ECサイトのためのコンテンツマーケティング解説!基本をおさえ今ある情報を有効活用

コンテンツマーケティングは、ECサイトにとって、競合との差別化を図ることのできるマーケティング手法です。また、潜在顧客の発掘から新規顧客の獲得、既存顧客の育成まで、各段階の顧客との関係性を深めることができます。本記事では、ECサイトがコンテンツマーケティングに取り組む際のポイントをまとめました。

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、自社の商品のニーズがありそうなユーザーに認知してもらい、顧客との関係性を深めることを目的として、ユーザーにとって価値ある情報を継続的に提供するマーケティング手法です。

顧客との関係性は、商品のことを知らないもののニーズはある「潜在顧客」から始まり、商品を認識して興味を持っている「見込み顧客(顕在顧客)」、商品を購入した「既存顧客」、商品やブランドに愛着を持ち継続して利用している「優良顧客」へと至ります。

コンテンツマーケティングで効果を出すためには、ただ商品を紹介するだけでなく、そのサイトならではの情報が必要です。

ECサイトにおけるコンテンツとは?

コンテンツマーケティングの「コンテンツ」として一般的なのは、ブログやオウンドメディアによる情報発信です。最近ではInstagramやTwitter、YouTubeなどさまざまなプラットフォームが活用され、画像・テキスト・動画など情報発信の方法や発信場所が多岐に渡っています。ユーザーにとって価値ある情報を提供するという点では、ECサイトの以下のような情報もコンテンツと捉えることができます。

  • ECサイト内の情報:商品ページ、特集ページ、お客様の声、商品レビューなど
  • 商品同梱物:会報誌、チラシなど
  • イベント:展示会、座談会、セミナー、ウェビナーなど
  • 動画:開発者インタビュー、ユーザーインタビュー、商品使用動画など

ECサイトの場合、サイト内にさまざまな情報が集まっていることが多いため、サイト内のコンテンツを拡充してコンテンツマーケティングを実施することも可能です。

コンテンツマーケティングのメリット

コンテンツマーケティングには、次のようなメリットがあります。

中長期的に維持する集客効果

ブログやオウンドメディア、動画など、Webサイトやプラットフォームに蓄積できるコンテンツは、中長期的な集客効果に寄与します。これは、SEOによるところが大きいです。検索上位に表示されるようになったコンテンツは、その状態を維持しやすいですし、自社のコンセプトに合った情報が蓄積されるほど、そのサイトはSEOで有利になります。

ECサイトの集客手法で定番なのがWeb広告ですが、Web広告は、即時的な効果がある一方で、一定の広告費が必要で、広告の配信量を下げるとすぐに効果がなくなってしまうでしょう。そのため、Web広告だけに集客を頼っていると、広告費をかけ続けなければならず、疲弊してしまいます。そこで、コンテンツマーケティングのような中長期的な効果のある施策を併用することで、集客施策のバランスをとることができるのです。

ECサイトの信頼度が高まる

ユーザーにとって価値あるコンテンツがWebサイトに蓄積されるほど、そのサイトは信頼できるものになります。顧客がECサイトでの商品購入を検討する際、そのサイトの信頼度は、重要な判断材料です。

ECサイトの比較軸となりやすい価格や配送スピードには限界がありますが、コンテンツは事業を行っている限り増やし続けることができます。そして、情報が蓄積するほど信頼度が高まり、大きな強みとなるでしょう。

ファンを育成する

ユーザーにとって価値あるコンテンツをECサイトに蓄積して、情報発信を続けることは、顧客がサイトを訪れる頻度を増やし、「このサイトだから買う」というファンを作ることにもつながります。

コンテンツマーケティングは、潜在顧客を発掘して商品認知から購入へとつなげ、既存顧客になってもらう効果もありますし、既存顧客との関係性を深めて優良顧客へと育成し、ファンになってもらう効果もあります。

コンテンツの作成・提供方法

何が価値あるコンテンツなのかということは、ユーザーによって異なります。コンテンツマーケティングでは、適切な情報を適切なタイミングで適切なユーザーに届けることが重要です。そのための方法を紹介します。

ペルソナ設定とカスタマージャーニーマップの作成

コンテンツを作成するにあたって、まず、ペルソナ設定とカスタマージャーニーマップの作成を行いましょう。ペルソナとは、自社の商品・サービスを利用する典型的なユーザー像を仮定したものです。

ECサイトの場合、最終的な目的は商品の購入してもらうことです。また、リピーターになってもらうことも目的とされます。そこで、どのようなユーザーに商品を購入してもらい、リピーターになってもらいたいのか、ペルソナ設定を行います。さまざまなユーザーが想定されますが、そのなかでも典型的なユーザー像をペルソナとして設定しましょう。年齢、性別、職業、家族構成、趣味嗜好など、「お客様にいそう」なイメージができるよう、できるだけ詳細に設定します。

そして、設定したペルソナが、ECサイトで商品購入(目的)に至るまでの道のりを、カスタマージャーニーマップとして作成します。ペルソナが何をきっかけに商品やブランドのことを知り、何をきっかけにECサイトを訪れ、何を商品購入の決め手とするのか、想定されるコンテンツとそれをきっかけにペルソナに起こると行動や思考の変化を時系列でまとめるといいです。

これにより、どのようなコンテンツを作成すれば良いかという指針ができます。なお、ペルソナ設定とカスタマージャーニーマップの作成は、顧客情報やサイト流入、市場調査など、サイトや市場に関するデータを基にすることで、正確さが増します。その上で、施策の効果を見ながら、施策とともに調整していきましょう。

キーワード設定

カスタマージャーニーマップを作成したら、それを基にコンテンツを具体化させます。その際に重要なのが、キーワード設定です。

まず、キーワード選定ツールやGoogleのサービスを使い、自社の商品やブランド、ジャンルに関して、どのようなキーワードがよく検索されているのかを調査します。ECサイトへの流入元となっているキーワードも調べましょう。最近では、情報を調べる際に検索エンジンではなくSNSでの検索も増えているので、SNSでよく使われるハッシュタグも参考になります。これらのキーワードは、潜在顧客や見込み顧客のニーズを表しています。

また、顧客アンケートや購入者レビューから、既存顧客のニーズを探ることも必要です。

候補となるキーワードが明らかになったら、キーワードに基づいたコンテンツを作成しましょう。タイトルや見出しにキーワードを入れるようにして、コンテンツもそれに基づいたものにします。

ECサイトと複数の手法を組み合わせて広める

コンテンツを作成したら、それを多くの人に読んでもらう必要があります。カスタマージャーニーマップの作成段階で、どのコンテンツをどんな手法で広めるか考えておきましょう。

コンテンツへの集客手法の基本はSEOです。既存顧客に対してはメルマガも効果的です。潜在顧客や見込み顧客に対しては、SNSを使うとリーチしやすくなります。特に広めたいコンテンツについては、Web広告を使う方法もあります。

コンテンツマーケティングの注意点

コンテンツマーケティングを行う際は、次の点に注意しましょう。

コンテンツ作成に手間がかかる

コンテンツマーケティングでは、ユーザーにとって価値がある、独自の情報が必要です。すでにネット上に多くある情報や内容が薄いコンテンツでは、ユーザーの興味関心をひくことはできません。

設定したペルソナとカスタマージャーニーマップ、キーワードに基づき、自社ならではのコンテンツを作成しましょう。また、コンテンツは作成して終わりではなく、PDCAを回しながら必要に応じて改善する必要があります。

コンテンツ作成には時間がかかるため、人手が足りない場合は外注するのも一つの方法です。ただし、商品についてもっとも詳しいのは社内スタッフです。外部パートナーに任せっぱなしにするのではなく、ブランドや商品に関する情報を十分に共有します。また、外部パートナーからも定期的に効果や改善点を共有してもらい、協力体制を築きましょう。

すぐに効果が出るものではない

コンテンツマーケティングは、効果が出るまでに時間がかかります。ブログやオウンドメディアを一から立ち上げる場合、そもそもコンテンツを蓄積するのにもある程度時間が必要です。コンテンツ一つひとつについてPDCAを回して改善を重ねつつ、メディア全体で効果が出るまでに少なくとも半年~一年程度は見ておきましょう。

そのため、コンテンツマーケティングだけでなく、Web広告など短期的に効果が出やすいマーケティング手法と併用しながら、コンテンツを育てていくのがいいと思います。

ECサイトの場合、良い商品があることが大前提

ECサイトの場合、商品を購入してもらうことが最終的な目標です。どんなにコンテンツを充実させても、商品が魅力的でなければ購入につながりません。商品設計に改善点がないかということも、コンテンツを作成する段階で確認したいところです。

商品に対する思い入れが深ければ、コンテンツのネタとなる、商品に関連するさまざまな情報が豊富に出てくるはずです。良い商品ほど、良いコンテンツを作成しすいといえます。

自分たちだからできる情報発信を強みにしよう

コンテンツマーケティングでもっとも大切なのが、ユーザーにとって価値ある情報、そして自分たちだからこそ発信できる情報です。

なぜその商品やブランドを立ち上げたのか、あるいはなぜその商品やブランドを仕入れているのか、顧客にどのような悩みを解決したいのか、どのように使ってほしいのか、そういったところにコンテンツのネタが潜んでいます。コンテンツマーケティングに取り組むことは、独自の強みを見つけることにもなるのです。

また、ECに参入する事業者が増えるなかで、価格競争に陥らず、広告費を高騰させず、大手サイトの利便性に負けないためにも、コンテンツマーケティングは、小規模・中規模のECサイトにぜひ勧めたいマーケティング手法です。本記事を参考に、できるところから始めてみてください。

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