決済代行サービス導入前後の評価ギャップ調査、約7割が「手数料の安さ」重視で後悔―ラクーンフィナンシャル

株式会社ラクーンフィナンシャル(東京都中央区、代表取締役社長:秋山祐二)が、BtoB企業の経営者・経理責任者・営業責任者を対象として、「決済代行サービス導入前後の評価ギャップと選定基準」に関する調査を実施しました。

調査実施の背景

企業間取引においては、未回収リスクを防止しつつ請求業務の効率化を図るために「請求代行サービス」を導入する企業が増えています。導入を検討する際には、手数料などのコスト面を最も重視する企業が多く存在しますが、費用だけを基準に選定した結果、導入後には与信審査の精度やトラブル発生時のサポート体制に対して不満を持ち、後悔してしまう事例が少なくないということです。

調査概要

今回実施された調査の概要は以下の通りです。

調査名称:「決済代行サービス導入前後の評価ギャップと選定基準」に関する調査
調査期間:2026年7月31日(金)から2026年8月3日(月)
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:1,003人
調査対象:調査回答時にBtoB企業の経営者・経理責任者・営業責任者と回答したモニター
調査元:株式会社ラクーンフィナンシャル
モニター提供元:サクリサ

調査結果の詳細

導入前の重視ポイントと導入後の価値感に相違が明らかに

まず、「決済代行サービスを導入する前に重視していた選定ポイントは何か」という質問に対しては、「手数料や初期費用の安さ(52.8%)」が最多となり、続いて「導入までのスピード(49.0%)」「運用のしやすさ(41.8%)」という結果になりました。

約半数の回答者が「手数料や初期費用の安さ」を重視していることから、決済代行サービスを選定する際には、導入によって発生するコストを抑制できるかどうかが重要な判断材料となっていることが明らかになりました。また、「導入までのスピード」や「運用のしやすさ」も上位に位置していることから、導入時および導入後の業務負担をできる限り軽減したいというニーズが顕在化していることが分かります。


導入後に改善された業務内容

次に、「決済代行サービス導入後に特に改善された業務は何か」という質問では、「入金管理・消込業務の負担軽減(34.4%)」が最も多く、「請求書発行・発送業務の負担軽減(29.6%)」「未回収リスクの低減(26.9%)」が続きました。

「入金管理・消込業務の負担軽減」や「請求書発行・発送業務の負担軽減」が上位に挙げられたことから、決済代行サービスの導入により、入金状況の確認作業や請求内容との照合作業、請求書の発行・発送作業など、入金・請求に関連する一連の業務を効率化できたことがうかがえます。また、「未回収リスクの低減」も上位となっており、入金状況を把握しやすくなったことで未入金の発生を早期に確認できるようになり、未回収リスクの低減につながっていると考えられます。

導入後に価値を感じたポイント

「決済代行サービス導入後に価値を感じたポイントは何か」という質問に対しては、「運用のしやすさ(30.8%)」が最も多く、「導入までのスピード(28.0%)」「手数料や初期費用の安さ(27.3%)」という結果になりました。

導入前に最も重視されていた「手数料や初期費用の安さ」よりも、「運用のしやすさ」に価値を感じる回答者が多い結果となりました。導入後においては、費用面だけでなく、日々の業務において無理なく利用できることも重要な価値として捉えられていると考えられます。また、「導入までのスピード」も上位に位置しており、準備や手続きを円滑に進めて早期に利用を開始できる点についても価値を感じていることが分かります。

手数料の安さで選んで後悔した企業は約7割

「決済代行サービス導入前後で評価が変わった点や、導入前の想定と異なった点は何か」という質問では、以下のような回答結果が得られました。


導入前後で特に評価が変化したのは「業務効率」であり、事前の想定を上回る効果を実感した企業が多いことが明らかになりました。一方で、それ以外の項目においては「想定通りだった」が半数以上を占めており、導入前に想定していた内容と導入後の実際の評価がおおむね一致する結果となりました。また、「ランニングコスト」については「想定より悪かった/効果がなかった」と回答した割合が他の項目よりも高く、導入後に想定とのギャップを感じる企業が比較的多い項目であると考えられます。

総合的な満足度について


「現在利用している決済代行サービスに満足しているか」という質問では、約9割が「非常に満足している(26.0%)」「やや満足している(62.4%)」と回答しました。

現在利用中の決済代行サービスについて高い満足度が示されました。入金管理や請求業務などの日々の業務において、決済代行サービスの導入による負担軽減や運用のしやすさが実感されていることが、こうした満足度の高さにつながっていると考えられます。

全体的な満足度は高い傾向にありますが、「手数料や初期費用の安さ」を重視して決済代行サービスを選定した企業において、導入後に後悔するケースはどの程度あるのでしょうか。

決済代行サービスを導入する前に重視していた選定ポイントとして「手数料や初期費用の安さ」と回答した方に、「決済代行サービスの選定時に『手数料の安さ』を重視して選んだことについて後悔することはあるか」と尋ねたところ、約7割が「よくある(25.3%)」「たまにある(49.3%)」と回答しました。

多くの企業が後悔していることから、導入時のコストを抑えることと、導入後の満足度や費用対効果は必ずしも直結しないようです。

コスト重視で選んだことによる後悔の内容


前問で「よくある」「たまにある」と回答した方に、「決済代行サービスの選定時に『手数料の安さ』を重視して選んだことについて後悔している点は何か」と尋ねたところ、「サポートの対応品質や迅速さに不満があった(52.9%)」が最も多く、「提供機能が必要十分ではなかった(41.5%)」「システムの操作性・UIが期待を下回った(30.4%)」と続きました。

「サポートの対応品質や迅速さに不満があった」が約半数で最も多く、問い合わせやトラブルが発生した際に十分なサポートを受けられなかったことが後悔につながっているようです。また、「提供機能が必要十分ではなかった」「システムの操作性・UIが期待を下回った」との回答も上位に挙がっており、必要な機能が不足していたことや、日々の業務で使いにくさを感じたことも、手数料の安さを重視した選定を後悔する理由となっていると考えられます。

決済代行サービスに求められるサポート


「現在利用している決済代行サービスを継続利用している理由」を尋ねたところ、「乗り換える手間が大きいから(35.1%)」が最も多く、「他社との違いを感じないから(26.0%)」「担当者の対応が良いから(14.1%)」と続きました。

現在利用している決済代行サービスを継続している理由として、「乗り換えに伴う負担」や「他社との違いを感じにくいこと」が大きく、サービスそのものへの積極的な評価だけで継続されているわけではないことがうかがえます。一方で、「担当者の対応の良さ」を理由に継続している企業もあり、サービスの機能やコストだけでなく、利用中のサポートや対応も継続利用につながる要素となっていると考えられます。

「もし現在利用している決済代行サービスから他社に乗り換えるとしたら、どのような点が決め手になるか」と尋ねたところ、「サポート体制の充実度(33.9%)」が最も多く、「ランニングコストの安さ(29.6%)」「既存システムとの連携のしやすさ(27.4%)」と続きました。

導入前は「手数料や初期費用の安さ」が最も重視されていましたが、乗り換えの決め手としては「サポート体制の充実度」が最も多く、導入後は決済代行サービスを安定して利用できる環境が重視されているようです。また、「ランニングコストの安さ」や「既存システムとの連携のしやすさ」も上位に挙がっており、継続的な費用負担を抑えられることや、現在の業務環境に無理なく組み込めることも、乗り換えを検討する際の重要な判断材料となっていると考えられます。


最後に「貴社が決済代行サービスに求めるサポートとして特に重要だと考えるもの」について尋ねたところ、「トラブル発生時の迅速な対応(44.4%)」が最も多く、「買い手(取引先)からの問い合わせ対応(28.0%)」「運用中の相談・問い合わせ対応(26.0%)」と続きました。

「トラブル発生時の迅速な対応」が最も重視されており、決済に関する問題が発生した際にも業務への影響を抑えながら早期に解決できるサポートが求められているようです。また、「買い手(取引先)からの問い合わせ対応」に加えて「運用中の相談・問い合わせ対応」も挙がっていることから、トラブル時だけでなく日々の利用で生じる疑問や課題についてもサポートへのニーズが見受けられます。

調査結果のまとめ

決済代行サービス選びで本当に重視すべきポイント

今回の調査により、決済代行サービスの導入において、導入前に重視する点と導入後に実際に価値を感じる点には違いがあることが明らかになりました。

決済代行サービス導入前の選定基準として、半数以上の企業が「手数料や初期費用の安さ」を重視していたことが示されました。

実際に導入後に業務改善を実感した点としては、「入金管理・消込業務の負担軽減」や「請求書発行・発送業務の負担軽減」が上位に挙がっており、請求・入金に伴う一連の業務の負担軽減につながっていることがうかがえます。また、入金状況の確認や未入金の把握がしやすくなることで、未回収リスクの低減にもつながっていると考えられます。

さらに、決済代行サービスを利用する中で価値を感じたポイントでは、導入前に最も重視されていた「手数料や初期費用の安さ」を「運用のしやすさ」が上回りました。導入前は費用面が選定の大きな判断材料となっていましたが、導入後は日々の業務を円滑に進められる使いやすさにより価値を感じていることがうかがえます。

導入前後で特に評価が変わった点は「業務効率」で、事前の想定を上回る効果を実感した企業が多いことが分かりました。一方、「提供機能」や「セキュリティ」などは導入前の想定と導入後の評価が一致していることが示されました。また、「ランニングコスト」は他の項目と比べて想定より悪かったと感じた企業が多く、導入前後で評価が変化しやすい項目であることがうかがえます。

全体の約9割が現在利用している決済代行サービスに「満足している」と回答した一方、「非常に満足している」と回答した層は約3割にとどまり、満足度の程度には差が見られました。

「手数料の安さ」を重視して選定した企業の約7割が後悔した経験があり、その理由として「サポートの対応品質や迅速さへの不満」が半数以上を占めました。コストを重視して選定したものの、導入後のサポートに不満を感じることが後悔につながっていることがうかがえます。

現在の決済代行サービスを継続利用している理由は、「乗り換えに伴う負担」や「他社との違いを感じにくいこと」が多く、決済代行サービスそのものへの評価だけで継続しているわけではないことがうかがえます。一方、他社へ乗り換える場合の決め手としては「サポート体制の充実度」が最も多く、初期検討時の「コスト重視」から「伴走支援重視」へと企業のニーズが転換していることが示されました。

また、今後求めるサポートでは「トラブル発生時の迅速な対応」が最も重視されており、問題が発生した際に早期に解決できる対応が求められていることがうかがえます。さらに、「買い手(取引先)からの問い合わせ対応」や「運用中の相談・問い合わせ対応」も上位に挙がっていることから、トラブル時だけでなく日々の運用における疑問や課題にも対応できるサポートが求められていると考えられます。

これらの結果を総合すると、決済代行サービスの選定では導入時のコストだけでなく、導入後の運用のしやすさや業務効率、サポート体制まで含めて検討することが重要だといえます。単なるツールの導入ではなく、実務の効率化と安心を共に提供できるビジネスパートナーを選ぶことこそが、自社の成長を支える基盤となるのではないでしょうか。

出典元:株式会社ラクーンフィナンシャル「決済代行サービス導入前後の評価ギャップと選定基準」に関する調査

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