Lingble、米国相互関税措置に対応したグローバルEC支援サービスの提供を開始

グローバルデジタルソリューションを提供するLingble Pte. Ltd.(本社:シンガポール/CEO:原田真帆人)は、米国トランプ政権下で発動された関税措置を受け、米国市場でグローバルECを展開するブランド向けに、新たな課題に戦略的かつ柔軟に対応するための各種サポートサービスの提供を開始しました。同社は関税調査や価格設定、返品対応、物流課題などに対応可能な体制を整え、不確実性の高い環境下でのグローバルEC展開を総合的に支援します。

米国相互関税措置によるグローバルECへの影響

米国トランプ政権は、貿易相手国の関税率や非関税障壁を考慮した「相互関税」の導入を表明し、2025年4月5日より追加関税措置を開始しています。この措置では、すべての国や地域に対して基本関税率10%を課した上で、国・地域ごとに異なる追加税率を設定しています。具体的には中国に145%、EUに20%、日本には24%の関税が課されることになりました(2025年4月30日時点)。これにより、グローバルのサプライチェーンは大きな影響を受け、企業各社は価格設定や物流戦略の見直しを迫られている状況です。

この関税措置は、グローバルEC業界にとって重大な影響をもたらし、業界の大きな転換点となる可能性があります。特に米国市場を主戦場とする日本のブランド企業にとっては、商品販売価格や利益構造に直接的な影響があるだけでなく、個人輸入を含む消費者購買行動にも変化が生じることが予想されます。このように不確実性の高い環境において、「影響を最小限に抑える体制づくり」と「リスクをチャンスに変える戦略的視点」が重要になっています。

Lingbleの提供サービスについて

Lingbleでは、グローバルECの戦略策定からD2Cストア構築、各国に最適化された決済手段、グローバルマーケティング、多言語カスタマーサポート、国際配送と税関手続きなど、グローバルECの構築・運用・売上拡大に必要なトータルソリューションを提供するプラットフォーム「Lingble」を運営しています。これにより、パートナー企業のグローバルEC成長を包括的に支援しています。

また、2023年3月には、グローバルECの成長に不可欠なプロフェッショナル人材を活用し、専属マーケティングチームの組成からマネジメント、マーケティング戦略策定、ブランドマーケティングおよびパフォーマンスマーケティングの実行・最適化までをワンストップで提供する「プレミアム・マーケティングサービス」を開始したとのことです。さらに、2025年4月1日からは、グローバルEC開設・運用時に必要となる戦略面・運用面での実務をパートナーのニーズに合わせてパッケージ化した「Peak Performance」サービスの本格提供も開始しています。

Lingbleの導入企業においても、今回の関税措置により様々な課題が生じているようです。例えば、関税率は商品製造時に使用する素材ごとに原産国に遡って算出する必要があるため、価格設定が複雑化し、各国の関税率に関する詳細情報の収集が必要となっています。また、2025年5月2日からは米国において800ドル以下の商品であっても、中国・香港を原産国とする商品には関税が課されるようになり、これらを取り扱うBtoCのグローバルECサイトは大きな影響を受けることになります(2025年4月30日時点)。

課税対象の拡大により、価格設定はさらに複雑になり、収益性の確保やユーザー離脱といった新たな課題も浮上しています。また、関税を顧客に転嫁する場合、顧客が商品受け取り時に関税の支払いが発生することから、商品受け取り拒否による返品増加も懸念されています。さらに、これらの影響により関税算出に時間がかかるようになり、通関処理にも遅延が生じるなど、物流全体への影響が広がっています。

関税率が流動的な状況下では、企業単独でこうした課題に迅速に対処するには限界があるとされています。そこでLingbleでは、今回の関税措置を受け、社内のサポート体制を強化し、パートナー企業に寄り添いながら柔軟かつ迅速に課題に対処するサービスの提供を開始したとのことです。

ベーシックサービス

●関税調査:各国の通関事情や関税に関するリアルタイムでのリサーチ
●価格反映:Lingbleの機能として国ごとに設定された関税を価格に半自動で反映
●通関対応:関税率の変更による通関手続きの複雑化に対して、情報提供を行いスムーズな通関をサポート
●物流改善:通関遅延のリスクに対応できるように、物流オペレーションの最適化を支援
●カスタマーサポート:関税負担による顧客からのお問い合わせに多言語で対応し不安を軽減

Peak Performance

●価格設定:商品製造時に利用した素材毎の関税を算出し最終的な価格を設定
●戦略策定:主要国以外の関税調査および関税を踏まえた戦略策定

グローバルEC市場は今後も成長が期待される一方で、国際情勢や政策・方針の変更により大きな影響を受ける市場でもあります。そのため、国際情勢や環境の変化に柔軟に対応できる体制構築が、持続可能な成長の鍵となります。Lingbleは今後もグローバルECを最高峰に導くパートナーとして、クライアントのECを活用した海外での事業展開を支援し、売上拡大に貢献する包括的なサポートを提供するとともに、世界中の消費者に感動的なショッピング体験を提供できるよう取り組んでいくとしています。

Lingbleについて

LingbleはグローバルECの戦略策定、D2Cに特化したストア構築、各国最適な決済手段、グローバルマーケティング、多言語カスタマーサポート、国際配送手段と税関手続きなど、グローバルECの構築から運用、売上拡大に必要なトータルソリューションを提供するプラットフォーム「Lingble」を運営しています。

すでに文具・家具メーカーのコクヨ株式会社や日本発のプレミアムスポーツブランドを展開する株式会社デサント、子ども服を展開する株式会社ナルミヤ・インターナショナルなど、国内外の売上規模が数億から数兆円の複数企業にソリューションを提供し、導入後の売上高平均5倍増を達成しているとのことです。

会社概要:

会社名:Lingble Pte.Ltd.
設 立:2019年5月
所在地:78 Shenton Way, #20-03, Singapore 079120
代 表:CEO 原田真帆人
事業内容:グローバルECに関連したテクノロジー、流通およびマーケティングやブランディング等のトータルソリューションを提供するプラットフォーム「Lingble」の運営

出典元:Lingble Pte. Ltd. プレスリリース

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