
ADTANK株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役CEO:菅野健一)が、一般消費者を対象として「洋服を購入する際にChatGPTをはじめとするAI技術がおすすめする商品をどの程度信頼するか」に関する大規模な調査を実施しました。有効回答数は約14,000件に達しています。
今回の調査により、全体の30%の消費者が洋服を購入する際、AIによる推奨を何らかの形で参考としていることが判明しました。
具体的な内訳としては、「かなり信頼して、そのまま買うこともある」と回答した人が3%、「まあまあ信頼して、ベースにしつつ自分でも調べる」と回答した人が27%となりました。つまり、およそ3人に1人の割合で、既にAI技術を洋服選びの情報源として活用していることが明らかになっています。
その一方で、「全く信頼しない(参考にもしない)」と答えた人も45%に上っており、アパレル分野におけるAI活用には、他の商品カテゴリーとは異なる独特な特徴があることが浮き彫りになりました。
今回の結果から示唆されるのは、アパレル分野においてAI技術は「商品を比較検討して選ぶための検索ツール」という役割だけにとどまらず、ブランドが持つ世界観やスタイリング提案、素材に対するこだわりなどを理解した上で、消費者の感性に寄り添う存在へと発展していく可能性があるということです。
同社では、アパレル業界におけるAIO(AI Optimization)の新しい考え方として、ブランドストーリーや素材・縫製の背景、スタイリング提案といった「情緒的・文脈的な一次情報」をAIに正確に理解・推奨してもらう「物語型AIO」という概念を提唱しています。
調査結果のサマリー
アパレル購入時、30%がAIのおすすめを「信頼・参考にする」
「洋服を購入する際、ChatGPTなどのAI技術による推奨をどの程度信頼しますか?」という質問を行ったところ、以下のような結果となりました。
- 3%:「かなり信頼して、そのまま買うこともある」
- 27%:「まあまあ信頼して、ベースにしつつ自分でも調べる」
- 25%:「あまり信頼せず、最初から自分で調べる」
- 45%:「全く信頼しない(参考にもしない)」
注目すべきポイントは、全体の30%がAIによる推奨を何らかの形で購買判断に活用しているという点です。
「AIに服を選んでもらう」ことが完全に一般化したとは言えない状況である一方、既におよそ3人に1人がAI技術を洋服選びの選択肢として受け入れていることが分かりました。
一方で、45%はAI技術を全く信頼していないことから、アパレル分野では「AIによっておすすめすれば何でも売れる」という単純な構造ではないことも明確になっています。
「AIに任せる」より「AIを参考にして自分で選ぶ」が主流
今回の調査で最も多かった回答は「まあまあ信頼して、ベースにしつつ自分でも調べる」の27%でした。
これは、アパレル分野におけるAI活用が、現時点では「AIに購入を決めてもらう」のではなく、「AI技術を使いながら最終的には自分の感性で決める」という形で進展していることを示しています。
洋服は、機能やスペックだけではなく、ブランドが持つ世界観、デザイン、着用するシーン、スタイリング、素材に対するこだわりなど、定量化が困難な情報が購買判断に影響を及ぼす商材です。
そのため今後のAI検索においては、単純な商品スペックだけではなく、「そのブランドがなぜ存在するのか」「どのような思想で商品をつくっているのか」といった情報までAI技術が理解できるかが重要になると考えられます。
「AIOは不要」ではなく、アパレルならではのAIO設計が必要
まずAIOで「候補に挙がるか」を決定するのは、商品の情報です。洋服に関してAIに寄せられるのは「いま持っているこの服に合うものは」といった、自分と手持ちの服を起点とした相談が中心となっています。AI技術は評価の軸を立て、軸ごとの根拠となる情報をWeb上で探しに行きます。
次に重要となるのが「どう説明されるか」であり、それを決めるのがブランドの物語の情報です。
AI技術の回答は候補ごとに「なぜ合うのか」「どんなブランドか」が添えられます。この説明もWeb上の言葉から組み立てられるため、ブランド自身の言葉がなければ、AIはスペックと第三者のレビューで説明するしかなく、条件の合う候補同士の説明はどれも似たものになってしまいます。最多の27%はAIの回答をたたき台に、どのブランドを自分で調べるかを決める層です。回答の中で「誰の、何のためのブランドか」まで語られているかどうかが、検討に残れるかを左右します。
したがって、アパレルのAIOで用意すべき情報は2種類に分かれます。
候補に挙がるための「商品の文脈情報」
- スタイリングの考え方
- 素材やサイズ
- 具体的な色
- 機能
- 製造・縫製へのこだわり
- 商品が似合うシーン
回答の中で語られるための「物語の情報」
- ブランドが生まれた背景
- デザイナーの思想
- 素材を選んだ理由
- ブランド独自の世界観
これらをAI技術が理解できるテキスト・構造で蓄積・発信して初めて、AIの回答の中で自社が正しく挙がり、正しく語られることになります。同社では、「商品をAIに理解させる」にとどまらず「ブランドの物語までAIに理解させる」AIOを「物語型AIO」と位置づけています。
専門家コメント
ADTANK株式会社CAIO(チーフAIオフィサー)佐々木ゴウ氏は、次のようにコメントしています。
「消費者は物語を質問しない。それでもAIの回答は、物語の有無で差がつく」
服などの購入相談でAI技術を使っている方たちに話を聞いたところ「いま持っているこの服に合うのは何か」「自分の骨格に合わせるとどういう服がいいのか」といった自分起点の相談ばかりで、一見すると物語の出番はありません。
それでも物語で差がつくのは、AI技術の回答が「候補の名前」と「その説明」でできているからです。自社の言葉がWeb上になければ、AIは第三者の言葉で自社を語り、せっかく候補に挙がっても隣の候補と同じような説明で並びます。最後を感性で決める消費者のたたき台に残るには、「誰の、何のためのブランドか」が自社の言葉で語られている必要があります。
消費者がAIに服を相談する場面は、これから確実に増えます。店頭で毎日話している言葉と、ブランドの物語をAIが読める形に置く。この設計に本格的に取り組んでいるアパレル企業はまだ多くなく、早く着手するほど効きやすい領域だと考えています。
業界別AI信頼度調査シリーズについて
AI検索・AI推奨が消費者の購買意思決定に与える影響を業界別に把握するために、「業界別AI信頼度調査シリーズ」を継続的に実施しています。本リリースは第1弾「アパレル」となります。今後も消費者の関心が高い業界を順次調査・公開予定です。業界ごとの消費者のAI信頼度を可視化することで、各業界におけるAIO対策の必要性と業界特性に応じた打ち手の議論を深めていく予定です。
調査概要
- 調査主体:ADTANK株式会社
- 調査手法:YouTubeの投票機能(コミュニティ投票)
- 実施期間:2026年4月
- 有効回答数:約14,000件(単一回答)

出典元:ADTANK株式会社


















