ネット通販の「送料無料」重視は70.8%、「環境負荷」はわずか9.4%―Every WiLL調査

ネット通販や宅配便は現代の生活に欠かすことのできないサービスとなっています。その一方で、商品が手元に届くまでの配送過程において、再配達や配送車両の運行などによってCO₂排出が発生しているという課題があります。

物流と地域活性化ソリューションを提供する株式会社Every WiLL(本社:東京都、代表取締役:須藤俊明)は、9月のSDGs(グローバル・ゴールズ・ウィーク)週間に合わせて、ネット通販や宅配便の利用における「送料」と「CO₂排出などの環境負荷」に関する生活者の意識調査を実施しました。

調査の結果、ネット通販で重視する項目として「送料が無料・安いこと」を挙げた人が70.8%に達した一方で、「配送による環境負荷(CO₂排出など)が少ないこと」を重視する人は9.4%にとどまりました。また、普段の宅配において環境負荷を「意識していない」と回答した人は62.3%に上りました。

その一方で、環境負荷の軽減につながる受取方法について、ポイントなどのメリットが得られる場合には58.7%が「利用したい」と回答しました。"環境にいいから"という理由だけでなく、"自分にもメリットがあるから"という仕組みが、生活者の行動を変える可能性が示される結果となりました。

調査結果のポイント

①「送料無料・送料の安さ」を重視70.8%に対し、「配送の環境負荷」は9.4%

② 普段の宅配でCO₂排出などの環境負荷を「意識していない」人は62.3%

③ ポイント等のメリットがあれば58.7%が環境負荷の少ない受取方法を「利用したい」

便利なネット通販の裏側に存在する「配送時のCO₂」

スマートフォンから商品を注文して自宅まで届けてもらうというネット通販の普及により、宅配便は私たちの生活を支える重要な社会インフラとして定着しています。

しかしながら、生活者からは見えにくい部分として、荷物が届くまでには物流拠点間の輸送やラストマイル配送が存在しており、不在によって再配達が発生すると、同じ届け先を再び訪問するための走行や作業が増加することになります。

国土交通省が公表している資料によると、約1割の再配達を労働力に換算すると年間約6万人分に相当し、再配達によるCO₂排出量は年間約25.4万トンと試算されています。

物流の脱炭素を推進するためには、車両や配送網の効率化だけでなく、生活者が「いつ・どこで・どう受け取るか」という日常の選択も重要な視点の一つとなります。

そこで今回、SDGs週間に合わせて、生活者がネット通販や宅配の環境負荷をどの程度意識しており、どのような条件で行動を変える可能性があるのかについて調査が実施されました。

「送料無料」70.8%、「環境負荷」9.4%という大きな意識差

ネット通販で商品を購入する際に重視することを質問したところ、「商品の価格」が72.6%で最も多く、「送料が無料・安いこと」が70.8%で続きました。

その一方で、「配送による環境負荷(CO₂排出など)が少ないこと」は9.4%にとどまる結果となりました。

ネット通販で商品を購入する際、重視すること(複数回答)

価格や送料といった日々の支出には高い関心が集まっている一方で、商品が手元に届くまでの配送に伴う環境負荷は、購入時の優先事項になりにくい実態が明らかになりました。

6割以上が、普段の宅配でCO₂排出などを「意識していない」

普段、宅配便を利用・受け取る際に、配送によるCO₂排出などの環境負荷を意識しているかという質問に対しては、「あまり意識していない」が34.0%、「全く意識していない」が28.3%となり、合計で62.3%が「意識していない」と回答しました。

宅配利用時、配送によるCO2排出などの環境負荷を意識していますか?

半数以上が、受取方法と環境負荷の関係を十分には認識していないという結果も出ています。

「受け取り方によって、配送車両の走行やCO₂排出などの環境負荷が変わること」を知っているかという質問では、「知らなかった」が36.8%、「聞いたことはあるが、詳しくは知らない」が17.9%で、合わせて54.7%となりました。

宅配便を日常的に利用していても、自分の受取方法と物流の環境負荷とのつながりは、まだ十分に意識されていないことが分かりました。

しかし、"おトク"が加わると約6割が「利用したい」へ

ここまでの結果だけを見ると、宅配と環境負荷の関係への関心は高くないように見えます。しかし、環境負荷の軽減につながる受取方法が選べる場合、「積極的に利用したい」「できれば利用したい」は合わせて48.6%という結果になりました。

さらに、そうした受取方法を選ぶことでポイントなどのメリットが得られる場合は、利用意向が58.7%まで上昇しました。

環境負荷の軽減につながる受取方法の利用意向

"環境のためだから選ぶ"だけではなく、"自分にもメリットがあるから選ぶ"。

環境配慮と生活者のメリットを両立させることが、日常の受取行動を変える一つのきっかけになる可能性が示されました。

選ばれたのは「置き配」50.5%、「1回で確実に受け取る」45.0%

環境負荷の軽減につながるとしたら今後利用してみたい受取方法を尋ねたところ、「置き配」が50.5%で最多となり、「配達日時を指定し、1回で確実に受け取る」が45.0%で続きました。

環境負荷の軽減につながるなら利用してみたい受取方法

そのほか、「配送日時をまとめる」23.9%、「宅配BOX」20.2%、「コンビニ受け取り」18.3%、「駅や商業施設などの受取拠点」10.1%となりました。

環境にやさしくても、利便性は手放したくない。

結果からは、生活者にとって取り入れやすく、日々の便利さを損なわない方法ほど選ばれやすい傾向が見られました。

宅配の「受け取り方」を変えることも、身近な脱炭素アクションに

再配達は、同じ届け先への再訪によって車両の走行や作業を増やします。国土交通省の公表資料では、再配達によるCO₂排出量は年間約25.4万トンと試算されています。

参考資料: 国土交通省「宅配便の再配達削減に向けて」/国土交通省「物流を取り巻く動向と物流施策の現状・課題」/国土交通省「多様・柔軟な受取・注文方法の普及促進事業」

再配達を減らすことは、利用者の利便性向上だけでなく、ドライバーの負担や配送車両の走行を減らし、物流を持続可能なものにしていくことにもつながります。

「環境意識を高める」だけではなく、"選びたくなる仕組み"へ

今回の調査では、ネット通販の購入時に配送時の環境負荷を重視する人は1割未満で、普段の宅配でも6割以上が環境負荷を意識していませんでした。

その一方で、ポイントなどの身近なメリットが加わることで、環境負荷の少ない受取方法への利用意向は約6割まで高まりました。

脱炭素を生活者の「意識」だけに委ねるのではなく、便利さやおトクさと環境配慮を両立し、自然と選びたくなる仕組みにすることが重要です。

生活者に負担や我慢を求めず、日常の選択そのものが物流負荷の軽減につながる環境づくりが重要だと考えられています。

生活者の"おトク"を、物流負荷の軽減へ。「自宅deトリイク」

同社では、こうした生活者の行動変容を促す仕組みとして、物流ポイ活サービス「自宅deトリイク」を展開しています。

自宅などで受け取った宅配荷物の伝票をスマートフォンで撮影・アップロードし、簡単なアンケート等に回答することで、物流負荷軽減への貢献度に応じて電子ポイントを獲得できるサービスです。

【自宅deトリイク】利用ステップ

STEP 1|ECサイトで商品を購入
アプリを経由して、提携するECサイト等で商品を購入することもできます。

STEP 2|荷物を受け取る
自宅で対面・置き配など、自分に合った方法で荷物を受け取ります。

STEP 3|伝票を撮影・アップロード
受け取った荷物の伝票をスマートフォンで撮影し、アプリへアップロードします。OCR技術等を活用してデータ化します。

STEP 4|アンケートに回答してポイント獲得
簡単なアンケート等に回答します。物流負荷軽減への貢献度に応じて、電子ポイントを獲得できます。

また、「ゆっくり配送」や「置き配」など、物流負荷の軽減につながる注文・受取方法を選ぶことで、その貢献度に応じたポイント還元につながります。

「社会のために協力する」ではなく、「おトクだから選ぶ」。その選択が、結果として物流にも環境にもやさしくなるという仕組みです。

「自宅deトリイク」は、国土交通省「多様・柔軟な受取・注文方法の普及促進事業」の補助対象事業として採択された「アプリを活用した物流負荷低減の貢献度に応じた消費者へのポイント付与と消費者要望に基づく荷物受取拠点整備の実証事業」の一環として、生活者の行動変容と物流負荷の軽減を両立する仕組みづくりに取り組んでいます。

生活者の声から、地域の受取拠点「トリイクスポット」へ

「自宅deトリイク」では、利用者がアプリから「自宅の近くに荷物の受取拠点がほしい」といった設置要望を送ることもできます。

寄せられた声をもとに、地域の店舗や商業施設などと連携し、複数の宅配荷物をまとめて受け取れる無人受取拠点「トリイクスポット」の設置につなげていきます。

配送先を一つの拠点に集約することで配送効率化や再配達削減につながる一方、利用者は買い物や外出のついでに、自分の好きなタイミングで荷物を受け取ることができます。

調査概要

調査名称: ネット通販・宅配便と環境負荷に関する意識調査
調査対象: 一般生活者
調査期間: 2026年9月
調査方法: インターネット調査
有効回答数: Q1〜Q3:106名/Q4〜Q6:109名
調査主体: 株式会社Every WiLL

※数値は小数点以下第2位を四捨五入して表記しています。複数回答設問では回答率の合計が100%を超えます。

株式会社Every WiLLについて

株式会社Every WiLLは、「物流を、もっと自由に。」を掲げ、物流業界が抱える社会課題の解決に取り組むスタートアップです。

再配達の増加やドライバー不足など、物流を取り巻く環境が大きく変化する中、受取方法そのものをアップデートすることで、持続可能な物流の実現を目指しています。

現在は無人受取拠点(置き配スポット)サービス「トリイク」を中心に、物流・不動産・地域社会をつなぐ新たなインフラづくりに挑戦しています。

会社概要

会社名: 株式会社Every WiLL
所在地: 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-22-3
代表者: 代表取締役 須藤俊明 (早稲田大学院 経営管理研究科 MBA 卒業)
設立: 2024年10月
事業内容: 国内初の「置き配スポット:トリイク」の開発・運営 等

出典元:株式会社Every WiLL

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