(要約)
北海道におけるふるさと納税の返礼品送付に関する送料について調査したところ、同じ北海道地区にも関わらず大きな金額の差があることが分かりました。寄付額の上位20自治体のうち、最も送付費用が高い自治体は紋別市の2,094円でしたが、最も送付費用が低い自治体は別海市の1,068円となり、約2倍の差となりました。
(分析の背景)
先般、総務省がふるさと納税の指定制度について、制度本来の趣旨に沿った運用がより適正に行われるよう当該指定に係る基準について定めた告示の改正及びQ&Aを発出しました。(https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zeimu04_02000113.html)募集に要する費用について、ワンストップ特例事務や寄附金受領証の発行などの付随費用も含めて寄附金額の5割以下とする(募集適正基準の改正)ことになりました。自治体の経費管理が一層厳しくなるなか、送料は大きな割合をしめており、その管理方法が問われています。都道府県毎の返礼品送料については、北海道や沖縄等、首都圏から遠方の地域において相対的に高額となるため、以前より基準の見直し等の希望が自治体から寄せられていました。
そこで、弊社では全国自治体における返礼品の送料がどのようになっているのか、調査分析をいたしました。
・2021年度北海道ふるさと納税寄付額上位20自治体の寄付1件あたり返礼品送付費用(単位:円)

・2021年度北海道ふるさと納税の寄付1件あたり返礼品送付費用(単位:円)(1位から30位)

・2021年度北海道ふるさと納税の寄付1件あたり返礼品送付費用(単位:円)(131位から160位)

(結果)
同じ北海道地区にも関わらず大きな金額の差があることが分かりました。寄付額の上位20自治体で比較しても最も送付費用が高い自治体は紋別市の2,094円でしたが、最も送付費用が低い自治体は別海市の1,068円となり、約2倍の差となりました。物品そのものの大きさや重さ、冷蔵品・冷凍品など、返礼品の種類によって送料の差はもちろんあると思われます。しかし、平均送料単価が1000円から5000円と、同じ北海道の自治体であっても返礼品の種類だけでは説明できないような大きな差があることが分かりました。
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