オンラインショッピングのアップセルに関する調査結果レポート
この記事の執筆者

株式会社TOKYO GATE

株式会社TOKYOGATEは多くの過去実績を保有するECのプロフェッショナルが集うECマーケティングの専門家集団です。マーケティング戦略の立案から施策の実行、PDCAまでを総合的に支援します。

成功事例に基づいた確実性の高いコンサルティングが特徴で、提案した施策を速やかに実行できる体制を整えています。EC・D2Cに関してお悩みの方はお気軽にご連絡ください。

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はじめに

ビジネスにおいて、ユーザーは予定していた商品よりも上位の商品を選択することがあります。これはアップセルと呼ばれ、EC事業において重要な役割を果たします。

アップセルは、上位商品の購入により顧客単価を高め、結果としてECの売上と利益の増加に貢献します。しかしながら、ユーザーが上位商品を選択する理由を理解し、これらをアップセル施策に活用できているEC事業者は少ないのではないでしょうか。

本コラムは、ECユーザーを対象として実施した上位商品に関するアンケート結果を集計、考察したものです。ECモールの運営にはもちろん、自社ECのアップセル施策にも応用できる調査結果です。参考データとしてぜひご活用ください。

調査方法

株式会社TOKYO GATEでは、2024年1月20日から2024年1月29日にかけて、オンラインショップで購入経験のある18-70歳の男女687人を対象に、オンラインショッピングの上位商品に関するアンケートを実施しました。

調査方法 Google フォームを使用したインターネット調査
調査期間 2024年1月20日から2024年1月29日
調査対象 18〜70歳以上の男女
サンプル数 687名

サマリー

  1. オンラインショップで上位商品を購入した経験について調査した結果、回答者の23%が「何度もある(5回以上)」、55.4%が「何回かある(5回未満)」、22.4%が「1度もない」と答えました。
  1. 上位商品を購入した商品ジャンルを調査した結果、食品・飲料・お酒、日用品などの消費財が圧倒的に多い結果となりました。
  1. 女性のデータを集計した結果、日用品や食品に加えて、化粧品、健康食品、ファッションにおける上位商品の購入割合が高いことが確認されました。
  1. 男性のデータでは、女性と比較して家電・カメラ、パソコン・スマホジャンルでの上位商品購入傾向が顕著でした。
  1. オンラインショップで上位商品を購入した理由について調査した結果、上位商品限定の割引、送料無料ラインへの到達が高い割合を占めました。

各設問の回答と考察

オンラインショップで上位商品を購入した経験

オンラインショップで上位商品を購入した経験

オンラインショップで上位商品を購入した経験について調査した結果、回答者の23%が「何度もある(5回以上)」、55.4%が「何回かある(5回未満)」、22.4%が「1度もない」と答えました。オンラインショップのユーザーの約8割は、上位商品、大容量、大サイズの商品を購入した経験があることがわかります。しかし約2割のユーザーは1度もないと回答しており、アップセルの効果は限定的とも言えます。

オンラインショップで上位商品を購入した経験(男女別)

オンラインショップで上位商品を購入した経験(男女別)

男女別の集計では、上位商品を購入した経験に男女差は見られず、予定していた商品よりも上位商品を購入する傾向は男女問わずあることがわかります。

オンラインショップで上位商品を購入した商品ジャンル

オンラインショップで上位商品を購入した商品ジャンル

オンラインショップで上位商品を購入した商品ジャンルを調査した結果、食品・飲料・お酒、日用品などの消費財が圧倒的に多い結果となりました。その他割合が高いジャンルは、家電、健康食品、ファッション、パソコン、化粧品などになりました。これらの商材は、大容量商品や、上位商品を用意しておくことが必要であると考えられます。

オンラインショップで上位商品を購入した商品ジャンル(女性)

オンラインショップで上位商品を購入した商品ジャンル(女性)

女性のデータを集計した結果、日用品、食品などの消費財に加え、化粧品、健康食品、ファッションのジャンルで上位商品が購入される割合が高いことがわかりました。日用品、食品などの消費財とその他では大きく差が開いており、女性は特に大容量や大サイズの消費財を購入する傾向が強い可能性があります。家具・キッチン用品以下のジャンルは割合が低く、上位商品がほとんど購入されない傾向があるかもしれません。

オンラインショップで上位商品を購入した商品ジャンル(男性)

オンラインショップで上位商品を購入した商品ジャンル(男性)

男性のデータを集計した結果、女性に比べ偏りの少ない結果となりました。女性と大きく差が出た部分として、家電・カメラ、パソコン・スマホなどのジャンルで上位商品を選ぶ傾向が強いことがわかります。このような商材においては、男性に向けて上位商品を推奨するコンテンツを充実させることが、上位商品が選択されやすくなる可能性があります。

オンラインショップで上位商品を購入した理由

オンラインショップで上位商品を購入した理由

オンラインショップで上位商品を購入した理由について調査した結果、上位商品限定の割引、送料無料ラインへの到達が高い割合を占めました。他にはモールでのセール期間、価格やスペックなどの比較表が大きな理由として挙げられています。上位商品に限定した割引や、戦略的な送料無料ラインの設定が極めて重要であることがわかります。加えて、商品ページには比較表を記載することが推奨され、セールを行う際には上位商品の割引が有効である可能性があります。

オンラインショップで上位商品を購入した理由(女性)

オンラインショップで上位商品を購入した理由(女性)

女性のデータを集計した結果、上位商品限定の割引、送料無料ラインへの到達、モールでのセール期間が同程度有効であるという結果が出ました。比較表や商品ページでの提案によって、上位商品が購入される割合は少なく、女性にはあまり有効ではないと考えられます。

オンラインショップで上位商品を購入した理由(男性)

オンラインショップで上位商品を購入した理由(男性)

男性のデータを集計した結果、上位商品限定の割引は最も高い割合となりましたが、価格やスペックの比較表によっても上位商品が多く選ばれていることがわかりました。送料無料ラインへの到達や、モールでのセール期間は、女性に比べあまり重要視されていない可能性があります。

おわりに

オンラインショッピングにおける上位商品の購入は、男女を問わず全体の8割のユーザーが経験しており、上位商品を用意することの有効性が示されました。

上位商品が選ばれる主な理由は、上位商品限定の割引や送料無料ラインへの到達です。さらに、商品比較表が特に男性ユーザーに効果的であることも明らかになりました。

本コラムを貴社の顧客単価の向上にお役立ていただけますと幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

株式会社TOKYO GATEは多くの過去実績を保有するECのプロフェッショナルが集うECマーケティングの専門家集団です。マーケティング戦略の立案から施策の実行、PDCAまでを総合的に支援します。

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