
2021年6月1日に、BASEのネットショップ開設数が150万店舗突破したという発表がありました。今や、BASEやSTORESなどで、誰でも簡単に無料でネットショップを作れる時代になっています。
手軽にECを始められる需要が伸びゆく昨今、新たなサービスがリリースされました。決済サービス大手、Stripeが新しく提供した「Payment Links」というサービスです。この記事では、「Payment Links」がどのようなサービスなのか、料金や利用方法を解説します。
Payment Linksとは?

Payment Links(ペイメントリンクス)とは、大手オンライン決済サービスの「stripe」が新しく提供するサービスで、Webサイトを持たない方でもオンライン販売を始めることができます。プログラミングの知識が全くない方でも、コードを1行も書かずにチェックアウト(決済)ページを作成可能です。
このサービスによって、ソーシャルメディアやダイレクトチャネルでの販売をすぐにスタートできるようになります。
Payment Linksはダッシュボードを活用し、支払い履歴の確認や返金作業なども簡単に行えます。また、185ヵ国以上の支払いに対応しているので、場所や国に囚われずにビジネスを拡大できます。
利用料金について

利用料金は、月額固定で発生するのではなく、決済成立ごとに手数料が発生するだけです。使った分だけのシンプルな料金体系なので、導入コストがかからず、安心して使い始めることができます。手数料は決済成立ごとに3.6%です。それ以外の費用は一切かかりません。
アカウントの発行方法
Payment Linksを利用するには、アカウントを作成して、商品の追加や売上を受け取る銀行口座の登録を行う必要があります。

まずは公式サイトにアクセスして、画面上部の「今すぐ始める」をクリックします。

次に、メール・氏名・国・パスワードを入力して「アカウントを作成」をクリックします。

アカウント作成を行うと、入力したメールアドレスに確認メールが届くので、リンクからマイページにアクセスします。

マイページにアクセスしたら、画面左側の項目から「本番環境利用の申請」を選択します。
実際に販売を開始するには、申請が必要です。

表示された画面に従って以下の入力を行い申請します。
- 事業情報
- 事業詳細
- サポート情報
- 銀行口座情報
- 2段階認証
- 登録情報の確認
申請は基本的にすぐに結果が出て、何も問題なければすぐに販売を開始できます。次に、販売する商品の追加を行います。

画面左側の項目から「商品」→「支払いのリンク」をクリックします。

商品の入力欄をクリックして「新しい商品を追加」を選択します。そして商品の名前・画像・説明・価格・一括または継続の支払い方法を設定します。

商品を追加するだけでは消費税が反映されないので、画面左側の項目から「商品」→「税率」を選択し「テスト税率を追加」または「新規」をクリックします。

すると、税金の詳細設定を行えるので、日本国内向けに販売したい方は以下のように設定します。
- タイプ:消費税
- 地域:日本全体
- 率:10%内税
10%の内税で設定することで、消費税を価格に含めて税込で表示できます。
以上で本番環境の申請と商品追加、消費税の設定を行えたので、販売を開始する準備が整いました。
利用方法について
Payment Linksの利用方法は非常に簡単で、以下の3ステップを行うだけです。
- リンクを作成する
- リンクを共有する
- 支払いを受ける

Payment Linksのアカウントを発行したら、販売する商品やサービスを登録して、リンクを作成します。通常の都度販売だけでなく、定期支払いや寄付の募集などカスタマイズが可能です。
Payment Linksでは従来のECサイトとは異なりショップサイトを持たないので、ロゴやカラーを変更して、自社のブランドイメージに合わせることもできます。
次に、作成したリンクを共有します。リンクは、InstagramやTwitter、YouTubeなどのSNSに共有することができ、あらゆるプラットフォームで販売を行えます。ユーザーにとっても、面倒なページの移転が少ないので、数クリックで支払いが完了でき便利です。
最後に、リンクから商品が購入されたら、支払いを受け取ります。支払いされるとダッシュボードやメールで通知がされ、登録した銀行口座に売上が振り込まれます。すでに販売する商品がある方は、このステップでリンクを共有するまで5分かからずに行えるでしょう。
必須記載事項について

最後に、Payment Linksを利用する上での注意点を解説します。
Payment Linksを活用すればスピーディーに販売を始められますが、日本で商品を販売するためには利用規約やプライバシーポリシー、特定商取引法に基づく表記を行う必要があります。
まずは、アカウントにログインして、画面左側の項目から「設定」→「アカウントの詳細」をクリックします。

すると画面下に「プライバシーポリシー」と「利用規約」の入力欄が表示されるので、用意したページURLを入力します。

次に、設定画面から「製品の設定」→「Checkoutの設定」を選択します。

そして「返金と返品のポリシーを表示します」にチェックを入れて「返金と返品のポリシー」に用意した特定商取引法に基づく表記のページURLを入力します。
「利用規約とプライバシーポリシーへのリンクを表示」にチェックを入れて、先ほど入力したリンクを表示させます。
最後に画面右下の保存をクリックすることで、チェックアウト時に利用規約やプライバシーポリシー、返品や法務が表示されるようになりました。
ユーザーが安心して購入するためにも、必ず上記の設定を行っておきましょう。
まとめ:物販・EC業界に大きな影響を与えるサービス
Payment Linksを活用すれば、ECサイトを構築する必要なく商品の販売を始めることができます。解説した手順でアカウント開設を行えば、今日にでも販売をスタートできます。すでに集客力がある場合は、この記事を読んだ今日からPayment Linksを利用して売上をあげることもできるでしょう。
手軽に始められるサービスではある一方で、利用規約、プライバシーポリシー、特定商取引法に基づく表記など、ECを行う上で設定が必要な点は漏らさず対応を行いましょう。
「Payment Links」はリリースされたばかりのサービスなので、これから更に便利な機能が追加され、より利用しやすい決済システムになると思います。物販・EC業界に大きな影響を与えるサービスになるのではないでしょうか。
「Payment Links」についてはこちら
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