ぶっちゃけVALXなぜ上手く行ったの?362%年商成長・いま最重要D2Cブランド「VALX」流マーケティングの秘密を徹底解明!【セミナー体験レポート】
イベントの概要

本記事では、AIを活用したマーケター向けクリエイティブデザイン提供サービス「AIR Design」を提供する株式会社ガラパゴスによる、2022年8月3日開催セミナーの要点を紹介します。このセミナーでは、高品質のプロテインやサプリメントを扱うD2Cブランド「VALX」を展開する、株式会社レバレッジのマーケティング手法について知ることができます。セミナーは、ガラパゴス社の中平さんがレバレッジ社の只石さんからお話を引き出す形で進みました。お二人は以前から親交があり、ここだからこそ聞けるお話が次々と引き出されました。

【登壇者】
只石 昌幸さん
株式会社レバレッジ
代表取締役

中平 健太さん
株式会社ガラパゴス
代表取締役CEO

月商が四分の一に!逆境で立ち上げたYouTubeチャンネル

中平さん:もともとレバレッジ社では商品開発を行っておらず、VALX開発以前は、パーソナルトレーナーのマッチングメディアの運営を行っていたそうですね。

只石さん:はい。このメディアは、当時、Google検索で1位表示をほぼ独占していたのですが、ある日突然、検索結果にまったく表示されなくなるという事件が起きたんです。

マッチングが成立すると手数料が入るビジネスモデルだったため、メディアが表示されなくなったことで、会社の月商が一気に四分の一にまで下がりました。しかもちょうどオフィスをリニューアルして、3,000万円を支払った翌日の出来事でした。当時は本当に辛かったです。

中平さん:そんな逆境のなか、只石さんはパーソナルトレーナーの山本義徳先生に協力を仰ぎ、トレーナーや筋肉を鍛えている人向けに、YouTubeチャンネルで筋トレや栄養学などの情報を発信していたと聞きます。なぜ、山本先生に声をかけたのでしょうか?

只石さん:山本先生に声をかけたのは、マッチングメディアで実施したアンケートの結果を受けてです。以前からプロテイン開発は構想にあり、メディアの利用者向けに、誰が監修したプロテインなら飲みたいか、尊敬するパーソナルトレーナーは誰かといった質問を記述式で行ったところ、多くの方が、山本先生の名前をあげました。そこから、お声がけさせていただきました。

中平さん:山本先生監修のプロテイン開発を考えていたそうですが、最初はお断りされたと聞いています。

只石さん:山本先生はそれまでにもいくつかの会社でプロテイン開発に携わっていて、販売の難しさを感じられているようでした。そこで、まずはパーソナルトレーナーの養成スクールの講師をお願いしました。そのスクールは1日1万円ほどの高額にもかかわらず、集客は好調で多くの応募がありました。山本先生という「本物」の力に加え、マーケティングの力で結果が出る実績をお見せできたと思います。

中平さん:YouTubeチャンネルも好評で、チャンネル開設から半年で登録者数10万人を達成していますが、どのように運営されていたのでしょうか?

只石さん:動画を見たトレーナーやインフルエンサーが動画を宣伝してくれたりもして、一気に数字が伸びていきました。とにかく山本先生としっかり組んで、やりきろうという気持ちでした。

YouTubeチャンネルは毎日更新しており、1週間分の動画を撮り貯めておくようスケジュールが組まれています。毎日投稿することにしたのは、YouTube側の視点で考えてみると、良いコンテンツを毎日提供する人と、週一回の人のどちらを目立たせるかといったら、絶対前者だと思います。だから、毎日投稿すると決めて、それをどうやったら実現できるか考えました。

山本先生は、事前設定やカンペなしで、すべてアドリブで対応できる方なので、他の方にはなかなか真似できないと思いますが、YouTube自体はこれから始めても全然遅くないと思います。弊社でも、今とは違う方向性のチャンネルも企画しています。特に、広告で月に数億円も使っているようなら、その一部をYouTubeやTikTokなどに使ってみることをおすすめします。おそらく月100万円もかからないはずです。

山本義徳先生のYouTubeチャンネル「筋トレ大学」

ファンを育成してから商品開発に進む仕掛け

中平さん:YouTubeにファンがついて土壌が固まったことで、レバレッジ社では、山本先生監修の下、商品開発に取り組み始めたのですね。最初は、「EAA」という、人体で合成できない9種類の必須アミノ酸をすべて摂ることができる商品を開発したと伺っています。商品開発や販売施策について教えていただけないでしょうか。

只石さん:弊社では、まだEAAを自社で販売していなかった段階から、YouTubeで筋トレや栄養学などについて解説するなかで、ちょこちょこEAAの話をしていました。すると、他社が販売しているEAAが売れ、品薄状態になります。そのタイミングで、山本先生監修のEAAを発売することで、一気に売れました。

山本先生という業界で支持される「本物」の監修であることに加え、弊社のEAAは他社に比べて価格が安いことも特徴でした。EAAは高価で「貴族の飲み物」といわれています。弊社は、物販としては広告費が異常に少なく、その分原価率が高いです。そのため、他社に比べると安く販売できています。一般的な物販の広告費は売上高に対し40%程度といわれていますが、弊社の場合は10%程度です。そもそもお金がなかったから広告費がなかった事情もあり、原価率が高いために卸販売もできないのですが、できないからこそ逆に覚悟を決められたところもありました。

誰のために売るのか?顧客理解から生まれた「VALX」

中平さん:EAAの次に取り組んだのが、プロテイン開発と聞いています。プロテイン市場は多くの商品があるレッドオーシャンで、すでに市場シェアを大きく抑えている有名ブランドも存在しているのではないでしょうか。

只石さん:一般的な商品ではなく、自社のファンに好まれるプロテインを開発することを重視しました。我々のお客様である、マッチョの方たちがとにかく本当に好むもの、「本物」を開発しようと考えたのです。そうやって誕生したのが「VALX」です。最初に開発したのは、タンパク質96.4%という商品で、こだわりすぎて味もついていないというもの。味がなさすぎて、普通はジュースなどに混ぜないと飲めないくらいですが、その本物さがマッチョの方たちにはウケました。むしろそのまま飲むことが本物の証になっていて、トレーナーさんたちがSNSで紹介してくれたりしました。

中平さん:レッドオーシャンのプロテイン市場でVALXが成功できたのは、山本先生という「本物」の協力を仰いだこと、そして自分たちの顧客が真に求めるものを追求し、実現してきたことが大きいのですね。

只石さん:結局、人だと思います。顧客を理解することが大切です。

中平さん:VALXの成功に至るまで、失敗はありませんでしたか?

只石さん:VALXの開発以前、女性向けパーソナルジム限定のプロテインブランドを立ち上げたことがありました。オンラインでは販売せず、ジムの集客のために開発されたブランドでした。

このブランドは、ユーザーのことをまったく考えていませんでした。そのため、女性はきっとこういうのが好きという空想だけで、一流のCMプランナーを起用して、かっこいいLPを作って売り出していました。その結果、5,000個中400個しか売れないという始末。それから、お客様の声を聞き、誰のために商品を作っているのかを重視するようになりました。

スタッフが頑張れる「基準」と「環境」を作る

只石さん:僕はマーケティングを現場に一任しています。VALXが成功したのは、ぶっちゃけスタッフの頑張りです。そのなかで僕の役割は「基準を作る」ことと「環境を作る」ことの2つだと思っています。

たとえば、弊社では、月に1個、面白いことをやろうと決めています。面白いというのは人それぞれで良い。これが「基準」です。くすっと笑える面白いことのほうがSNSで拡散されやすいと考えたのと、僕自身があれもこれもできないので。それに、毎月必ずやると決めることで、絶対に考えるようになります。

基準を作ったら、それを実現できる「環境」を作る。面白いことをやってみて、たとえそれが失敗しても怒られない空気感、カルチャーが環境です。そうしないと、次のアイデアが出せなくなります。人間はそもそも輝いているもので、それを自然に発光させる環境を作るのが、僕の役割だと思っています。

中平さん:現場の方が取り組みやすいように、「基準」や「環境」を作られたのですね。今、お話しされた以外で大事にされていることはありますか?

只石さん:スタッフには、とにかく決めたことをやろうと伝えています。たとえば、月に1本新商品を開発すると決めたら、必ずやる。できなかったら翌月に2本やる。そのなかで、うまくいっているかそうでないかは、なんとなく感じるものがあります。やってみて、ダメだったら方針転換します。成功のKPIは、失敗の数だと思っています。ひたすらやって、失敗しても大丈夫なように、皆が挑戦できる環境を作るのが、僕の役割です。

良いものを作るのがマーケティングの肝

只石さん:マーケティングの大半は、「本物」を作ることです。本当に良いものを作った上で、売り方はその余暇で考えるくらいが良いのではないかと思います。SNSの時代ともいえる今、拡散されるのは「悪いもの」か「良いもの」のどちらかです。だから、究極のマーケティングは商品開発で良いものを作ることです。そのために、マーケターが商品開発に入ることが重要です。マーケター自身が良い商品だと思える、本当に売れると思えるものを売るのが一番です。

只石さん:弊社にとって、ブランドがすべてです。VALXの袋を開ける瞬間、「今日もVALXに助けられている」「一緒に戦おう」といった気持ちがふわっと生まれるようなブランドにしたい。VALXというブランドを、今後10年かけて、もっと浸透させたいですし、プロテイン業界で世界ナンバー1を目指したいと思っています。

AIR Design活用で商品開発、ブランド育成に注力できる

中平さん:VALXさんのマーケティングからわかる重要なことは、顧客にとっての本物を作ること。本物を作るためには、顧客の理解が必要です。顧客を理解するには、仮説を作って試してみるしかない。「AIR Design」は、仮説の構築と、仮説に応じた広告クリエイティブをAIを活用して高速で制作・提供しています。仮説検証サイクルをスピーディーに繰り返すことで、蓄積された運用データから顧客理解ができるようになるのです。顧客が何を好むのかは、人が考えるべきです。マーケターが顧客と向き合い、顧客にとって本当に必要なもの、本物を作り出すための時間を、AIR Designが捻出してくれるでしょう。

只石さん: BtoC市場は競争が激しく、広告のクリック単価も高騰して、検索順位の取り合いとなっています。そのなかで、広告費が増えるほど原価を下げないといけない負のジレンマに陥ってしまう。そこから抜けるための勇気ある一歩を踏み出せるのなら、「本物」を追求して、まずは実験的にでも売ってみてほしいです。その際、マーケターがブランドを強くすることに時間を割くことが重要で、AIR Designはその助けになるものだと思います。

セミナーに参加してみて

良いものだから売れるとは限らないが、売れるためには良いものでなければいけない。ECやWebマーケティングに関わるなかで、そう感じることは多かったのですが、今回のセミナーはそれを明確にしてくれる感覚がしました。只石さんのお話にもあったように、マーケティングというと売り方が注目されがちですが、そもそも良い商品を開発するところからがマーケティングで、むしろそこが肝であることは、Webマーケティングに取り組む企業が増えるなかで、今一度強調されるべきことかもしれません。

そして、良い商品とは何かというと、顧客を理解したものであること。ここは、Web上のユーザーのさまざまな情報を収集しやすいECの強みになります。ただし、データを収集しさえすれば良いのではなく、そのデータから顧客をどう理解するのかが重要です。VALXの事例は、それをわかりやすく示してくれているように思います。

▼山本義徳監修プロテイン・サプリメントのオンライン通販ストア「VALX」
https://valx.jp/

▼AIを活用したマーケター向けクリエイティブデザイン提供サービス「AIR Design」
https://airdesign.ai/

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