

ここで注意が必要なのが、設定可能な最低CPCです。自動最適化機能では最低20円からとなっており、これまで10円などの低単価で「広く浅く」露出させていた商品も、効率が良いと判断されれば強制的に20円近辺まで引き上げられる可能性があります。これにより、特に低単価商品を扱っている店舗では、広告費の急増とROASの低下という事態を招きやすくなっています。

「手動」から「自動」への完全移行

移行期間を経て、現在のRPP運用は「自動最適化」が標準となりました。キーワード入札にはまだ手動の余地が残されているものの、商品単位の運用はAIによるコントロールが主軸となっています。

【検証結果】自動最適化キャンペーンで鍵を握るのは「CTR(クリック率)」である

「自動調整」といっても、AIは何を基準に単価を決めているのでしょうか?弊社Proteinum(プロテーナム)では、新機能リリース直後に、集中的な検証を実施しました。

実績CPCを左右する「CTR」との相関

検証では、「上限CPC」と「実際に請求されたCPC(実績CPC)」の差分を調査しました。この差分が小さいほど、AIが「高い単価を払ってでも出す価値がある」と判断していることを意味します。つまり、AIが競合他社に競り勝つために高い入札を行い、検索結果の「目立つ場所(上位)」を確保しにいっている状態だと言えます。

分析の結果、売上金額やCVR(転換率)とも一定の相関が見られましたが、最も顕著な相関を示したのが「CTR(クリック率)」でした。

境界線となる「CTR 0.5%」の壁

特に注目すべきは、CTR 0.5%という数値です。弊社のデータでは、CTRが0.5%を超える商品の多くは、上限CPCに近い単価で入札され、しっかりと露出が確保されていました。

一方で、CTRが0.5%を下回る商品については、たとえ上限CPCを高く設定していても、AIが勝手に実績CPCを押し下げてしまう傾向が見られました。つまり、「クリックされない=ユーザーにとって有益でない」とAIに判定されると、露出の機会そのものが奪われてしまうのです。

これまでのように「単価を上げれば無理やり露出させられる」という力技が通用しにくくなり、クリエイティブの質が広告の「表示回数」に直結する時代になったと言えます。

【対応戦略】上限CPCと実績CPCの「差分」から導く運用改善アクション

自動最適化キャンペーンにおいて、私たちはどのように数値を管理すべきでしょうか。重要なのは、「ROAS(成果)」と「上限CPCと実績CPCの差(AIの評価)」を組み合わせた、以下の4パターンの戦略です。

① ROASが高く、実績CPCが上限に張り付いている

  • 状態:効率が良く、AIからも高く評価されています。まだまだ伸び代がある状態です。
  • アクション:上限CPCをさらに引き上げ、アクセスと売上の最大化を目指しましょう。

② ROASが低く、実績CPCが上限に張り付いている

  • 状態:露出は取れていますが、獲得コストが見合っていません。
  • アクション:上限CPCを引き下げ、無駄な広告費を抑制します。同時にページ内のCVR(転換率)改善が必要です。

③ ROASが高いが、実績CPCが上限より著しく低い

  • 状態:商品の魅力(転換力)はあるのに、AIによって露出が制限されています。原因は「CTRの低さ」にある可能性が非常に高いです。
  • アクション:CPCをいじるのではなく、サムネイル画像の改善を最優先してください。CTRが0.5%を超えてくれば、AIが自然と露出を増やしてくれます。

④ ROASが低く、実績CPCも抑制されている

  • 状態:AIの評価も低く、実際の成果も出ていない、最も危険な状態です。
  • アクション:一旦上限CPCを下げて被害を最小限に抑えつつ、商品名(SEO)や商品ページ構成を根本から見直す必要があります。

まとめ:より精密なRPP広告運用へ

RPP広告の自動最適化は、決して「運用を楽にするもの」ではありません。むしろ、AIの挙動(実績CPCの変動)を読み解き、それに応じた「クリエイティブの改善」や「緻密な上限値のコントロール」という、より高度な運用スキルが求められるようになりました。

「AIが何を見ているのか」を理解すれば、変化は恐れるに足りません。まずは自社の広告データを見直し、CTR 0.5%の壁を越えているか、AIに露出を絞られていないかを確認することから始めてみてください。

参照動画:RPP自動最適化機能徹底検証!果たして何をもって最適化されているのか検証しました!

専門ツールのご紹介:プロの運用ロジックを自動化する「ECPRO」

ここまで解説してきた「実績CPCのモニタリング」や「適切な上限CPCの算出」を、全商品に対して手動で行うのは非常に膨大な工数がかかります。

そこで活用したいのが、楽天広告運用自動化システム「ECPRO」です。

ECPROは、今回ご紹介した「CTRやROASに基づく運用ロジック」をAIに学習させており、目標ROASを設定するだけで、24時間365日最適な上限CPC調整を自動で実行します。

  • 自動最適化:独自のアルゴリズムで、AIの挙動に合わせた最適な入札を実行。
  • データ蓄積:RMSでは消えてしまう過去のキーワードデータや実績CPCの推移を蓄積し、戦略立案をサポート。
  • 工数削減:運用にかかる時間を大幅に削減し、店長様がクリエイティブ改善や商品開発に集中できる環境を作ります。

現在、2週間の無料トライアルを実施中です。自動最適化への対応にお悩みの方は、ぜひプロの知見が詰まったシステムをご体感ください。

URL:https://proteinum.co.jp/

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