
この記事の目次
Instagram(インスタグラム)とは?
Instagramは、写真や動画を投稿、シェアして楽しむSNSです。世界で10億人以上、日本で3,300万人の月間アクティブユーザーを誇る人気のSNSで、国内におけるユーザー数はTwitterに次いで2番目となっています。
主要なSNSとユーザー数は以下の通りです。
月間アクティブユーザー | 世界 | 日本 |
---|---|---|
10億人以上 | 3,300万人 | |
3億3,000万人 | 4,500万人 | |
TikTok | 10億人以上 | 950万人 |
4億7,000万人 | 870万人 |
Instagramは若年層を中心に人気がありますが、ユーザーの年齢層は拡大傾向にあり、幅広いユーザー層にアプローチできるSNSとなってきています。
Instagramの基本機能
まずは、Instagramの基本機能をご紹介します。
ハッシュタグ検索
投稿した写真の内容をキーワード化し検索しやすくするハッシュタグは、Instagramの運用において欠かせない機能です。ユーザーが検索しそうなハッシュタグを設定することで、投稿を見つけてもらうきっかけを生み出せます。
キャプションの中に「#」とキーワードを入力すると、ハッシュタグの候補と投稿数が表示されます。ハッシュタグは候補の中から選んで使用したり、投稿のテーマに合わせてオリジナルで作成したりすることが可能です。1つの投稿につき最大30個まで設定できます。
ストーリーズ
ストーリーズは、24時間で消える投稿で、期間限定の投稿として楽しめるのが特徴です。画像や動画の投稿だけでなく、投稿をシェアしたり、ライブ配信をしたりできます。通常の投稿と異なり、足跡機能で閲覧ユーザーの確認が可能です。
リール
リール(Reels)は、最大90秒の短尺動画を作成したり、発見できたりする機能です。TikTokのようなUIで縦長動画の配信・閲覧ができます。フォローしていないアカウントの動画も表示されるため、新たな動画やアカウントを発見する機会を創出します。
ダイレクトメッセージ
ダイレクトメッセージ機能はフォロワーとメッセージのやり取りをしたり、投稿のシェアやストーリーズのリポストをすることもできます。
インサイト分析
ビジネスアカウントであれば、投稿のリーチ数やフォロワー増加に寄与した投稿などのデータを閲覧できます。フォロワーが魅力を感じる投稿内容を分析し、運用の目標設定や投稿内容の改善に役立てることができます。
広告出稿
ビジネスアカウントでは、Instagram内で広告出稿をすることもできます。ストーリーズ広告とフィード広告、リール広告が利用でき、商材や目的に応じて使い分けることができます。Meta社が提供する広告としてFacebookとInstagramの広告について下記の記事で詳細をまとめています。
▶Facebook・Instagramなど、Meta社の広告サービスがECと相性がよい理由とは?
EC事業者向けの機能
次にEC事業者向けの機能を見ていきましょう。
Instagramショッピング機能
ショッピング機能は2018年6月から導入された機能です。フォード投稿に表示される商品に、商品名や価格が記載されたタグを付けることができます。この「商品タグ」をタップすると、商品購入画面に遷移することができるため、商品を見つけてから購入までがシームレスに繋がります。なお、商品タグは1画像に5商品までつけられます。また、フィード投稿のみならず、ストーリーズにもタグをつけることが可能です。
カタログ機能
カタログ機能は、商品のリストをFacebookアカウントに保存できる機能です。カタログ機能はビジネスマネージャ上でアクセスし、主に広告出稿の際に利用します。
Instagramを活用するメリット
ここからは、EC事業者がInstagramを利用するメリットを紹介します。
若年層の取り込みが期待できる
若年層では、検索エンジンでの検索よりもSNS上で検索をして、購入する商品を検討するユーザーが増えてきています。商品の使用イメージを事業者が提供している画像以外に、様々な角度から視覚的な情報を取得できるInstagramは、商品を検索して購入するのに適したSNSとなっており、Instagramショッピングの導入は、若年層ユーザーの取り込みに役立つことでしょう。
購入までのフローがスムーズになる
Instagramで見つけた商品につけられた商品タグを押すだけで、ECサイトに遷移できるため、商品を見つけてから購入までのフローが非常にスムーズになります。一般に遷移の回数が多ければ多いほど離脱が増えるといわれているため、ユーザーがショッピングを意識できるフローは魅力的です。
ECサイトへの流入数増加が期待できる
商品タグを使用して、InstagramからECサイトに直接ユーザーを呼び込むことができるため、ECサイトの利用ユーザーを増やすことができます。呼び込んだユーザーに対し、購入を後押しする仕掛けや工夫をすることで売上のアップも期待できます。
ブランドの世界観や商品の使い方を伝えやすくなる
Instagramは好きなアカウントの世界観や、日常的な投稿を楽しむSNSです。そのため、ブランドのイメージや世界観を伝える場としても受け入れられやすいという特徴があります。ECサイトでは伝えきれないブランドのメッセージを伝えることで、共感や好感を集め、ファン化を目指してみてはいかがでしょうか。
無料で始められる
Instagramはビジネス利用であっても広告以外の機能は無料です。販促予算に限りがある場合でも、低コストで実施できる施策としてチャレンジしている事業者が多いのも、アカウント開設から投稿までの金銭的なハードルが低いからといえるでしょう。。まずは無料で始めて、Instagramから流入したユーザーの購入率やリピート率などの推移を確認した上で、少額から広告出稿を始めてみてもいいですね。
Instagramショッピングの開始手順と利用条件
Instagramショッピングを利用するには、利用条件を満たす必要があります。利用条件を確認した上で、導入手順に沿って準備を進めていきましょう。
Instagramショッピングの利用条件
Instagramショッピングの利用にあたって満たす必要がある条件は以下の通りです。
- コマースポリシーや利用規約などに準拠していること
- Instagramショッピングで販売可能な商品を取り扱うこと
- ビジネス用のウェブサイトドメインに販売する商品が掲載されていること
- Instagramショッピングを利用できる国に拠点があること
参考:InstagramショッピングとはInstagramショッピングを始めるために必要なもの | Instagram for Business
Instagramショッピングの開始手順
Instagramショッピングは次の手順で始めることができます。
- ビジネスアカウントもしくはクリエイターアカウントを作成する
- Facebookページに紐付ける
- 商品カタログを作成する
- アカウントの審査を受ける
- 販売開始設定を行う
- 商品画像にタグを付ける
InstagramをECで活用している事例
Instagramショッピングを利用している事例をご紹介します。
VILLAGE VANGUARD(ヴィレッジヴァンガード)

遊べる本屋をコンセプトに展開するVILLAGE VANGUARDは、ユニークな商品の紹介画像を投稿しています。投稿には、商品タグが設置され、商品名と価格が確認できる他、1タップでECサイトの販売ページに遷移することも可能です。話題になっている商品が、背景までこだわったおしゃれな画像で投稿されるため、いいね数が多いのも特徴です。
北欧、暮らしの道具店

「北欧、暮らしの道具店」のアカウントでは、暮らしの道具と読み物が配信されています。北欧テイストの投稿に統一されており、見ているだけで雰囲気を味わうことができます。また、画像に文字入れをして、商品の使い方や利用シーンを説明している投稿もあります。こちらも商品情報の確認とECサイトへの遷移が可能です。
GU(ジーユー)

若年層向けのファストファッションを取り扱うGUのアカウントでは、コーディネートへの取り入れ方がわかるような投稿がされています。キャラクターやアーティストとのコラボレーション商品では、キャラクターや文字を用いて、印象づけるような投稿になっている他、キャプションに商品名と価格を記載することで、見やすくなるよう工夫されています。
ZOZOTOWN(ゾゾタウン)

多くのブランドを取り扱うZOZOTOWNのアカウントでは、投稿ごとにブランドの世界観がしっかりと表現されています。投稿によって、商品タグの有無は異なり、ここでもブランドの色が出ているのかもしれません。ECサイトの商品画像も正方形の画像が多く使用されており、ECサイトに遷移後も違和感なく購入できます。
BOTANIST(ボタニスト)

ヘアケア商品を展開するBOTANISTのアカウントでは、商品タグをつけた商品画像の投稿だけでなく、植物や緑があふれるボタニカルスポットを投稿しています。ショッピングだけでなく、ブランドの世界観を伝える場としてInstagramが活用されています。
おわりに
Instagramのショッピング機能についてご紹介しました。検索エンジンだけでなくSNSで検索するユーザーが増えている中、ECサイトに直接つながる場として注力する価値は十分にあるでしょう。費用を掛けずに運用できる点は魅力ですが、投稿ひとつひとつのクオリティやアカウントの世界観が、集客に直結するため、根気よく運用を続けていける運用体制を整えることも重要です。
合わせて読みたい