
Googleビジネスプロフィールとは、Google検索やGoogleマップなどに店舗やビジネスなどの情報を表示・管理するための無料ツールです。
実店舗の集客において欠かせない存在になりつつありますが、実は店舗集客だけでなく、それ以外にもさまざまなメリットがあります。テイクアウトやネット注文などにも応用することが可能なのです。
本記事では、実店舗を持つEC事業者が活用すべき理由や具体的な事例などをご紹介します。
この記事の目次
店舗集客だけではない?意外なメリットとは
➀公式サイト以上に情報を届けやすい
当社では2021年に「公式サイトとGoogleビジネスプロフィールのアクセス量」についての調査を実施しました。その調査では、Googleビジネスプロフィールを閲覧するユーザーが、公式サイトと比べて小売りでは約25倍、飲食は約17倍、サービスでも2.5倍ほど多いことがわかりました。

「店舗への経路を検索しているだけではないのか?」と思われる方もいるかもしれませんが、そうではありません。別のある企業の調査では、経路検索(約70%)以外に、Webサイトの閲覧(約17%)、写真の閲覧(約17%)やクチコミを見る(約4%)ことがわかっています。お店への経路を検索するだけでなく、それ以外の活用方法も広がってきているのです。
実際に当社がご支援した企業の中では、Googleビジネスプロフィールを活用したことでECサイトの売上を4倍にした企業様(後半で詳しく解説)もあり、実店舗への集客だけではない活用方法が可能です。
➁商品紹介や最新情報を多くの人に届けられる
Googleビジネスプロフィールには、便利な機能が複数あります。ECにも役立つ、いくつかの機能を紹介すると、
商品エディタ機能
店舗で提供している商品やサービスをGoogleビジネスプロフィール上に表示できる機能。販売する商品紹介にECサイトのリンクをつけることで、ECサイトへの流入を増やせる可能性が高まります。
投稿機能
最新情報やイベント、告知、特典など、ユーザーへリアルタイムに情報を伝えられる機能。弊社が支援したある企業では、店舗ブログで投稿していた入荷やセール情報などを、Googleビジネスプロフィール上でも発信するようにしたところ、Googleビジネスプロフィール経由のWebサイト閲覧者が大幅に増加したそうです。
メッセージ機能
ユーザーと1対1でコミュニケーションができる機能。ユーザーからの質問に直接回答することで、来店やサービスの利用を促すことができるようになります。
※2022年7月のアップデートによって、本機能で「よくある質問」を編集できるようになりました。よくある質問に対して、あらかじめ登録した回答で自動応答できるようになったので、FAQ(よくある質問とその回答集)のような形で、ユーザーの疑問を解消できるようになっています。(参考:Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能でよくある質問に自動返信する)
実店舗への集客だけでなく、それ以外でもさまざまなメリットがあるGoogleビジネスプロフィール。「実店舗への集客」という観点だけでなく、「Web接客」の一つの形であるとも言えるかもしれません。無料ツールですので、活用しないのは非常にもったいないです。
Googleビジネスプロフィールを活用した「ローカルSEO施策」
Googleビジネスプロフィールを活用する上で、ほぼ必ず聞くことになるのが「ローカルSEO」(MEO)と呼ばれる施策です。
「ローカルSEO」とは、ローカル検索※1で店舗を上位に表示させるための施策のことを指します。Googleは、ローカル検索結果のランキングを決定する要素として、以下の3点を公開しています。(参考:Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法)
- 関連性:検索語句がビジネスプロフィールとどの程度マッチしているか
- 距離:検索語句で指定された場所や現在地と、店舗所在地との距離
- 視認性の高さ(知名度):店舗の認知度
※1:地域のお店や施設に関連する検索が行われた際、店舗情報や電話番号、経路案内やWebサイトの情報が表示される検索のこと
上位表示できれば、店舗の認知度向上や新規ユーザーの獲得可能性が高まるなどのメリットがある一方、悪質な手法や誤解も生まれてきています。具体的には下記のような文言には注意してください。
- 「私たちに任せてくれれば、必ずローカル検索で1位表示させますよ」
→ 基本的にローカル検索は「距離」に応じて表示結果が変化するので、検索結果1位を約束できる類のサービスではありません。 (逆に、店舗が存在する場所で調べたら、当然1位になります)
- 「このツールを使用すれば、いい評価のクチコミだけを大量に集められます」
→ Googleは近年、クチコミ対策をかなり強化しています。クチコミを良い評価と悪い評価に振り分けて、否定的なレビューを思いとどまらせることや、顧客から肯定的なレビューを選択的に求めることなどは禁止されていますので、こうした機能のあるツールには注意してください。
※Google公式のガイドラインでも明確に禁止されています。
(参考: マップユーザーコンテンツポリシーヘルプ)
よくある誤解について、動画で詳しく解説しています
「Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の5つの誤解を一問一答で回答!」
山形県の和菓子店がEC売上4倍にした方法とは
実際にGoogleビジネスプロフィールはECにも貢献するのでしょうか?
弊社がご支援した、山形県で創業134年を迎える和菓子店「木村屋」様の事例をご紹介します。同社は、EC売上4倍を実現するなど、大きな成長を遂げた企業の一つです。
実際に取り組まれた施策をいくつかご紹介します。社内にデジタルに精通する人材がおらず、施策を推進したのは社長と事務員の方の2人のみ。比較的簡単にできる汎用性の高い施策です。
まず、見込み顧客にアプローチする頻度・機会を増やす施策として、Googleビジネスプロフィールの投稿機能を活用。最新情報や季節のお菓子、注力する商品情報などを週3、4回更新することにしました。

また、お店や商品を魅力的にアピールする施策として、商品写真の追加を実施しました。取り扱い商品のほぼすべての商品写真をGoogleビジネスプロフィールに登録。閲覧者が多ければニーズが高い商品として、ユーザーのニーズの把握にも役立っているそうです。

ただ、Googleビジネスプロフィールに取り組むだけでは効果は限定的です。同社では、SEOにも取り組み、成果を最大化したこともポイントの一つです
ユーザーは、検索エンジン・SNS・グルメ情報サイトなど、さまざまなチャネルでお店や商品を探します。なので、SEO / ローカルSEOのどちらか一方の施策のみでは、幅広いユーザーにアプローチできません。1つの手法に力を入れるだけでは成果を上げるには不十分になりつつあり、いくつかの手法を組み合わせて施策を行う重要性が増してきています。2つの手法に取り組んだ意義について同社の社長は、下記のように語っています。
「山形県内在住の方や山形でお土産を探している方に対してはローカルSEO、県外の方に対してはSEOが効果的でした。Googleビジネス プロフィールでお店を見つけて『このお店の商品が気になる』と思ったユーザーは、そのお店のWebサイトも訪れる方が多いです。Webサイトには、Googleビジネスプロフィールに掲載できないような商品の魅力を詳しく掲載しておくことで、新たなファン獲得にもつながっています」。
事例について詳しく見たい方はコチラ
https://local-mieruca.com/blog/case-kimuraya/
実店舗の集客を増やすだけでなく、ECサイトやWebサイトへの訪問者も増やす可能性があるGoogleビジネス プロフィール。新規ユーザーの獲得だけでなく、既存ユーザーのファン化など、可能性は無限大です。まだ取り組まれていない方はぜひ取り組んでみることをおすすめします。
※Googleビジネスプロフィールについて詳しく知りたい方はコチラ
https://local-mieruca.com/blog/google_business_profile/
ローカルミエルカでは無料プランを提供しております。簡単にローカルSEO施策やGoogleビジネス プロフィールの活用が可能です。お気軽にお問い合わせください。
https://lp.local-mieruca.com/enterprise.php
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